生後2歳0~2ヶ月の赤ちゃんの成長とお世話
おめでとう!2歳! 運動能力が飛躍的に発達してきます。手を使わずに階段を上ったり降りたり、低い段差なら両足でポンッと着地したり、ボールを蹴ったり…。活発な子がいる一方で、ちょっと慎重な子も。でも、みんな体を動かすことは大好き。どんどん外遊びをさせましょう。「魔の2歳児」「イヤイヤ期」には、ちょっとした工夫で対応してみましょう。
監修者プロフィール
宮野孝一(みやのたかかず)先生
みやのこどもクリニック院長
青森県出身。昭和55年弘前大学医学部小児科教室に入局。同大助手講師。 秋田赤十字病院、盛岡赤十字病院、三沢市立三沢病院小児科科長、青森市民病院小児科部長、平成6年墨田区賛育会病院、江戸川区池下クリニック副院長後、平成10年、クリニックを開業。医学博士、小児科学会認定専門医、 日本アレルギー学会認定医、昭和大学医学部兼任講師、日本小児科学会、日本小児アレルギー学会、日本アレルギー学会、日本小児血液学会、日本小児内分秘学会、日本小児保健学会、日本新生児学会に所属。「わかりやすい説明」がモットー。
生後2歳0~2ヶ月の赤ちゃんの成長の様子
生後2歳0~5ヶ月 身長・体重のめやす
■男の子/身長81.1~92.5cm 体重10.1~14.6kg
■女の子/身長79.8~91.2cm 体重9.3~13.7kg
- ※厚生労働省/平成22年乳幼児身体発育調査報告書より
運動能力が飛躍的に発達
2歳児の大きな特徴は、運動能力が飛躍的に発達することです。これまで階段を上るときに、上の段に手をついたり、手摺りにつかまったりして上っていたのが、手を使わずに足だけで上ることができるようになります。降りる時も手摺りにつかまらずに降りられる子も出てきます。
低い段の上から両足をそろえてポン、と跳び降りる子もいます。平らなところならほとんど転ばずに走れるようになりますし、両足でピョンと飛び上がる子、つま先立ちができる子もいます。転ばずに上手にボールを蹴ることができる子もいるでしょう。
しかし、そんな活発な友だちを横目で見ながら、どうしようかな…?とためらっている子どももいます。よその子と比較するのではなく、「うちの子」が、一歩また一歩と成長している姿を見つめましょう。
第一反抗期が始まる
「魔の2歳児」「イヤイヤ期」という言葉、聞いたことがありますか? 2歳になると、ママが「○○しなさい」とか、「○○してはいけません」などというと、「イヤ!」と拒んだり、反発したりするようになります。靴をはかせたり、洋服を着せたりするときに、「自分でする」とママの手助けをイヤがります。
なかなか手ごわい反発なので、「魔の2歳児」とか、「イヤイヤ期」と呼ばれているのです。児童心理学でいう「第一反抗期」の始まり。自発性や自立心が育ってきた証拠です。子どもの自発性は、好奇心を引く物、興味を引かれることへの「探索行動」によって育まれます。
なんでも見てやろう、してやろうという「探索行動」は親の目には「いたずら」に映ることもしばしばですが、禁止ばかりしていると意欲をそいでしまい、自発性が育ちにくくなります。おおいにいたずら(探索)をさせましょう。
何でも自分でしたがる自立心は、学習意欲の表れです。上手にできないし、時間がかかるし、ママがしたほうが早いのは確か。でも、せっかく芽生えた学習意欲がしぼんでしまわないように、遅くても下手でも、なるべく手を出さずにじっと見守り、子ども自身にチャレンジさせましょう。
生後2歳0~2ヶ月の赤ちゃんのお世話
体を動かす遊びをさせよう
2歳ごろになると、運動をコントロールする神経回路がより成熟してきて、筋肉や関節の動きもスムーズになります。転んだり倒れたりしないように体のバランスをとることも上手になってきます。それにつれて「体を動かしたい」という強い欲求が出てきます。
歩く、走る、跳ぶなど、子どもが体を十分に動かして、運動できる環境をつくりましょう。安全な場所は、やはり公園です。できれば毎日公園に出かけて、思う存分に体を動かして遊ばせましょう。
とくに運動発達のベースになるのは、「歩くこと」です。車や自転車に乗せてばかりいると、歩く機会がどんどん少なくなります。車や自転車は目的地まで移動するためのツールと割り切って、移動とは別に、運動として歩く機会を積極的につくりましょう。
雨の日だって、子どもはおかまいなし! 少しくらいの雨なら、レインコートに長靴、傘を持たせて出かけましょう。水たまりにわざと入ってバチャバチャしたり、傘にたまった雨粒を振り落したり……。雨の日のお出かけには、子どもの好奇心を刺激するものがたくさん。
親も覚悟を決めて、童心に返って、雨の日を楽しんでみましょう。
イヤイヤ期に、ちょっとひと工夫
パンツをはかせたり、靴をはかせたり、ママがしてあげようとすると、いちいち「イヤ!」という子ども。でも、実際のテクニックはまだ未熟なので、ママはちょっと手助けしてあげます。
パンツをはきたがるときは、はく向きを整えてから床におき「はいてごらん」と声をかけたり、前側にアップリケなどで目印をつけておくと、前後の区別ができます。
上手にはけたら「よくできたね」と声をかけて。片方に両足を突っ込んでしまったりすると、「だからママがしてあげるって言ったでしょ!」と言いそうになりますが、ぐっとガマン。考えてみれば、最初からできなくて当たり前。失敗を繰り返して学んでいくのです。
「自分でしたい」という欲求が満たされ、「できた」という自信がつくと、子どもの学習意欲はもっと高まります。こうした成功体験を積むことで、チャレンジ精神旺盛な自立心のある子どもへと成長していきます。
update : 2020.05.22
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