生後4ヶ月の成長・発達「寝返りの、ここがすごい！」

赤ちゃんの運動機能の発達は、頭から体の下の方向に向かって進んでいきます。目、首、肩、腕が動かせるようになり、それが、背中・腰に達するとできるようになるのが、寝返りです。

生後4ヶ月になると、早くもこの寝返りを始める赤ちゃんがいます。寝返りは、初めての移動運動！　その点で、とても大きな意味を持っています。

最初の寝返りは、おもちゃや声など、興味のあるものにつられて腰の重心がどちらかに傾き、偶然、上半身が回転して起こります。こうした偶然が何回か重なると、赤ちゃんはコツを覚えて、寝返りができるようになるのです。

初めて移動手段を獲得した赤ちゃんですが、生後４ヶ月というのは、まだまだ体を維持する仕組みは完成していません。

お母さんからもらった抗体はまだ残っていますが、生後６ヶ月の底に向かってだんだん減り続けるので、このころから突発性発疹など最初の熱を出すようになります。首がすわったので抱っこして外に連れ出す機会が増え、他の子どもと一緒に遊ぶことも多くなるので、もらう病気が増えるのです。保育園に入れる場合は、はしかなど予防接種を早い時期からしておいたほうがいいでしょう。

おしっこを濃縮したりする腎臓の力がまだ十分ではありません。腎臓というのは、体内で不要になった老廃物を水分に溶かして尿をつくっているのですが、大人の場合、真夏などに大量の汗をかくと、体内の水分を保持するために、尿になる液体（原尿）から水分のみを体に戻して再吸収させる、ということができます。出てくる尿は濃縮された濃い尿になります。

しかし、赤ちゃんの未熟な腎臓は、再吸収する力がないので、一定の割合で水分がおしっこに出てしまいます。その結果、脱水になりやすいのです。ですから、夏は適切にエアコンを使い、快適な環境で過ごさせてあげてください。