生後7ヶ月の成長・発達「まねっこの、ここがすごい!」
ママやパパをじっと見てまねをして、「ばいばい」したり、「オツムテンテン」したり…。まだ意味はわかっていませんが、ウケがいいので、何度も喜んでまねっこする赤ちゃん。この「まね」こそが、学習なのです。「まねっこ」って、すごいこと!赤ちゃんにみなぎる力強いパワーを、もう一度、発見して、かみしめて、味わって、感動! 子どもの体と心の発達研究の第一人者、榊原洋一先生の解説付きです。
監修者プロフィール
榊原洋一先生
お茶の水女子大学名誉教授
医学博士。1976年東京大学医学部卒業後、ワシントン大学小児神経研究部、東京大学医学部附属病院小児科などを経て、お茶の水女子大学理事・副学長。2017年より現職。「子ども学」の研究所「チャイルド・リサーチ・ネット」所長、日本子ども学会副理事長。専門は小児神経学、発達小児科学、特に注意欠陥多動性障がい、アスペルガー症候群などの発達障がいの臨床と脳科学。今後の活動について、「発達障がいには様々な誤解があるので正しい理解を広げていきたい」と語る。『オムツをしたサル』『アスペルガー症候群と学習障害』など著書多数。
まねっこでママと一緒、パパと一緒
「オツムテンテン」
そういいながら
パパが自分の頭をたたく
ぼくだって、わたしだってできるよ
「オツムテンテン」
パパの声に合わせて
まねして同じようにやってみた
パパと一緒だね
おんなじことができたよ!
「すごいすごい!」
パパが手をパチパチとたたきながら大喜び
「おばさんとおじさんにバイバイって」
そういいながら
ママが手を振る
まねして手を振ってみた
まだ意味はわかってないけどね
「まぁ、バイバイできるのね」
はじける笑顔を見せながら
おばさんもおじさんも
「バイバイ」と手を振ってくれた
ママも笑っている
まねっこ、だ~い好き
みんなが喜んでくれるから
笑ってくれるから
Dr.サカキハラの「まねっこの、ここがすごい!」
まわりが喜ぶ顔が後押し。まねをしながら学習していく
しっかりおすわりができるようになると、お母さんやお父さんと向かい合わせで、まねっこ遊びなども楽しめるようになります。
生後6~7ヶ月ごろでは、大人の動作をまねて、両手をあげて「バンザイ」をしたり、頭をたたいて「オツムテンテン」をしたり、手を振って「バイバイ」をしたり……。でもまだ意味はわかっていません。
赤ちゃんはまねっこが得意です。ただ、まねをするのも個人差があり、よくまねをする子だけでなく、じっと見ているだけの子もいます。
まねっこをするのは、自分もお母さんやお父さんの仲間という気持ちや、憧れる親に近づきたいという思いがあるからなのかもしれません。もうひとつ大事な理由は周りの人が喜んでくれるから。
大人をまねて、いろいろなことをする赤ちゃん、かわいらしいですよね。まねっこをする赤ちゃんを見て、大人は大ウケ、大喜び。その期待に応えようと思って、まねっこをするのです。
まだこの時期のまねっこは、大人がおもしろがって教える、赤ちゃん芸ですが、1歳を過ぎると、おたまでお鍋をかきまぜたり、スマートフォンで電話をかけるしぐさをしたり、生活の中の道具を使って、まねをするようになります。まねをしながら、道具の使い方を学び、生活習慣を身に付けていくのです。
update : 2018.03.14
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