効果的なおねしょ対策はどうしたらいい?
実は完全に科学的に証明されている原因はまだ見つかっていないおねしょや夜尿症。おばあちゃん・おじいちゃんの時代におねしょ対策としてされていたことが、実は科学的根拠がないことが多いのです。ここでは専門医がおすすめする、現時点で医学的に効果が証明されているおねしょ対策の方法をお伝えします!
監修者プロフィール
池田裕一先生
昭和大学藤が丘病院小児科診療科長
1995年昭和大学医学部卒業後、同大学藤が丘病院小児科に入局。
1998年~神奈川県立こども医療センター感染免疫腎内科、昭和大学医学部小児科講師、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF ,Children Hospital Oakland,CA, USA)客員研究員等を経て、現在は昭和大学医学部小児科学講座教授、昭和大学藤が丘病院小児科診療科長、昭和大学横浜市北部病院こどもセンター長(小児内科診療科長兼務)。
また、「尿トラブル外来」を担当、HPこどものおねしょとおもらし総合相談室「おしっこトラブルどっとこむ」や講演、執筆、TV出演(NHK)等、子どもの排尿の問題のほか、こどものすいみん総合相談室「すいみんトラブルどっとこむ」で子どもの睡眠問題に取り組んでいます。
昔からのおねしょ対策が必ずしも正しくはない!?
おねしょを治すために、昔からさまざまな対策や方法が考えられてきましたが、医学的に効果が証明されている方法は意外と限られています。
いままで経験的に行われてきた方法には、「夜中に子どもを起こしてトイレに行かせる」、「夜は水分を一滴も飲まないようにする」、「おむつをやめて布パンツにする」などがありました。しかし、これらの方法は、やり方を間違えるとかえって悪影響になることが懸念されるのです。また、言い伝えられている方法がすべての子どもに当てはまるとは限らないのです。
4歳まではおねしょがあっても不思議ではありませんが、5歳頃までに自然におねしょを減らしていくために、どのお子さまにも共通する、普段の生活でできる改善点や季節別に注意したいことをお伝えします。
生活でできるおねしょ対策
夕食から就寝までの時間をなるべくあける
おねしょ対策で最も大切なことは、夕食から就寝までの時間を、できれば3時間以上あけることです。食事などで摂取した水分が尿として膀胱に貯まるためには、約3〜4時間かかるからです。
夕食から就寝までの時間が十分にあけられると、寝る前にトイレでたっぷりとおしっこが出て、夜間に作られるおしっこの量が減少します。おねしょ対策のなかで最も効果がある方法です。
夕食時の塩分、夕食後の糖分の摂取を控える
塩分はもちろんですが糖分、特に果糖などにも利尿作用(おしっこを増やすはたらき)があります。このことは、寝入りばなの夜尿に強く関連していると考えられています。そのため、夕食時のお味噌汁やスープをやめ、夕食後に糖分を含んだデザートやヨーグルト、また果物(スイカやいちごなど)の摂取は控えてみましょう。夕食後の甘いものをやめただけで、おねしょが改善したお子さまもいるそうなので、ぜひ実践してみてください。
早寝早起きを実践する
寝つきの良い環境をつくり、夜更かしを避けましょう。朝はなるべく早く、できれば6時に起床させましょう。夜尿症のお子さまは睡眠が深いだけでなく、本来睡眠が浅くなる明け方にかえって深くなってしまう特徴があります。
寝つきが悪く、寝起きも悪いのもおねしょのお子さまの特徴です。睡眠リズムを整え、寝つきや寝起きを良くすることでおねしょも改善されます。
夕食後はコップ一杯程度の水分に抑える
夕食から寝るまでの間は、コップ一杯程度の水分に抑えることが大切です。飲み物は糖分やカフェインを含まない、お水や麦茶などで、あまり冷たくないものを。さらに寝る前のおしっこを促すように、就寝前のトイレに行く直前にお水を一口飲ませてあげることも大切です。特に夜間のおしっこの量が多いタイプのお子さまには、とても効果があるそうです。
季節ごとに注意したいこと
冬場は寒さ対策を万全に
冬は汗をかく量が減り、体が冷えることで膀胱の緊張が高まり、おねしょをしやすくなります。
まずは、就寝前に体を十分温めてからお布団に入るようにしましょう。そのためには、夕食後にお風呂に入り、比較的温かめの湯船にゆっくりと浸かることが大切です。体が温まったら、冷えないうちにお布団に入るようにしましょう。
また、布団乾燥機や、湯たんぽ、電気毛布などであらかじめお布団を温めて、夜中から明け方の寒さを防ぐ工夫をしてみましょう。
寝際に体がほってって布団をはいでしまうお子さまには、深く寝入った後の0時~午前1時頃に湯たんぽを入れたり、電気毛布の電源をつけてあげるようにするとよいでしょう。
夏の暑い時期は熱中症対策を優先!
近年の日本の夏はきびしい猛暑が続くことが珍しくありません。暑さによる熱中症への対策が欠かせませんね。気温や湿度が高いときに、おねしょを心配するあまりに水分を控えさせることはやめましょう。熱中症はお子さまの命に関わることなので、おねしょ対策よりも脱水防止を優先してください。ただし、夜間によほど暑い部屋で寝ていない限り、お子さまが熱中症にかかるのは昼間がほとんどです。昼間の汗をかいているときに十分に水分をとらせておくようにしましょう。夜はのどが渇いているようであれば水分をとらせてあげても大丈夫ですが、涼しい部屋で眠れるようであれば、上記のように、夕食後はコップ1杯程度にしておきましょう。
膀胱の容量を増やすトレーニング
夜に何回もおねしょをする、昼間もおしっこが近いお子さまの場合、膀胱が小さいと考えられます。このような場合には膀胱をきたえることが必要です。日中の、特に午前中にたくさん水分をとって、トイレを少しがまんすることで、膀胱を大きくし、おしっこを溜める容量を増やすことができます。
監修/昭和大学藤が丘病院小児科診療科長 池田裕一先生
update : 2022.03.24
- お気に入り機能はブラウザのcookieを使用しています。ご利用の際はcookieを有効にしてください。
また、iPhone、iPadのSafariにおいては「プライベートブラウズ」 機能をオフにしていただく必要があります - cookieをクリアすると、登録したお気に入りもクリアされます。