新生児が寝ない時の理由を分析! 寝かしつける方法やコツは?

本来、新生児の赤ちゃんは、1日の大半を寝て過ごします。ところが、ママたちからの子育ての悩みに多く上げられる「寝てくれない!」の声。寝ているはずなのに「寝ない」とは、どういうことなのでしょう? 「寝ない」状態とは、いったいどういう状態を指しているのか、新生児の赤ちゃんがそうなる理由と「寝ない」ときの対処法などを、しあわせ子供クリニックの二瓶浩一先生に解説いただきました。

監修者プロフィール

二瓶浩一先生
しあわせ子供クリニック 院長

医学博士。東邦大学医学部卒業。東邦大学医療センター大橋病院小児科勤務ののち、2020年、東京都目黒区に小児専門クリニックを開院。クリニックでの診察のかたわら、東邦大学医療センター大橋病院の非常勤講師、地元、目黒区内保育園、数園の園医を務める。専門領域は循環器、川崎病。日本小児科学会専門医・指導医、日本小児循環器学会専門医、臨床研修指導医。

新生児期の「うちの子寝ない!」ってどんなケース?

「夜にまとめて寝てくれない」

生まれたばかりの赤ちゃんには、昼夜の区別がありません。2〜3時間おきに起きて母乳やミルクを飲み、また寝る、の繰り返し。そのため、今まで夜は寝るのが当たり前だったママにとっては、つらい状況ですよね。しかし、「ちっとも寝てくれない!」「夜、続けて寝てくれない」との嘆きも、赤ちゃんからすると当たり前のこと。夜中に起きるのは、新生児だからこそなのです。大変ですが、どの赤ちゃんも同じだと思いましょう。

「授乳したのに寝てくれない」

昼間であればあまり苦痛を感じませんが、夜中の授乳後に寝てくれない際には、本当にまいってしまいますよね。自分が寝ているときに泣いて起こされ、授乳が終わっても寝てくれないと、「どうして寝てくれないの!」と叫んでしまいたくなることも。
新生児の赤ちゃんは、外界からのさまざまな刺激を受け、少しずつ起きている時間が長くなっていきます。昼間であれば、起きている赤ちゃんの相手をしてあげるとよいですが、夜中は部屋を暗くし、顔まわりに口を塞ぐものがないかなどの安全性を確認したら、そのまま放っておいても大丈夫です。新生児の添い寝は、夜間の授乳も楽で、スキンシップの機会を増やせるなどのメリットはあるものの、転落や窒息などのリスクを伴います。赤ちゃんの安全に十分配慮する観点からは、ベビーベッドやベビー布団にひとりで寝かせたほうが安全です。

「泣いてばかりで寝てくれない」

赤ちゃんは不快なことがあると、泣いてそれを訴えます。おむつが汚れていない? おなかがすいていない? 暑すぎない? 寒すぎない? 肌着に着心地の悪いところがある? 虫刺されなどしていない? まずは、全身をチェックしましょう。紙おむつのテープの留め方がいつもと違うのが気に入らないなんてこともあるでしょう。泣いている原因を取り除くと、落ち着いて眠りについたりするものです。

新生児がまとめて寝ない理由とは?

睡眠パターンが特殊

新生児期の睡眠パターンは、その後の時期の乳幼児や大人とは異なり、3時間ほどのサイクルで寝たり起きたりを繰り返します。胎児の時にすでに、起きている時と寝ている時の区別が見られるようになるのですが、よく知られているレム睡眠とノンレム睡眠が繰り返し現れる睡眠パターンは、生後3ヶ月ほど経過して初めて判別可能となります。

新生児の睡眠は、具体的には泣いて目を覚まし、母乳やミルクを25〜40分ほどかけて飲み、オムツ替え、着替え、入浴などを25〜40分かけて行ったのち、1.5〜2時間睡眠するといったリズムを繰り返します。特に特徴的なことは、新生児期には昼夜の区別がないということです。そのため、ママは夜中に何度も起こされることとなり、それが大変なストレスになります。
なかでも低出生体重児の場合は、授乳時間、睡眠時間がさらに短くなり、生活リズムが2時間サイクルで繰り返されることになるため、それに合わせて授乳するママには、体力的にもかなりつらい状況に。授乳の何回かをパパなど他の人にお願いして、連続して眠る時間を確保することが、ママの産褥期(さんじょくき)の体の回復、子育てにむけての体力増強ほか、母乳の出をよくするためにも望ましいでしょう。

たくさん飲めないからすぐおなかがすく

新生児の赤ちゃんは、母乳やミルクを一度に飲める量が多くありません。胃が小さいということもありますが、おっぱいを吸う力が最初は弱く、ママの母乳も初めのうちはそれほど多く出ないなど、まだ上手に哺乳できないことも一因です。そのため、一度にたくさん飲めず、おなかがすいて目が覚めます。生後2~3ヶ月して一度に多くの量を飲めるようになると、朝まである程度まとめて眠るようになる赤ちゃんもいます。

膀胱におしっこを溜められない

新生児や乳児期の赤ちゃんは、排尿に関わる機能が未熟なため、おしっこを膀胱にたくさん溜めておくことができません。少しのおしっこが膀胱に溜まっただけで、反射的におしっこが出ます。母乳やミルクを飲んでそれが膀胱にたどり着いたら、排尿が生じるというわけです。

1日の排尿量および排尿回数は、授乳量が増えるのに応じて増えていきます。
生後2日間は排尿が少なく1日に15~60ml程度、以降は50~100ml/kg/日。3,000gの赤ちゃんであれば、150~300mlの排尿量となります。
1日に平均的な膀胱容量は1歳までは7ml/kg、1歳以降は(年齢+2)×30ml。
1回の排尿量を20mlとすると生後2日間は1~3回、以降の4週間は7~20回。そのため、布おむつを使用している場合は、睡眠中の排尿でおしりまわりが気持ち悪くて起きてしまうということも。とくに新生児のうちは、育児負担も軽くできるので、紙おむつの使用がおすすめです。

大人のような生活リズムがまだついていない

胎内にいる時の赤ちゃんは、基本的に昼夜の区別がありません。胎児の頃はほとんど寝てばかりですが、妊娠32週目ぐらいになると、寝ている時と起きている時の区別がわかるようになります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、だいたい1日に15~20時間ぐらいを寝て過ごします。睡眠時間は赤ちゃんによって個人差がありますが、1回につき連続して眠る時間が短いのは、どの子も同じです。さらに、大人やもっと月齢のいった赤ちゃんや幼児と違い、夜に続けて眠るということがありません。新生児は夜中も目を覚まし、おなかがすいたと泣いて訴えるのです。

新生児の寝かしつけのコツは?

不快なことを取り除いて

心地よく眠りにつくには、不快さがないことが必須。まずは、赤ちゃん自身の不快さを見つけて取り除くことを優先させましょう。新生児の赤ちゃんが泣いているということは、不快を訴えているということです。もう少し月齢がいって心が成長すると「かまってほしい」「抱っこしてほしい」「なんだか不安」といった気持ちを泣いて訴えるようになりますが、新生児のうちは、まだそうしたことがありません。考えられるのは、「おなかがすいた」「おしっこやうんちでおしりが不快」「暑い」「寒い」「ゲップが出なくて苦しい」「肌がチクチクする、痒い」「痛い」「眠い」などです。授乳を済ませ、おむつをきれいにし、赤ちゃんの衣服のチェックを。服の縫い合わせ部分や商品タグが、赤ちゃんの肌に刺激を与えていないかの確認を。授乳後に苦しそうにぐずっていたら、縦抱きで背中をさすり、ゲップをさせてあげましょう。

室内環境を整える

快適に眠れる寝室の環境を作ります。
室温の設定は、夏は26~28度、冬は20~23度が目安です。冬は、夜中でも室内が極端に寒くならないように調整を。寒いからといって衣服を着せすぎたり、布団を多くかぶせたりすると暑がってぐずります。体温調節が未熟な新生児のうちは、衣服は大人よりも1枚多めに着せるのが基本です。ただし、夏であれば肌着1枚でもかまいません。赤ちゃんが寝ている場所にエアコンの風が当たらないよう、ベビーベッドや布団の位置を調整しましょう。また、直射日光の当たる窓際も避けましょう。布団は、夏ならタオルケットやバスタオル1枚で十分です。春秋は、それに掛け布団を。冬は、バスタオル+毛布+掛け布団。
夜になったら静かに部屋を薄暗くし、ママ・パパが眠る時間になったら明かりを消して暗くしましょう。

夜中の授乳は薄暗いまま

夜中眠るようになるためには、昼夜の区別がつく生活リズムをつけるようにすることが大切です。昼間は赤ちゃんが寝ていても、部屋は明るいままにしておきましょう。夜中の授乳で部屋を明るくしてしまうと、それが刺激となり赤ちゃんが寝つかないことも。授乳の際は部屋の明かりを薄暗くするか、手元にだけ明かりをつけるかにするとよいでしょう。
授乳が終わったらすぐに寝かしつけます。抱っこしながらじゃないと寝られないくせがつくと、この後ママが大変です。ゲップが出たら布団におろして、そのまま寝かせましょう。

update : 2021.08.06

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