生後6ヶ月の赤ちゃんの成長・発達ーお世話や離乳食のポイントを解説!

1歳のお誕生日に向けて、折り返し地点を過ぎた生後6ヶ月の赤ちゃん。寝返りを左右にしたり、喃語(なんご)でおしゃべりをしたり、日々の成長ぶりが楽しい時期ではないでしょうか。泣く、笑うといった赤ちゃんの感情表現もだんだん豊かになってきます。「場所見知り」や「人見知り」などで、無表情になったり泣き出したりする赤ちゃんもいるかもしれません。
今回は、そんな生後6ヶ月の赤ちゃんのお世話や離乳食のポイントなどを、小児専門医の細部千晴先生に解説してもらいました。

監修者プロフィール

細部千晴先生
細部小児科クリニック院長

日本小児科学会認定小児科専門医、子どもの心相談医。名古屋市立大学病院、日本医科大学病院などを経て、2000年に開業。2010年にはクリニックに併設した子育て支援広場「ポケットランド」を開設するも、2020年3月に閉所。現在は、2人の男の子の子育てと孫を授かった経験から、待合室で地域の子育て支援を積極的に行っている。『これ一冊であんしん はじめての育児辞典』(朝日新聞出版)、『マンガでわかる!妊娠・出産 はじめてBOOK この1冊で全て解決!』(KADOKAWA)など、書籍の著者・監修者として活躍。

生後6ヶ月の赤ちゃんの身長と体重は?

厚生労働省の乳幼児身体発育調査(※)によると、生後6ヶ月の赤ちゃんの身長と体重の目安は以下の通りです。

男の子:身長63.6~72.1cm 体重6.4~9.6kg
女の子:身長61.7~70.4cm 体重6.1~9.1kg

赤ちゃんは生後6ヶ月頃になると、身長・体重の増え方はかなりゆるやかになります。母子手帳に載っている成長曲線を見てみると、傾きがゆるやかになっていることがわかるでしょう。特に夏場は、「体重が増えない」と心配するママもいるかもしれません。赤ちゃんも大人と一緒で、夏バテを感じることもあるので、少し長い目でみて、体重が増えている、または横ばいであるなら、心配しなくても大丈夫です。一方で、下痢や肺炎などの病気になると体重は一気に減る場合も。心配なときは、かかりつけの小児科で相談してみましょう。

生後6ヶ月の赤ちゃんの体と心の成長・発育は?

寝返りが上手にできるようになり、ますます好奇心旺盛になる生後6ヶ月の赤ちゃん。「人見知り」がはじまることもあり、ママやパパも成長を感じる時期ですね。生後6ヶ月の赤ちゃんの体と心、それぞれの成長・発達を見ていきましょう。

体の成長・発育

生後6ヶ月になると、仰向けからうつ伏せになったり、うつ伏せから仰向けになったりと寝返りが上手にできるようになってくる時期です。また、右にも左にもコロコロ寝返りができるようになります。もしも、片側にしか寝返りをしないという赤ちゃんがいたら、反対側から声をかけたり、お気に入りのおもちゃを置いたりして、遊んでみてくださいね。そのうち、きっと「くるん」と寝返りしてくれるでしょう。
「うちの子はまだ寝返りしない」という赤ちゃんも、生後6ヶ月ではそれほど心配しなくても大丈夫。普段の遊びのなかで、左右から声かけをしたり、おもちゃであやしたりしながら、見守ってあげてください。

寝返りができるようになると、うつ伏せのまま腕を使って、ハイハイの一歩手前の「ずりばい」をする赤ちゃんもいます。また、お座りをさせてあげると、数秒間手をついてお座りができる子もいます。

心の成長・発育

好奇心がますます旺盛になり、何に対しても興味を持つようになるのが生後6ヶ月頃の赤ちゃんの特徴です。寝返りができるようになると自分の意思で行動できる範囲が広がり、興味のあるものは何でも触ったり、口に入れたりします。記憶力がついてきて、「人見知り」がはじまる子もいます。そして、この頃になると、嬉しいときは笑うことも覚えていきます。時には声をあげて笑うこともあり、ママやパパが笑顔であやしてあげると、赤ちゃんが笑顔になってくれるでしょう。育児疲れが吹き飛ぶ瞬間かもしれません。

笑うときだけでなく、泣くときの表現も豊かになります。さまざまな感情を泣き方で表現するようになるので、「うちの子はよく泣くの」と不安になることもあるかもしれません。そんなときは、ソーシャル・レファレンシングを育むチャンスとも言えます。
ソーシャル・レファレンシングとは、「行動の規範」という意味。生後6ヶ月頃になると、赤ちゃんは悲しいとき、怖いとき、不愉快なときなど、いろいろな泣き方で気持ちを伝えようとしますが、そんなときにママやパパと視線が合って「大丈夫だよ」と応えてくれると、とても安心します。このように、生後6ヶ月〜2歳頃にかけて、親や周りの大人からいつも見守られることでソーシャル・レファレンシングの感情・感性が育っていくのです。
今後、ハイハイをしたり、つかまり立ちをしたり、歩いたりしていく赤ちゃんは、挑戦と発見を繰り返します。そのなかで戸惑ったときや恐怖を感じたときに、振り返るといつも見守ってくれる視線があるという経験が、将来の人間関係の基礎となるといわれています。赤ちゃんが泣いたら目を合わせて「大丈夫だよ」と声かけすることは、ママやパパにとっては自然な行動かもしれませんが、実は赤ちゃんの成長にとってとても大事なことなのです。

生後6ヶ月の赤ちゃんのお世話と離乳食のポイントは?

生後6ヶ月になると、夜もだいぶ眠るようになってきて、お昼寝の時間も決まってくるでしょう。授乳や離乳食などもそれに合わせて、毎日同じような時間帯にするように心がけることで、だんだんと赤ちゃんの生活リズムができあがっていきます。

お世話のポイント

●散歩

起床したらカーテンを開けて赤ちゃんと一緒に朝日をあび、天気のいい日は1日1回散歩に行くようにしましょう。夏場なら朝や夕方に、秋〜春にかけては陽が高く暖かい時間帯に行くなど、季節に合わせて調整してくださいね。
散歩をすることで、外の空気や陽の光で、赤ちゃんの五感が刺激されることによりほどよく疲れ、夜にはぐっすり眠ってくれるはずです。コロナ禍で、家の外に出たくないという気持ちもわかりますが、人通りの少ない場所や家の周りを一周する程度であれば問題ないでしょう。

●ワクチン

離乳食のポイント

生後5~6ヶ月の赤ちゃんであれば、離乳食は1回食。離乳食に慣れてきたら食材の種類も増やしていきましょう。生後6ヶ月頃になると、母胎からもらっていた鉄の貯蔵がなくなってしまうので、特に母乳育児の場合は鉄不足で貧血になる赤ちゃんがいることが報告されています。鉄は脳の発達に必要不可欠な栄養素ですので、母乳・ミルクに関わらず鉄分が含まれるレバー、赤みの肉、魚なども意識して与えるようにしましょう。卵は、少しずつ全卵で開始することがアレルギー予防の視点からも推奨されています。湿疹(しっしん)のある赤ちゃんは、「アレルギー体質なのでは?」と心配になり、卵を与えるか迷う方もいると思いますが、アレルギー予防のためにも保湿剤などでお肌をキレイにしてから試してみましょう。

WHO(世界保健機関)では、離乳食のことを「Complementary Feeding」と呼んでおり、「補完食」と訳されます。離乳食は、栄養を“補完する”という視点をもっておくことが大切ですね。

生後6ヶ月頃になると歯が生えはじめる赤ちゃんも増えてきます。歯磨きについては、歯が生えてきたら就寝前にガーゼで拭いてあげるので十分ですよ。

お世話や遊びの注意点

寝返りが上手になると、行動範囲が広がります。赤ちゃんの周囲に危険なものを置かないようにしましょう。特に生後6ヶ月頃になると、誤飲事故が急増します。おもちゃのボタン電池のカバーが外れて、落ちたボタン電池を飲み込んでしまう……など、とても危険です。また、コイン、アクセサリー、お菓子のかけらや乾燥剤、食品用ラップフィルム、加熱式たばこのスティックなどが気管につまって窒息する恐れもあります。こまめに掃除や点検をして、危険なものが落ちていないかチェックしておきましょう。ベビーサークルを使って、そのなかには安全なおもちゃだけを入れるようにできるといいですね。

産後6ヶ月のママのリフレッシュ方法は?

生後6ヶ月は1歳に向けて折り返し地点を過ぎ、少し育児に慣れてきた頃でしょうか。たまには自分ひとりだけで楽しむ時間をつくるために、パパや家族に協力してもらってくださいね。
たとえば、美容院に行ったり、ランチをしたり、映画を見たり、さらには自分のためのショッピングに行くだけでも、気分がリフレッシュできるものです。よく「母乳育児中は、ケーキは食べない方がいい?」などと質問されますが、ケーキでもスナック菓子でも、適量をたまに食べるのは問題ありません。自分の好きなものを食べて、がんばっている自分へご褒美をあげてくださいね。

ママがひとりの時間を持てるよう、普段から夫婦で協力して家事のシェアをすすめておくことも大事です。「うちの夫は、お願いしたことはやるけど、それ以外はやらない」と、家事シェアがうまくできないというママの声をよく耳にします。
家事シェアを上手く行うポイントは、家事の内容をリストアップし、細かく分担を決めておくこと。たとえば、食器を洗うという家事には、「食器を下げる」「食器を洗う」「拭いて片付ける」という作業があります。「私は食器を下げるから、パパは食器を洗って、布巾で拭いて片付けておいてね」など、具体的にやることを決めておきましょう。
ゴミ捨ても「ゴミを分別する人」「ゴミを出す人」、洗濯も「洗濯ものを洗う人」「取り込む人」「畳んで片付ける人」といった作業にわけて分担を決めるようなイメージです。
もちろん、育児シェアも大切です。たとえば寝かしつけはママの仕事になっている場合が多いかもしれませんが、パパでももちろん寝かしつけできるようになります。ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。

生後6ヶ月の赤ちゃんは行動範囲がグンと広がる

寝返りができるようになると、赤ちゃんは自力で自分の体を動かせることを学んでいきます。お座りやハイハイをするようになるのも、間もなくです。赤ちゃんが嫌がらないようなら、ママが目の届く範囲内で、うつ伏せ寝の姿勢で遊ばせてあげましょう。自然と筋力がついていきます。
そして、今後、ハイハイやつかまり立ちをして行動範囲が広がると、家のなかをあちこち探索するようになります。今のうちから少しずつ家のなかを整理しておくといいですね。

update : 2021.07.07

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