母親学級とは?両親学級についても紹介
母親学級や両親学級という言葉はよく聞くけれど、どこでやっていてどんなことをするのか、意外と知らなかったりしますよね。 最近はオンラインでの講座も増えてきて、参加の仕方が多様になってきています。
妊娠中のプレママ・プレパパをサポートしてくれる心強い味方なのでぜひ知って、参加してみましょう!
監修者プロフィール
井上裕子先生
井上レディースクリニック 理事長・院長
医学博士。日本産科婦人科学会専門医、日本乳癌学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、母体保護法指定医師。
診療のかたわら、思春期から更年期の様々な女性に対しての講演活動、また、雑誌などに、出演、監修、執筆するなど多方面で活躍。
著書に「産婦人科の診療室から」(小学館)、「元気になるこころとからだ」(池田書店)、「赤ちゃんとお母さんのための妊娠中のごはん」(池田書店)など。
現在は、リボーンレディースクリニック 理事長、NPO法人マザーシップ 代表を兼務。
母親学級・両親学級とは?
初めての妊娠、出産はわからないことだらけで不安になりますね。そんなプレママやプレパパに妊娠、出産、赤ちゃんのお世話などについて基本的な知識や情報を教えてくれるのが母親学級や両親学級です。名称は主催者によって、「母親(両親・父親)教室」「ファミリー学級」「プレママ・プレパパセミナー」「パパ・ママ入門講座」などさまざま。
絶対に参加しなければならないものではありませんが、不安が解消できたり、妊婦のお友だちができる機会でもあるので、気分転換を兼ねて一度参加してみるといいですね。
- *新型コロナウイルス感染症対策のため、集合して対面で行う母親学級・両親学級は控え、オンラインで実施している主催者も多数あります。
母親学級とは何か?
母親学級とは、主に、妊娠中の妊婦さん自身の体調管理と、赤ちゃんのお世話の仕方について実演指導してくれる講座のことです。内容や回数は主催者によって異なりますが、おおむねこの2点について教えてくれるところが多いようです。
両親学級とは何か?
母親学級と両親学級に違いがあるわけではなく、前述のように名称は主催者によって異なるので、同じような内容でも、「母親学級」という名称でやっているところもあれば、「両親学級」という名前でやっているところもあります。「母親学級」という名称でも、夫やパートナーも同席できる講座も多々見受けられます。
また、同じ主催者が意図的に「母親学級」と「両親学級」を分けているケースもあり、その場合は、「母親学級」では主に妊婦さんの体調管理について、「両親学級」では赤ちゃんのお世話について指導しているようです。
いずれにしても、赤ちゃんのお世話の仕方はもちろんですが、妊婦さんの妊娠中の体調管理についても夫やパートナーに知っておいてもらうのは大切なことです。妊婦さんの体に起こる変化は、本人でも戸惑うこともあるので、妊婦さんの気持ちや状態を共有するためにも、夫やパートナーと一緒に参加できるといいですね。
また、立会い分娩を実施している医療施設では、夫やパートナーが両親学級に予め参加して、呼吸法や出産の流れを知識として身につけていることが必須条件の場合もあるようです。
母親学級や両親学級ってどこでやっているの?
主に、産院など医療施設が独自に行っているものと、市区町村が主催して保健所などで行われているもの、ベビーグッズ専門店や育児用品メーカーが主催するものなどあります。医療施設が独自で行っているものは有料の場合もありますが、市区町村が主催しているものはほとんどが無料です。
新型コロナウイルス流行後は感染症対策のため、集合して対面で行う母親学級・両親学級は控え、オンラインで実施している主催者も多数あります。それにともない、オンライン講座形式で、誰でもどこからでも参加できる教室も増えてきました。また、リアルタイムのオンラインではなく、動画配信形式のものもあり、自分の都合のいい時間にいつでも視聴できるものもあります。人が集まるところに行くことに抵抗がある場合は、オンラインや動画講座を探してみるとよいでしょう。
母親学級や両親学級ってどんなことをするの?
母親学級や両親学級とはどういったものなのか、具体的にみていきましょう!
内容
内容は、主催者によって違いがありますが、おおむね妊娠中の体の変化や、体調管理、栄養指導、安産体操、出産の流れや呼吸法、沐浴や授乳、おむつ替えなどの新生児のお世話について学びます。
受講回数、時間
主催者により異なりますが、テーマごとに1回2時間前後の講座が、3~5回ほど実施されることが多いようです。
指導者
内容によって、医師や助産師、栄養士、保健士、歯科医などが来て指導してくれます。
医療施設が主催している場合は、実際に出産する分娩室などを見学できたり、主催が違うと内容が違う場合もあるので、時間がある方は、いろいろな母親学級に参加してみると良いかもしれませんね。
両親学級ってどんなことをするの?
前述のように、母親学級と両親学級に区別はありませんが、夫やパートナーの参加が前提の場合は、妊娠、出産の基本的な知識を学ぶことに加え、赤ちゃんの抱き方やおむつ替え、沐浴の仕方など、実技が多いようです。中には、夫やパートナーが10Kgほどの重さのあるジャケットを身につけて妊婦体験をするプログラムが用意されているところもあるようです。
母親学級・両親学級に行ってみよう!
母親学級や両親学級で正しい知識を身につけることは、妊娠や出産の不安を解消することにつながります。
母親学級に参加して、自信を持って出産に臨みたいものですね!
母親学級の情報はどうやって手に入れるの?
市区町村主催のものは、母子健康手帳交付時に一緒に案内がもらえたり、区や保健所が出している広報紙や、市町村のホームページに掲載されているので、ネットで「母親学級(両親学級)」とお住まいの地域名で検索するとよいでしょう。
産院など医療施設が主催のものは、待合室の掲示板に案内が貼られていたり、健診時に参加を勧められることもあるようです。健診で通っている産院以外の医療施設や、ベビーグッズ専門店などが主催する教室に行ってみたいときは、その施設のホームページに情報が掲載されているので、ネットで探してみましょう。
オンライン形式の講座については、「母親学級(両親学級)」と「オンライン」で検索するといろいろ出てきますので、内容や条件にあったものを探してみるとよいでしょう。
母親学級へはいつ行くもの?
一般的には、つわりがおさまり、流産の危険性が減る妊娠中期に行くママが多いようです。ただし、妊娠初期の妊婦さん向け、中期の妊婦さん向けなどに分かれている場合や予約が必要な場合があるので、事前に確認しておきましょう。
多くの主催者が同じプログラムをある一定のサイクルで行っている場合がほとんど。参加したけれど1回欠席した場合など、参加できなかったプログラムの日だけ後で参加することができる場合も多いので、問い合わせてみましょう。
母親学級でのポイント
実際に参加したとき、どういったことに気をつければいいのでしょうか?
具体的に見ていきましょう!
ママ友達をつくる
母親学級・両親学級で、ママ・パパ友達を作りたいと思っているプレママ・プレパパは多いようです。近くに座った人に気軽に話しかけてみましょう。同じ時期に生まれた子どもがいるママ・パパ同士は、同時期に悩みを共感できるので、産後にも良い話し相手になれそうですね。また、出産後しばらくはあまり外に出られないので、生まれる前に友達の輪を広げておくとよい機会です。
特に市区町村が主催している母親学級・両親芽球は地域に密着しているので、ご近所にママ友達ができるチャンス。医療施設が主催している母親学級で会ったプレママ同士が、出産で入院したときにバッタリ再会!ということもよくあるそうです。
体調を優先させて!
色々な知識を得られて、他の妊婦さんともお話ができる、楽しくてためになる母親学級ですが、何より優先すべきは妊婦さん自身の体調。妊娠中は、急に気分が悪くなったり、長い時間同じ姿勢でいるとお腹がはってしまったりとトラブルはつきものです。主催者側も十分承知していることなので、遠慮せずに伝えてください。
欠席しても他の日に行われる同じプログラムに参加したり、資料を読んで補うことも可能なので、体調の良くない時は気兼ねなくお休みしてくださいね。
出産準備に必要なことや赤ちゃんのお世話の仕方が動画で見られる!
感染症対策などで両親学級に参加しにくいプレママ&プレパパのために、妊娠中に知っておきたい産後の心得や、出産準備、赤ちゃんのお世話などについて動画で学べる「ムーニーちゃん学級」があります!ベテランの助産師さんが、やさしくわかりやすく教えてくれています!是非ご利用ください!
監修/井上レディースクリニック院長 井上裕子先生
update : 2022.06.14
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