同居?別居?トラブル対応…お姑さん、お舅さんとの付き合い方
恋人同士と夫婦の一番大きな違い、それは婚姻届け一枚のことではなく、相手の親兄弟とも家族になる、ということですね。
愛する人の親であっても、それまで深く知らなかった人々を家族と思って暮らすことはそれなりに努力が必要です。
お姑さん・お舅さんとどうつきあって、どのように感じているのか、先輩ママにアンケートした結果をお伝えします。
アンケート実施期間:2003年8月1日~8月9日
アンケート対象:ベビータウン会員(回答者数=3,306名)
同居している人はどう感じている?
今回のアンケートで、回答を寄せてくれた3306名のベビータウン会員の中で、お姑さん・お舅さんと同居している人は約15%。同居していない人は、予想通り都市部に集中していました。
大都市圏の同居率が低く、富山県の同居率の高さが際だっています。 持ち家比率ナンバー1の県であることも影響しているのでしょうか?
では、同居している人たちは、いつからどのように暮らしているのでしょう?
お姑さん・お舅さんと同居を始めた時期は?(回答者数:490名)
- 結婚当初から 61%
- 子どもの出産後 20%
- 結婚後しばらくしてから出産前まで 19%
根強く残る「長男=家督」志向
同居を始めたきっかけは「最初から決まっていた」人が半数を超え、その他にも「夫が長男だったから」、「夫の実家が自営業で後継ぎとなるため」が多数をしめました。「長男=家を継ぐ」という意識はまだまだ高いようですすね。
その次は経済的な理由が約3割でした。また、二世帯住宅が増えてはいるものの、一つ屋根の下の同居が6割と主流を占めている実態も見えてきますね。
同居前と後で、心境に変化はあったでしょうか?
同居への気持ちの中に「母」の感情あり?
同居当初、うれしかった人は44%と半数弱。心境の変化も含めて、現在同居してよかったと思っている人は41%ですから、同居の現実はややキビシメの認識でしょうか。
同居に肯定的な回答者のなかには、自分自身が大家族で育ったり、おばあちゃん子だったという人が多く、逆に否定的な人には、自分の親が嫁姑問題で苦労しているのを見てきた人が多いという、経験則にもとづくことが目立ちました。同居する前に同居に期待していたことの1番は「経済的負担」でしたが、実際に同居してみてよかったと実感することでは「育児や家事を手伝ってもらえる」、「子どもがおじいちゃん、おばあちゃんと一緒で喜んでいる」と、子どもがらみのことが上位に来ています。
逆に、同居前にイヤだと思っていたことは「夫や子どもと水入らずで過ごしたい」ということでしたが、実際にイヤになった理由はプライバシーよりも「家事や育児の方針の違い」がトップ。
同居がよかった理由の「家事や育児の手伝い」については、手伝ってくれないことがイヤな理由ではないようです。
つまり、家事や育児を手伝ってもらえること自体をママたちは期待しているわけではなく、お姑さんたちと方針が一致した上での協力を求めている、ということですね。
ただ気が合う・合わないということより、子どもを介することで、いい感情も悪い感情も拡大していく、ということなのかもしれませんね。
「子は鎹(かすがい)」ならぬ、「子は増幅器」ということでしょうか?!
同居していない人の実態は?
さて、大多数(85%)を占めた同居していない人たち。その中に、わずかですが同居経験のある人もいました(同居していない人の中の5%)。その人たちに別居した理由を聞いてみると・・・?
実の親子が実はやっかい?
意外なことに、別居の原因は、夫とお姑さん・お舅さん、つまり実の親子の間の仲たがいが別居に大きくつながっているんですね。
ということは、夫は、嫁とお姑さん・お舅さんの間にトラブルがあっても我慢させるけれど、自分がトラブルの当事者の場合は逃げ出すということなのでしょうか?
実の親子間のトラブルの原因は、後継ぎとして家に入ったことによる家業の問題や、夫の兄弟姉妹が絡んでくる問題や、もしかしたら、もともとはお嫁さんとお姑さん・お舅さんの間におきたトラブルをまとめようとして仲裁にたったこともきっかけになっているかもしれません。血がつながっていない間柄のトラブルよりも、血がつながっているからこそ、トラブルの原因は奥が深く、理由もさまざまなのかもしれませんね。
適度な距離感が円満の秘訣?
今後の同居については、約7割の人が「したくない」と答えています。
同居したい(してもいい)、したくない(避けたい)理由は、現在同居している人たちが同居前に感じていたことと、ほぼ同様でした。
お姑さん・お舅さんとうまくつきあっていくためにも、できれば同居はせずに、つかず離れずでいきたい、という気持ちの表れのようです。
どう乗り越える?お姑さん・お舅さんとのトラブル
今までにお姑さん・お舅さんとトラブルがあったと答えた人は、全体の36%。ささいなことも含めてですから意外と少ない?
離れて暮らしている人たちは、おつきあいそのものが少ないようでした。
でも、トラブルがあった、と答えた人たちに内容を聞くと、ビッシリと回答欄が埋まっていました。一旦トラブルがおきると確執は深いのかも。トラブルのあり・なしは、同居・別居状況にはあまり関係ありませんでした。
ではどんなことでトラブルになっているのでしょう??
多かった回答ベスト5は、
- 育児に対する考え方、方法、子ども関連行事の習慣の違い
- 生活習慣、性格があまりにも違うこと
- 干渉されすぎる
- お姑さん、お舅さんのものの言い方(無神経な言葉、すぐ怒鳴るなど)
- 金銭問題
でした。
どれをとっても、やはり違う文化の中で暮らしてきた年代の違う人々とのコミュニケーションの難しさを感じさせられますね。
また、意外と多かったのが、「お舅さんの酒癖の悪さ」。
普段はいい人でもお酒が入ると人が変わるということや、お酒の席での暴言などに傷つけられているママが多かったことです。
直してもらうことが難しい習慣だけに、お嫁さんたちは対処に苦しんでいるようです。
お姑さん・お舅さんとのあんなこと、こんなこと
みんなの回答の中で代表されるコメントや、「え!?こんなことも?」という大変な経験を抜粋してみました。みんなの苦労、伝わってきます。
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子どもの名付け問題でしょうか。私の入院中に義父母で勝手に決めていた!(-.-#)
しかも自分の娘(主人の妹)と対になるような名前。私の子どもなのになぜ?と怒るより先に呆れてしまいました。でもこれは私よりも主人が大激怒!結局主人が考えていた名前に落ち着きましたが、お七夜の時は超険悪。字のバランスが悪いとか読みにくいとか散々文句言われ、命名の紙まで破られる始末。あの時はマタニティブルーも重なりトイレで号泣してしまいました~。まあ、今はそんな事も忘れて?!可愛い名前でしょ~と孫自慢していますけど(笑)東京都・2歳の女の子のママ
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舅がわたしに不満を持ったらしい。そして、酔って夜中に我が家を訪れ、大声で怒鳴りながらからんできた。さすがにわたしも頭に来て、「酒を飲まなければ言いたいことも言えないなんて情けない。帰れ!!」と追い返した。以後2年間口も利かなかった。今はぼちぼちうまくやっているけど。
宮城県・3歳と0歳の女の子のママ
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結婚当初、私なりに気を使って誕生日や母の日、父の日にプレゼントを贈っていたのですが、花キューピットを贈ったところ、花屋さんから「受け取ってもらえなかったのですがどうしましょう?」と電話があり、ものすごいショックを受けました。しかも、相手からの連絡はなし。ほかにもいろいろ・・・今では音信不通です。(旦那さん承認済み!!)
岐阜県・3歳の男の子と0歳の女の子のママ
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私たちへの新築祝いや開店祝い、出産祝いなどダンナ側の親戚や近所の人からもらった(預かった)物が一切こちらにはまわってこず、ダンナの両親がもらい、姑がお返しなどもしていて、こちらは誰から何をもらったのかも把握していない状態。私の実家側は祝儀袋ごと渡してくれるのでこちらでお返しの手配もして残りはいただいているので、去年春に子供が生まれたときに今回は祝儀袋ごと貰ってきて!とダンナに言ったところトラブルに。結局ダンナの地元ではそれが当たり前だという姑の一点張りでこちらがあきらめました。なんだか息子夫婦の祝い事で儲けてるみたいで変だと思うのですが・・・新築に関しても開店に関してもダンナの親は一切出資はしてないのに。
新潟県・1歳の男の子のママ
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主に妊娠中・出産直後のちょっとした意見の相違。子供の戸籍の問題。
(義兄の養子にしてほしい・舅姑の手で育てたいなど)埼玉県・1歳の男の子のママ
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私を「頭がおかしい」と無理矢理病院に連れていったことと、子どもを病気(日射病&熱性けいれん)にさせたこと。
岩手県・1歳の女の子のママ
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姑が私のことを、「お給仕さんだから。」と親戚の前で言っていた。それから舅が入院した時に頼まれてラジオを買って病院に行ったが、ありがとうの一言もなく、「子の勤めだ」と一言言われた。(旦那はその場にはいない)
新潟県・1歳の女の子のママ
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姑は「自分さえ黙っていればいい」と、やさしさをはき違え、いつも「あなたのいいようにしなさい」と。意見を聞いても「いいよ、いいよ」でした。けれど、義姉たちには私の悪口ばかり言っていたようで、ある日、姑のこれまでの鬱憤が爆発して、大変なことに。何も言わない姑でしたから気をつかわせないよう、私たちは気の使いっぱなしでした。姑中心の(何を決めるのも、どこに行こうともまず姑に報告し、納得してもらったことだけしかしなかったし、隠し事はいっさいなかった)生活をしてきた私たちにはかなりのショックでした。「気に入らないことがあれば、その場で注意していただきたい・・」「私の常識と義母さんの常識は生きてきた道が違うのだから、私が歩み寄って直していきますから・・」と、「いろいろわからないことだらけですから、ご指導くださいね」と、再三話し合ってきたことなのに、なぜ?私たちに言っていたことと、義姉たちに言ったことがまったく反対で。何とか義姉たちの誤解はといたものの、義母にはどんなに、誠意をつくして話してもわかってもらえませんでした。今は義姉のところへ行っていますが、表面は何事もなかったかのように行事には顔をだしてきます。トラブルの原因は義母が年を取って、柔軟な考えができなくなってきたことなんだと・・。もともと頑固だったけれど、数年前までは、人の意見に真剣に耳を貸し、自分の意見も言い、歩み寄っていたのですが、今はそうではなくなったのだと、義姉たちも気づいたようです。誠意が伝わらないことが、こんなにつらいことだと気づかされたできごとでした。
沖縄県・3歳以上の男の子・女の子と、0歳の女の子のママ
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妊娠が早すぎるとのこと。「もっと経済的に余裕ができてから作りなさい!勝手に作って!」・・・?とのことでした・・・・。勝手にって・・・。
宮城県・1歳の女の子のママ
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新婚の頃、自分たちだけでなく親戚までもの介護をまかせたいと会うたび言われ、しかもそれが「あたりまえ」と言われ、とても嫌だった。自分たちの幸せまで飛んでいきそうだった。
福岡県・0歳の男の子のママ
では、トラブルがあったとき、みんな自身、そして夫はどうしているのでしょう?
がんばるパパの努力に期待!
1人でぐっと我慢をしている人もいるけれど、パパたちはなかなかがんばってくれているようですね!自分の親のことだからがんばってくれる人もいれば、実の親だからこそ言えないという人もいるのかもしれません。「愚痴を聞いてくれるけれど何もしてくれない」夫が4分の1を占めるのには、そんな心理があるように思えます。もちろんパパに頼るだけでなく、みんなも努力しています。
みんなあの手この手でがんばってる!
相手の性格にもよると思いますが、やっぱり「必要以上に干渉しないこと」が、うまくつきあう秘訣なのでしょうか。その他の回答では、「ひたすら我慢する」、「裏表なくなんでもお姑さんたちに言う」、「何でも相談したり甘えたりしてみるが、頼りはしない」、「何を言われても笑顔で接したり、聞き流すようにする」、「感謝の気持ちを表す」などの他、「パパが間にたってうまくやってくれている」、「自分の努力と言うより、お姑さん・お舅さんが気を使ってくれる」という回答も多かったです。
人間同士のつきあいは、自分だけの努力では解決しないことが多いから、苦労が絶えないものなのですね。自分よりずっと長く生きてきた人とのおつきあいは、ある意味で子育てよりも、ずっと大変なのかもしれません。人間的にできたお姑さん・お舅さんを持った仲間がうらやましい!と思いつつ、自分の親同様、夫の親も選べないから、なんとか道を模索しているママたち。がんばっても無理なときは、距離をおくという選択肢も残しながら、しなやかにつきあいつつ、パパをうまく巻き込んでいい関係を築いていきたいですね!
update : 2003.10.01
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