赤ちゃんの寝返りはいつから?効果的なサポート、注意点について

今まであお向けで過ごしていた赤ちゃんが、初めて意識的な全身運動を始めるのが寝返りです。寝返りは、いつごろから始まるのでしょうか。練習やサポートは必要? 注意すべきことは? さまざまな疑問に対して、有明みんなクリニック院長の小暮裕之先生に解説していただきました。

監修者プロフィール

小暮裕之先生
有明みんなクリニック 有明ガーデン院 院長

獨協医科大学卒業後、総合病院国保旭中央病院、国立成育医療研究センターなどの勤務を経て、有明こどもクリニックを開院。現在、有明・豊洲・勝どき・田町芝浦院を開院。news TOKYO FLAG 東京MXテレビ 火曜レギュラー。近著に『名医が教える!子育て学』(フローラル出版)がある。

赤ちゃんが寝返りを始める時期

赤ちゃんが寝返りを始める時期は、一般的に生後5~6ヶ月が目安です。とはいえ、3ヶ月くらいから10ヶ月くらいまで、できる時期の幅は広く個人差があります。

小暮先生

発育や発達に問題がなければ、どの時期でも正常なので心配することはありません。赤ちゃんの発達は、首すわり→寝返り→おすわりという順番が一般的ですが、寝返りをせずにおすわりへ移行することも珍しくないんですよ

寝返りができるようになると、あお向けで上ばかり見ていた赤ちゃんの視野が一気に広がり、「行きたい」「見たい」「触りたい」といった気持ちがたくさん湧いてきます。好奇心が膨らんで豊かな心が育まれるでしょう。また、体全体の筋肉が鍛えられ運動機能の発達も促されます。

「寝返りができた」の判断基準

寝返りとは、あお向けの体勢から体をひねって、うつ伏せになること。赤ちゃんの運動機能は、頭から足方向へ下がりながら順番に発達していきます。目、首、肩、腕が自分の意思で動かせるようになり、やがて背中、腰まで達すると、寝返りができるようになります。

左右どちらの方向にでも、あお向けからうつ伏せに姿勢を変えることができたら、「寝返りができた」と判断します。医師は6ヶ月の乳幼児健診で寝返りの様子を確認しますが、できていなくても問題視することはありません。

小暮先生

寝返りよりも、うつ伏せが上手にできて上半身を支えられているかどうかを見ています。おすわりをさせて、どれくらいバランスがとれているかといったこともよく観察します

寝返りが始まると、うつ伏せの機会が増えます。今までうつ伏せになると不安で泣き出してしまった赤ちゃんも、何回か行ううちに上手になってくるでしょう。うつ伏せは両手を前方にグッと付き出して上半身を支えるため、腕だけでなく腹筋や背筋も強くします。これは、ずりばいやハイハイをする準備につながります。

赤ちゃんの寝返りのサポート方法

なかなか寝返りをしなかったら、あせってしまうママやパパがいるかもしれません。でも、赤ちゃんのペースで自然にできるようになるので、わざわざ練習をさせなくても大丈夫です。赤ちゃんの「寝返りしたい」という気持ちを大切にして、その時が来るまで見守ってあげてくださいね。

ただし、赤ちゃんをよく観察していると、「寝返りしたいけれど、うまくできない」という様子が見られることがあります。

  • 体をひねろうとする
  • 横向きになる

といった様子があったら、サポートしてあげてもよいでしょう。ちょっと手伝うだけで、体のひねり方のコツをつかみ、上手に寝返りができるようになることがあります。

寝返りのサポート方法

赤ちゃんのご機嫌のよい時に、次の方法のいずれかを試してみてください。

  • 寝返りしそうになったら、赤ちゃんの腰と背中に手を当てて、寝返りしやすいように優しく支える
  • 赤ちゃんがうつ伏せになり、床と上半身に腕がはさまっていたら、そっと抜いてあげる
  • 寝返りする方向から名前を呼ぶ
  • 寝返りする方向に好きなオモチャを置いて誘導する

環境を整える

「寝返りしそうだな」と思ったら、次のような環境を整えてあげることも大切です。

  • 動きやすい服を着せてあげましょう。伸縮性がある生地で、上下に分かれたセパレートタイプがおすすめです。おむつもパンツタイプにすれば赤ちゃんは動きやすいうえ、ママは動きが活発になる赤ちゃんのおむつを取り替えやすくなります。
  • 日中は、寝返りしやすい広めのスペースで過ごすようにしてください。ベビーベッドやバウンサーなどにいる時間が長いと、動くスペースがなくて寝返りしにくくなります。

赤ちゃんが寝返りを始めたら気をつけたいこと

赤ちゃんが寝返りを始めたら、気をつけてほしいことがいくつかあります。以下のリスクを頭に入れておきましょう。

窒息

寝返りができても、はじめのうちはうつ伏せが上手ではないので、長い間顔を上げておくことができません。首が下がって顔が寝具に埋まってしまい、窒息する可能性があります。寝る時は、程よい固さのベビー布団を使うことがおすすめです。リビングで遊ぶときは、周囲にクッションなどの柔らかいモノを置かないように気をつけましょう。

転落

家庭で多いのは、ベッドやソファから転落する事故です。ベビーベッドの柵はしっかりと閉めてください。日中に遊ぶときはソファに寝かせず、床にマットを敷いて寝かせると安心です。

誤飲

寝返りが上達してくると、思いがけない場所まで移動できるようになります。ママやパパが見過ごすような床の隅に、硬貨、薬、化粧品、ボトルキャップ、ボタン電池といった小さいモノが落ちていたら、赤ちゃんが手を伸ばしてつかみ、口に入れてしまうかもしれません。

小暮先生

ボタン電池を誤飲して時間がたつと、消化器官に穴が開く可能性があります。もっと注意したいのが誤嚥(異物や食べ物が誤って空気の通り道に入る)による窒息です。ママの親指と人差し指をつなげて輪を作り、通過する大きさのモノは赤ちゃんの口も通ります。母子健康手帳の中の『チャイルド・マウス』も参考に、家の中をこまめに掃除して、小さいモノが周囲に落ちていないかよく確認しておきましょう

寝返りができるようになると動きが活発になり、ママやパパはハラハラする場面が多くなるかもしれません。一方で、赤ちゃんの笑顔が増えて表情も豊かになり、一緒にいる時間がより楽しくなるでしょう。

小暮先生

寝返りはひとつの成長の証で、ママとパパに大きな喜びを与えてくれます。これからも、おすわり、たっち、あんよと、たくさんの成長を見逃すことがないよう、写真や動画に残すなどして、育児の感動をいつまでも大切にしてくださいね

update : 2021.08.06

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