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子どもを「いい脳」に育てよう!赤ちゃんの育て方における7つのポイント

いい子に育ってほしい。つらいこと、苦しいことがあっても乗り越えて生き抜いてほしい。幸せな人生を送ってほしい――。そんな親の願いを実現できる「いい脳」を持った子に育てたい――。脳育てを研究し、数々の育児本を送り出してきた脳科学者の黒川伊保子さんに、いい脳を育てる方法を聞きました。

監修者プロフィール

黒川 伊保子(クロカワ イホコ)先生

「いい脳」とは、何なのか?

いい脳――。それは、勉強がよくできる子? 記憶力がいい子? 運動が得意な子? 歌がうまい子?

「いい脳とは、感じる力、考える力、直感力、知識、の4つが、上手に機能しあっている脳のこと」というのは、脳科学者の黒川伊保子さん。

「具体的には、いつもしみじみと幸せそうで、常に好奇心と意欲を失わず、健康で、穏やかで、あったかい。おっとりして見えるのに、決断ははやい。集中力があり、短い言葉に説得力がある。飾らない人柄なのに、なめてかかれない威厳がある。そして、いつも感謝をしている――。そんな特徴を持つ人が、「いい脳」の持ち主なんだと思います」

確かに、自分の子どもがこんな風に育ってくれたら、どんなに時代が変わっても価値観が変化しても、幸せに過ごしてくれそうです! 子どもが幸せでいてくれることが、親にとっては何よりの願いですから。

でも、子どもの脳をそんな「いい脳」に育てあげるためには、どうしたらいいのでしょう?

親が「やらなければいけない」と思い込んでいるけど、やらないほうがいい場合もあること。親が「ま、いいか」と思っているけど、やらないとやっぱりダメなこと。外しちゃいけない脳育てポイントを黒川さんに教えてもらいました。

「いい脳」を育てる7つのポイント

脳育てポイント1
幼児のうちに文字や計算を教え込むと、センスを奪うことがある

「本人が興味を持たないうちから、数字や計算、文字を教え込むのは、あまりおすすめできません」と黒川さん。

早期教育がさかんな昨今、「えっ、どーして!?」。子どものためによかれと思ってやっていることが、逆効果ということなのでしょうか?

「数字や文字との出会いは、脳にとってスペクタクル。脳の準備が整ったところで、脳が好奇心でつかみとると、センスは倍増します。脳の準備が整っていないうちに、先へ先へ教え込んでしまうと、脳にとってそれらがデータにしかすぎなくなってしまい、数へのセンス、たとえば公約数の多い偶数に安定感を感じたり、大きな素数に不安定さを覚えたりする感性を養う機会を逸してしまうのです」

数や数式を〝感じる〟センスは、高等数学を楽しむ際に、とても大事なこと。手っ取り早く計算能力を上げることはできるけれど、数学を感じるセンスに乏しいというのでは、悲しい、という黒川さん。

「もちろん、お受験などを目指していて、将来のセンスなんかより手っ取り早いほうがいいという選択もありだと思います。全員が高等数学を楽しまなくてもいいわけですから。でも、すべての親が、それをやらなければいけないと思い込むことも、この国の理系脳のためには大きな損失。我が家の息子は、早くから理系の才能を感じさせたので、私は、数字もかなも教えずに小学校にやりました」

最近は、ひらがなや数の読み書きも早くから教えることが多いようですが、そうすると小学校の授業で退屈してしまいます。知っていることを何度も聞かされるのは、大人だって退屈なはず。授業に遅れまいと親が先に教え込むことで、子どもが学校にいるほとんどの時間を退屈なまま過ごしていたとしたら――。子どもがかわいそう。

脳は、「自分で発見する」ことがとても大事なのだそうです。発見して好奇心を持つことで、知識や知恵はしっかりと脳の中に根付いていくのです。早期教育の名のもとに親が次から次へと情報を与えることで、せっかく自分で見つけて感動して得るはずだったたくさんのものを、子どもから奪い去っていたとしたら――。

「脳は、何かをしたら何かが不得意になる、何かを詰め込むとその分だけ何かを得る機会を失ってしまう、そういうバーターシステムになっているんです。自分で感動して得たものは、脳の中に深く刻み込まれますが、その前にいろいろと詰め込んでしまうことで、その子は情報を生きた知識として獲得するチャンスを失ってしまうのです」

脳育てポイント2
夜ふかし&朝ねぼうは、やっぱり厳禁

夜になると、なぜか元気になってくる子ども、いますよね。気が付くと23時ちかくまで起きていて、その分、朝起きるのがのんびりになって。で、ママもその方がラクだからと、ついつい寝かせたままにして……。ああ!! わかりすぎる子育てあるある、です。

でもこれ、脳育て的にはNG行動なんだそうです。

「脳は夜寝ているときに成長するのです。脳は起きている間は、たえず判断したり思考したりしているので、脳の中の知識を整理する時間がありません。でも、眠ると意識領域の信号がなくなるので、脳は手が空き、その日に体験したさまざまなことを、何度も再生して確かめ知恵やセンスを創り出し、記憶とともに脳に定着させるんです」

特に睡眠ホルモンのメラトニンの分泌加速時間にあたる夜の10時から翌2時の間は、絶対に寝ていてほしい時間帯。メラトニンは上質な眠りを作りだし、睡眠中の脳を知識向上に換え、成長ホルモンの分泌を促します。この時間に寝ていないと、身長も伸びません。

「メラトニンは、季節にもよりますが、朝日を目撃してから13~15時間ほど経つと分泌され始めます。このため、夜の9時前後になると子どもたちは自然に眠くなるはず。しかし、ここでスマホやゲームをしたりして視神経を無駄に刺激してしまうと、夜中まで興奮状態が続くことに。22時を過ぎると興奮は加速し、23時を過ぎるとがぜん元気になるのは、“寝るチャンスを逸した”ということなのです」

睡眠時間をたっぷり取らせようと、朝ゆっくり寝かせているのも、NG。早起きは、キレにくいおだやかな子を育てる重要なポイントなのだそうです。

「早起きをして目の網膜が朝日を感知すると、セロトニンというホルモンが分泌されて脳が一気に活性化します。セロトニンは、穏やかで満ち足りた気持ちを作ってくれるホルモン。イライラしたり怒りっぽくなることもなく、1日中しみじみとした感動や好奇心を感じやすくなるんです」

人は、「うわーっ!!」というインパクトの強い感動よりも、「なるほどなぁ(しみじみ)」といった穏やかでしみじみとした感動を得たほうが、夜の睡眠で知識や知恵として脳に定着しやすいのだそうです。

脳の中の知識工場をしっかり稼働させるための「早寝」、子どもの感動力をアップするための「早起き」。「早寝早起き」は昔から言われている育児のルールですが、科学的な裏付けがあったのです。

脳育てポイント3
甘い朝ごはんに気をつけて!たんぱく質をプラス!

「朝ごはんは脳を動かす燃料となるもの。子どもたちの脳は眠っている間に大人の何倍も活性化しているため、糖をたくさん使います。このため低血糖、つまりガス欠の車のような状態で起きてくるので、エネルギー補給のために、朝ごはんは不可欠です」

ただし、低血糖の脳は、手っ取り早く血糖値を上げるために、甘いものや糖質(白いご飯やパン)を欲しがります。当然、子どもたちの喜ぶ朝ごはんは、菓子パンにジュースのような組み合わせ。親も手っ取り早く、パンケーキだけ、カステラだけ、なんて糖質だけの単品朝食で済ませてしまったり…。

しかし、こうしたお菓子のような朝ごはんでは、血糖値は急上昇したあと急降下してしまいます。このアップダウンが脳によくないのです。授業が始まるころには、脳がうまく動かないという事態に――。ですから、必ずたんぱく質もプラス!

黒川さんのおススメは、

和食派:ご飯、みそ汁、卵、納豆、お豆腐など

洋食派:パン、卵、ハム、チーズ、牛乳など

「難しく考える必要はありません。枝豆とかゆで卵とかで充分なたんぱく源になります。私は働く忙しい母親だったので、おつまみのチーズ鱈を食べさせて急をしのいだこともあります」

質のいい糖のもとになる炭水化物と、身体を燃焼モードにしてくれるアミノ酸(たんぱく質)の組み合わせがベストなんですね。

「脳を円滑に動かしてくれるビタミンを入れるために、野菜や果物も足してください。また、脳に必要なビタミンの中には、油脂とともに摂取したほうが腸の吸収率が上がるものがあるし、脳みそは60%が脂でできているため、良質な脂を取るのも大切なポイントです」

成長期なのに、「油控えめダイエット」なんてやっていると、成績が下がってくるかもしれないので、気をつけて、と黒川さん。

なお、卵は、脳に必要な栄養素がとりそろう「完全脳食」といってもいい食材。時間がなくて、単品を食べるなら、「卵」がおすすめ。塾前の腹ごしらえにも、いいそうです。

「お米(糖質)を、油と卵でコーティングし、青菜を入れたチャーハンは、炭水化物・たんぱく質・ビタミン・脂質がしっかり入った優秀な朝食になりますよ!」

脳育てポイント4
授乳中にスマホを見るのは、残念すぎる

赤ちゃんが静かにおっぱいを飲んでいる時間は、母親にとっては数少ないのんびりできるとき。片方だけ空いた手にスマホを構え、SNSをチェックしたり、気になるネットニュースを検索したり…。わずかな自分時間をフルに活用したくなります。

でもコレも、脳育て的にはNG行動なのだそう。あぁ~! スマホ授乳はオアシスタイムなのに……。

「赤ちゃんは目の前の人の表情筋の動きを、鏡のように写し取って、自らの表情筋に伝えることによって発音を獲得していきます。授乳しているときは口の筋肉が全方位に動いているので、目の前のお母さんが口を動かしていると、それを模倣しやすい。脳に焼き付けやすいのです」

病院では助産師さんから、目と目を合わせておっぱいをあげましょう、と指導されますけれど、同じような意味なんでしょうか?

「そうかもしれませんね。でも実際やってみると、目ってなかなか合わなくないですか? 脳科学的には、目を合わせるというより、意識と顔を赤ちゃんに向け、表情豊かに語りかけることが大事だと思うのです。おいしい? たくさん飲んでね!って。私は、どんなに愛しているかを言葉にしましたし、唱歌をよく歌いました。愛を語る言葉や、唱歌の歌詞には、美しい日本語がたくさんあるから」

赤ちゃんへの話しかけは、たくさんの情報を脳に「入力」すること。話している言葉の意味はわからなくても、相手から伝わってくる息の風圧、筋肉や血液の脈動までを感じ取るだけの感受性が、すでにあるのだそうです。

「そう、そしてこの能力が高いのは、3歳までなのです。3歳を超えると、聞こえが優先され、ことばは記号になっていきます。心を通わせることばのセンスや、コミュニケーション能力の基礎は、3歳までに獲得するもの。三つ子の魂百まで、は、脳科学的にも正しいのです」

心臓の鼓動、脈動、筋肉の動き、息づかい、あたたかさ…とともに伝わってくる、“ことば”。そのことばが持つ情報は、画面に映っている教材の映像とは、比較になりません。

「授乳中のスマホは、ぜひ止めてほしいと思います」

また、ことばのセンスとコミュニケーション能力をあげるための素晴らしいツールが「絵本」。2歳半くらいまでは、語感の響きを楽しめるものを。9歳からはファンタジー適齢期。

「私たちの脳は日常の体験を知恵やセンス、知識に変えています。でも、普通に暮らしていたら体験できることは限られています。空を飛んだり、火の上を渡ったり、殺されそうになる、などという経験はなかなかできませんが、本でファンタジーを読めば、その世界が脳の中に広がっていきます。実際には体験できないハリーポッターの冒険を脳に疑似体験させることができます。こうした脳の体験は、子どもの発想力や想像力を養うことにつながるんです」

もちろんアニメや映画を見ても疑似体験はできますが、文字情報から想像する方が数倍、脳細胞を使うといわれているのだそうです。

「いい脳」のためには、テレビやスマホは極力控えめに、が原則なんですね。

脳育てポイント5
あやす、ほめるは、ほどほどに

あやし過ぎると、どうなる?

昔は「抱き癖」という言葉がありました。脳科学の立場からは、うわ~ん!と泣いているときに、そばにいる大人がどんどん抱っこしてあげるのはOK。でも、泣きやませようとして大げさにあやすのは、よくないのだそうです。

「泣くという行為は、脳にとってはなんとも気持ちいいストレス解消なんです。涙にはロイシン-エンケファリンという、ストレスによって生じる神経反応を緩和する脳内モルヒネの一種が含まれています。涙を流すと、ストレスを緩和する脳内物質が分泌されるのです。泣くことで、子どもはとりあえず精神的なパニックから立ち直ることができるのです」

泣きたくて泣いている赤ちゃんを、泣きやまそうと思って大げさにあやすのは、大きなお世話! 大人がなんだかうるさいので、いったんは泣きやむけれど、赤ちゃんのストレス発散は中途半端に終わってしまうのです。

「おむつもきれい、おなかもすいていない、暑くも苦しくもないのに、理由もわからず泣きだしたときは、できればひとしきり泣かしてあげて。わかってくれる親、見守ってくれる親だなぁという信頼を培えます」

ほめ過ぎると、どうなる?

絵が上手にかけた、文字の覚えがはやかった、工作が得意……。すごい!!うちの子天才かも!!と思う瞬間は、子育てをしていると何度もあることでしょう。でも、そうしたときに大げさにほめ過ぎたり、子どもより大喜びしてはいけません。逆に、できなかったときに親が子どもよりガッカリしてしまうのも、脳育て的にはNG。

子どもの才能を発見して、伸ばしてあげようと思ったら、「一喜一憂しない」ことが大切。

「アメリカのアートクラスで行われた調査でも、結果が出ています。描いた絵を褒めちぎったクラスと淡々と評価したクラスでは、プロのアーティストやデザイナーになるのは後者のほう、淡々と評価されたクラスでした」

なぜ、ほめ過ぎはよくないのでしょうか?

「楽しいから絵を描いていたのに、“素晴らしい!”なんて過剰に褒められると、次も素晴らしいものを描かないといけない、となって、絵を描くことがだんだん義務のようになってしまいかねないからです。次はうまくいかなかったらどうしよう…とプレッシャーになり、絵をかくことそのものが怖くなってしまう子もいます」

「結果に一喜一憂しない親だけが、子どもを一流にできます、とは、友人のプロゴルファー伊藤佳子さんのことば。脳科学的にも、まさにその通りだと思います」

脳育てポイント6
先回りしてなんでも与えてしまうと、好奇心を奪ってしまう

そろそろ6ヶ月だから、対象月齢6ヶ月以上のおもちゃで遊ばせてあげよう♪ 赤ちゃんの成長とともにおもちゃを新調していくのも、親をやっていく楽しみのひとつ。

でも、先へ先へと与え過ぎては、いけません。

「脳は、発達の段階で脳が欲しがったときに出会う、というのが一番影響が強いのです。たとえば、ボタンを外すという行為は、3次元の認知なので、脳にとってはとてもスペクタクルな体験。それを発達段階よりも前に先回りして、わざわざ、ボタンを外させるような練習、訓練をさせてはいけません。脳の発達段階で、ちょうど3次元認知が取り揃ったころに、子どもがお母さんのボタンを見て、外してみて、実際に外れたときの「あっ!! できた!!」という驚きと感動が大事なのです」

3歳までは、脳が外界を感じ、自分を認知していくとき。母親の肌のやわらかさや温かさを感じ、父親の大きな胸に響く低い音を感じ、家のにおいに安心し、季節ごとにかわる風や陽射し、土のにおい、雨のにおい…。赤ちゃんを包み込むすべてのことが、赤ちゃんにとって新鮮な知識です。

「赤ちゃんの脳は毎日フル回転して外界の情報を知識に変えています。ほえ~っ、としているようで、めちゃくちゃ脳内は忙しい(笑)。だから、どうか赤ちゃんがしていることを、大人のペースに巻き込まずにそっと見守ってあげてください。お散歩していて風にゆれる街路樹を見ていたら、立ち止まってゆっくりと見せてあげてください。

牛乳を何度も倒すというのであれば、倒させてあげましょう。すると、やがて地球の重力や原理がわかります。そういう原体験を抜きにして、記号論的な幼児教育をしてしまうと、将来、新発見するような学者にはなれないですよ!」

詰め込まないこと、自然であること。先へ先へと親が先まわりしないこと。

「おもちゃは、本人が欲しがるものを。月齢に応じたおもちゃを与えることは、決して悪いことではありませんが、強制はしないこと。紙くずや靴下で楽しそうに遊んでいるのをやめさせて、知育玩具を持たせたりはしないように気を付けたいですね」

脳育てポイント7
男の子、女の子の脳は違う。脳の個性を認めよう

「男の子は女の子よりも、ぼーっとしている時間が多いと思いませんか? だからといって頭を使っていないわけではないんです。ぼーっとしている間、脳の中で空間認知力を養っているんです」

男の子は、ぼーっとしている間に頭がよくなっている。なんと!! 驚きの事実です。

男の子は生まれつき、奥行きを認知する能力が高いので、ハイハイをするころには「おもちゃまでの距離を予想して、確認してつかむ」という遊びをしています。8歳になるころまでに、3メートルの上空から全体を見渡すだけの空間認知能力が育っていくのだそうです。

「だから、男の子は遠くにあるものに興味津々です。自分が持っているおもちゃよりもきょうだいが持っているものを欲しがり、交換するとまた相手のほうを欲しがったりします。整然と片付いた部屋よりも、散らかったお部屋を好きに行き来できるようにしておくと喜びます。“あの位置、その位置、この高さ”を、存分に楽しませてあげてください。男の子を育てる場合は、ぼんやりしていてもせかさずに、できるだけ待ってあげることが大切です」

一方、女の子は奥行き認知が不得意…というより、そもそも興味がありません。手前にあるものへの観察力が非常に優れていて、いろいろなものを同時進行で進められる。自分への興味も男の子よりずっと強いので、自分を主人公としたごっこ遊びが好きになっていくのも、女の子の脳の特徴なのです。

「女の子の脳は、目の前のものを観察することに優れています。よく観察して、いろいろなことを同時進行していくのが得意なので、とにかくいろいろなものを目の前に並べて、手当り次第に遊ばせてあげましょう。きっと彼女の好きなものだけをきちんと選び取って、自分の世界を構築して遊び始めると思います」

ちなみに女の子は4歳をすぎたら、女ともだちのように接していくとうまくいくことが多いそう。野菜を食べてくれなかったら「ちゃんと食べなさい」ではなく「これ食べるとさ~、お肌にいいらしいよ~」とお喋りのように言うことで、伝わりやすくなると言います。

命令をするのではなく、頼りになる女ともだちのように接することで、女の子の脳は活性化してイキイキと頑張ってくれます。

「もちろん、個人差はあり、将来理系に進む女の子は、男の子並みにぼんやりしていることも。要は、脳は、何かが得意なら、何かが不得意という装置だということを腹に落とすといいと思います」

空間認知能力を上げるためには、ぼんやり時間が不可欠だし、段取り能力は、我が強くないと育たない。だから、「姉に比べてぼんやりしている」とか、「〇〇ちゃんに比べて我が強い」などと、比較して叱ったりしても意味がないのです。

「脳の個性を、どうぞ、ポジティブに受け止めてみてください」

脳はどう育っても生きていく道がある

いかがでしたか? よかれと思ってやっていることが、子どもの脳の成長を妨げているとしたら――。親として、こんな不本意なことはありません。

「いい脳」とは――。もう一度、確認しましょう。

いつもしみじみと幸せそうで、常に好奇心と意欲を失わず、健康で、穏やかで、あったかい。おっとりして見えるのに、決断ははやい。集中力があり、短い言葉に説得力がある。飾らない人柄なのに、なめてかかれない威厳がある。そして、いつも感謝をしている――。

そんな「いい脳」を育てるために、ぜひ、「脳育ての7つ」を実行してみてください。

そして最後に、黒川さんからのもうひとつアドバイス。

「脳はどう育っても、生きていく道があります。だから、母親が「いい」と思ったことをすればいいと思います。母親が、胎内で子の感性の基礎を作っているので、母親がしたいことは子の脳にとっても有益であることが多いのです。いろいろなリスクを聞いても早期教育したかったらすればいい。早期教育したくなかったのに、世間を気にしてやっていたのならば、やめたほうがいい。そんな感じです。どうぞ、あまり神経質にならないで、子育てを楽しんでくださいね」

update : 2017.12.20

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