生まれたての頃の赤ちゃんの身体の状態とお世話の仕方は?
はじめて赤ちゃんと対面したとき、そのデリケートさに驚くとともに、「大切にしたい!」という愛情がわいたのではないでしょうか?新米ママ&パパの初めの一歩として、生まれたての新生児の赤ちゃんの状態と、お世話の仕方の基本を知っておきましょう!
発育状態 大きさの目安 体重:お誕生~5kg <ムーニー 新生児用対応>
※発育状態にはとても個人差があるので以下は目安です。
監修者プロフィール
池田裕一先生
昭和大学藤が丘病院小児科診療科長
1995年昭和大学医学部卒業後、同大学藤が丘病院小児科に入局。
1998年~神奈川県立こども医療センター感染免疫腎内科、昭和大学医学部小児科講師、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF ,Children Hospital Oakland,CA, USA)客員研究員等を経て、現在は昭和大学医学部小児科学講座教授、昭和大学藤が丘病院小児科診療科長、昭和大学横浜市北部病院こどもセンター長(小児内科診療科長兼務)。
また、「尿トラブル外来」を担当、HPこどものおねしょとおもらし総合相談室「おしっこトラブルどっとこむ」や講演、執筆、TV出演(NHK)等、子どもの排尿の問題のほか、こどものすいみん総合相談室「すいみんトラブルどっとこむ」で子どもの睡眠問題に取り組んでいます。
生まれたて(新生児)の赤ちゃんの状態
体全体
生まれたてのときはまだ胴や手足が細く、まるっこい赤ちゃんの印象とはちょっと違っています。
頭
形は少々いびつで、こぶができていることも。
てっぺんには骨のないすきま(大泉門)がありますが、頭の形は徐々に整い、すきまも1~2歳までに閉じていきます。
首
細く不安定。重い頭を支えられずグラグラしています。
腕
両手を軽く握って肘を曲げた、W型が自然な形。
ママのおなかにいたときと同じ状態です。
脚
膝を曲げ、外側に開いています。股関節の固定が不安定なため、このM字型が自然な形なのです。
おへそ
1週間ぐらいでへその緒が取れます。その後じゅくじゅくでぬれたような状態が生後2週間から1ヶ月頃まで続きます。
おむつの端などが当たって傷ついたりかぶれたりすることも。
体温
体温は37度前後と高め。まだ体温調節が上手にできないので、室温や衣類、寝具で加減を。
生まれたて(新生児)の赤ちゃんのお肌
赤ちゃんの皮膚はおとなよりずっと薄く、傷つきやすくデリケート。新生児期は特に新陳代謝がさかんで、汗をたくさんかきます。また、皮脂の分泌も多いので、頭や眉などに皮脂腺がつまって黄色い湿疹ができたり、汗腺の多い顔や首すじにあせもができることも。自分のつめで引っかいて細菌感染することもあります。あらゆる刺激に敏感なのが赤ちゃんの特徴です。赤ちゃんの肌に触れるものは ふんわりなめらかで、やさしいものを選びたいですね。
また、鼻がつまっているとおっぱいやミルクが上手に飲めなくなるので注意してあげてくださいね。
生まれたて(新生児)の赤ちゃんのお世話
おむつ替え
生まれたての赤ちゃんは、1日に15-20回もおしっこをします。多い子だとうんちも10回も! 消化機能が未発達なので1回の量は少なくて、何度もするのです。うんちは液状でゆるゆる。刺激に敏感な赤ちゃんのおしりが、おしっこやゆるゆるうんちによって濡れたままだとカブレやすくなってしまいます。だから、おむつの素材はとても大事! 赤ちゃんの肌にやさしい素材で、素早く吸収するおむつを選んでこまめに替えてあげてくださいね。ねんね中心の新生児の頃は、広げて使えるテープタイプのおむつからスタート。おしりふきも、うんちのときにこすらずに取れるよう、水分たっぷりで柔らかい素材のものがおすすめです。
また、へその緒が取れて間もないため、おへそがまだぐじゅぐじゅなので、おむつの端がおへそに当たらない工夫のあるおむつを選ぶとよいですね。
おむつを替えるときも、やさしく丁寧につけはずししてあげましょう。
おっぱい・ミルク
必要な栄養がバランスよく含まれる母乳は赤ちゃんにとって一番のごちそうです。けれど、母乳が出ないときは、母乳をお手本に作られたミルクで補っても大丈夫。離乳食が始まるまでは母乳やミルクだけでグングン育っていきます。だから、新生児期のうんちは、ゆるゆるで回数も多いのです。
生まれてしばらくは昼夜の区別なく2~3時間おきに起きて泣き、おっぱいやミルクを欲しがるので、ほしがったときはいつでも飲ませましょう。最初は上手に飲めなくても、だんだんと吸い付きや飲み込みがうまくできるようになるから安心して。この頃の赤ちゃんの胃は小さいうえ、胃の入り口のしまりが弱く、飲んだおっぱいやミルクを吐いたりすることがあります。赤ちゃんが吐き戻しても普通のことなので大丈夫です。
おふろ
生まれたての赤ちゃんは一日のほとんどはベッドやお布団の中で過ごします。でも新陳代謝が活発なので、汗や皮脂などの汚れをきれいにするため、1日1回おふろに。抵抗力の弱い新生児期は大人と同じおふろではなく、ベビーバスを使って沐浴をします。もともとママのおなかでずっと羊水につかっていた赤ちゃんは沐浴が大好き。ほんの数分でもお湯につかれば体が温まり、赤ちゃんも気持ちよさそうにします。血液の循環もよくなって、ほどよい運動にもなるのです。だから、沐浴のあとはおっぱいをたくさん飲んだり、よく眠ったりするのです。
着がえ
おっぱいやミルクを飲んだり泣いたりするだけで、赤ちゃんは汗びっしょり。だから、その汗を吸い取る肌着は、1日何枚も取り替えるので多めに必要なんですね。この時期、まだ首や背骨が不安定なので、ねんねのまま着替えできるよう、前身頃を左右打ち合わせ、ひもで留める着物タイプの肌着やウェアが新米ママ&パパには便利。肌は敏感でデリケートなので、えりやフリルなどが肌をこすったりすると、肌に赤い腫れをつけることがあります。新生児期の肌着やウェアはシンプルなものを選びましょう。
生まれたて(新生児)の赤ちゃんの1日
生まれて間もない赤ちゃんの生活の中心はねんね。おっぱいやミルクを飲んで眠って、お腹を空かせて起きて、飲んではまた寝て…の繰り返しで、1日の睡眠時間は16~18時間ぐらいといわれています。睡眠は浅く、昼と夜の区別もありません。2~3時間おきにおなかを空かせては目を覚まし、おっぱいやミルクを欲しがって、泣いてママやパパにアピールするのです。こうしたママやパパとの密なスキンシップを重ねて、絆を深めていきます。
監修/昭和大学藤が丘病院小児科診療科長 池田裕一先生
update : 2022.03.02
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