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お食い初め(百日祝い)のやり方ー準備や当日の流れについて解説!

赤ちゃんが生まれてから100日を目安に行う「お食い初め」。この儀式を行う意味を理解することはとても大切です。お食い初めには何を準備すればいいの?男の子と女の子では違いがあるの?誰と行うのが正しいの?など、疑問をクリアにして当日慌てないようにしておきましょう。「お食い初め」の作法は地方ごとに違いがありますが、ここでは、一般的に行われる「お食い初め」のやり方をご紹介します。民俗情報工学研究者の井戸理恵子先生に教えていただきました。

監修者プロフィール

井戸理恵子先生
「ゆきすきのくに合同会社」代表 

養生料理家、多摩美術大学非常勤講師。「ゆきすきのくに合同会社」代表。西荻窪にて医食同源の養生料理を提供する「Organic Cafeゆきすきのくに」を経営。YouTube「ゆきすきのくにチャンネル」で日本の暦(こよみ)や伝統文化に関する情報発信を行う。その他、NHK『ニュースシブ5時』の「シェフのひとわざ」、TBS『四季折々の贈り物』、tbcラジオ『サタデー・イン・ザ・パーク』他、出演多数。著書に「暦・しきたり・アエノコト 日本人が大切にしたいうつくしい暮らし」(かんき出版刊)などがある。

お食い初めとは?

お食い初めを行うのはなぜ?

お食い初めは、生後100日ごろの赤ちゃんに祝いの膳を用意し、「食事を食べさせる真似をする」といった儀式です。古来、子どもは、生まれてから7歳までは神様の領域にいると考えられていました。そこで生後間もない子どもに「わたしたちの世界の食べ物」をお供えすることで、こちらの世界と子どもの縁をしっかりと結ぶために行うものでした。そうすることで「子どもの魂がその家に居着く」と考えられたのです。
昔は100日まで生きることさえ難しく、命を落とす子どもが多くいました。そこでなんとか赤ちゃんの魂が向こうの世界に逝かないように、と足止めをするための儀式であったともいえるでしょう。
お食い初めには、生後100日を迎えられたお祝いの他、「歯がちゃんと生えますように」、「丈夫な子に育ちますように」、「一生食べ物に困りませんように」、そして「長生きしますように」などと願いが込められています。

歴史や「お食い初め」の別の呼び方

お食い初めの起源は平安時代に中国から伝わり、宮廷儀式として行われていたものと民間で行われていた習俗が混交し、今に伝わったものと考えられます。
古くは「五十日(いか)の祝い」として、生後50日ごろに重湯に浸した餅を口につけるという習わしが残っています。餅は杵と臼で「つく」事から「居着く」、粘りがある事から魂を定着させるもの、などと縁起を担ぎ、栄養価が高く、祝い事には欠かせないものでした。
その後、生後100日に行うようになってからは「百日祝い(ももかいわい)」「百日節句」。初めて箸を使うことから「箸揃え」「祝い膳」。歯の健康を願うことから「歯固め」など、さまざまな名称で呼ばれています。

お食い初めに参加する人は?

昔は、赤ちゃんが地域や親戚に仲間入りすることを披露する意味もあり、親戚縁者を招いて盛大に祝う習わしがありました。しかし、現代は親戚縁者の関係性も希薄となり、核家族化も進行。赤ちゃんと両親だけで祝うか、両家の祖父母を招いた内輪の祝いで済ませるケースが一般化しました。
長寿にあやかり、赤ちゃんに食事を食べさせる真似をする役割が「親族の長老」という地域もありましたが、最近はそうしたことも忘れ去られてしまったようです。

お食い初めを行う時期は?

地方によって110日、120日に決まって祝うところもありますが、一般的に生後100日〜120日の間に行います。生後3ヶ月〜4ヶ月は、赤ちゃんの首がすわり乳歯が生え始めるころですが、赤ちゃんの成長にも個人差があります。ぴったり100日にこだわることなく、その前後で赤ちゃんの健康状態や両親の都合など、様子をみて行うことが好ましいでしょう。
また、祖父母や親戚を招いてお祝いをする場合は、100日目前後の休日がよいとされています。

お食い初めの準備

お食い初めに用意する食器や道具は?

お食い初めの儀式に使う「祝い膳」には膳、椀、箸、すべてにおいて、新しくあつらえるのが習わしとなっています。一般に母方の実家が贈る習慣がありますが、地域によってはお宮参りのときに氏神様の神社から贈られることもあるようです。

●食器

伝統的な食器は、男の子の場合は、外側も内側も朱塗りの漆器、女の子の場合は外側が黒塗りで内側が朱塗りの漆器です。温暖で湿度が高いこの国では、食べ物が腐りにくいように抗菌効果に優れた漆器を日常使いしていました。昔は女の子より男の子の方が命を落としやすかったことから、より魔除けの効果が高く、陽の気を取り入れるようにと、赤(朱)色を両面に塗った漆器を男の子に使うようになったと考えられます。一方、女の子はもともと陰陽両方の気を持ち、やがて他家に嫁ぐ者、とされていました。家を継ぐ男の子と区別する意味でも、器の色に反映されたのでしょう。

最近では、お食い初めが終わった後も、普段使いできる子ども用の茶碗と汁椀を新調して揃える家庭も多いようです。「ハレとケ」をわけることを重んじる日本の文化を継承することは大切なので、伝統的な形式を取り入れながら、本質的なお食い初めを行いましょう。

●箸

楊(やなぎ)の木で作られた「楊箸(やなぎばし)」を使います。楊の木はしなやかで天に向かって成長し、折れにくく、魔除けの効果があるといわれています。

●歯固め石

健康で長生きするためには丈夫な歯であることが大切です。そこで石のように硬く、丈夫な歯になるようにという願いを込めて、祝い膳に「歯固め石」(小石を1~3個)を置きます。
この石は神社で配布している地域もありますが、配っていないこともあります。その場合は、生まれた場所の神様である“産土様(うぶすなさま)”や、住んでいる場所の神様“氏神様(うじがみさま)”がいる神社で、丸みのある石を拾い煮沸消毒をして使います。
石の代わりに「碁石」を使ったり、噛み砕く力が必要で“多幸”を引き寄せるといわれる縁起ものの「蛸」をのせたりする地域もあります。お食い初めの中で石などを用いる「歯固め」の儀式は、日本独自の文化とされています。

どんな食事を用意すればいいの?

お祝いの食事は「一汁三菜」が基本。ごはん・吸い物、焼き物、煮物や和え物を用意します。
ごはんは、祝い事なのでできれば「赤飯」がよいでしょう。汁物には吸う力がつくようにという願いを込めお吸い物を用意します。また、よい伴侶にめぐり会えるようにと、お吸い物の具に上と下がしっかり合わさった「蛤」を使うとよいとされますが、季節的に厳しい時期もあります。そうした場合には他の食材を代用しても構いません。焼き物は「尾頭付きの鯛」が一般的です。「煮物」は、すくすく育ちますようにという願いから「筍」や運が付きますようにとの願いを込めて、「ん」が付く根菜類(人参、大根、蓮根など)で作る「筑前煮」や、海と山の旬の素材を使った「炊き合わせ」などです。
また、こうした料理が配置されたお膳には、「歯固め」の石と合わせて、しわができるまで長生きできるようにと「梅干し」を添えることもあります。

祝い膳への並べ方は?

左下にごはん、右下に吸い物、左上に煮物や和え物、右上に焼き物、中央に歯固め用の石をのせましょう。

井戸理恵子先生

近代の合理主義の流れにあっても、古来大切に受け継がれてきたこうした儀式には、きっとなんらかの意味があるはずです。恐らく、実際に祝膳を食べる事がない赤ちゃんも「無意識ながら、どこか身体の記憶に残る」意味があるかと思えます。「三つ子の魂百まで」と言いますが、より幼い時からの「家庭の味覚」、出汁や調味料、素材のもつ匂いを敏感に感じ取る機会は「健康を温存」する意味でも大切です

お食い初め当日の流れ

食べさせ方と「歯固めの儀式」のやり方

食べさせる人のひざに赤ちゃんを抱いて、食べ物を口元に運んで食べさせる真似をします。口に運ぶ順番は、ごはん、吸い物、ごはん、焼き物、ごはんの順に3回ずつ箸先を唇にあてましょう。
箸の片方は赤ちゃんが食べる口、もう片方は神様が食べる口なので、両方を使うのは避けましょう。ひと通り食べさせる真似をした後、「歯固めの儀式」を行います。このとき、石を直接、赤ちゃんの歯に当てる行為は誤飲につながりかねないのでやめましょう。箸先を小石にちょんちょんと数回あて、その箸先を赤ちゃんの歯茎にもそっと数回触れます。「丈夫な歯になりますように」と祈願して、お食い初めの儀式は終了です。

使い終わった歯固め石はどうすればいいの?

使い終わった石は、いただいてきた神社へ返却しましょう。返す際は、できるだけお祓いをしていただく方がよいですね。神社より配られた石は返却時期などが異なるので、直接、神社に確認をしてください。

赤ちゃんがリラックスできるお食い初めを

井戸理恵子先生

赤ちゃんは料理を食べることはできませんが、家庭の味で祝い膳を用意することが重要です。地域により多少、用意するものが異なるので確認して準備をしましょう。
いずれにしても赤ちゃんが主役です。大切な子どもが今後もすくすく丈夫に育つように、通過儀礼はきちんと行いたいものです。自宅で赤ちゃんがリラックスしてお祝いの席を楽しめる環境を作り、両親や祖父母と楽しみながらとり行ってくださいね

update : 2021.07.07

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