赤ちゃん服や新生児の肌着のサイズの目安と選び方
お店や雑誌に並ぶかわいいベビー服。見ているだけで、楽しい気分になりますね!
でも、デザインだけで選ぶと失敗してしまうかもしれません。特に新生児は何より赤ちゃんへのやさしさが第一。そして、赤ちゃんの成長の速さを頭に入れて、いつ、どんな季節に、どのサイズが必要かを冷静に考えてみましょう。選び方のポイントを押さえておけば、上手にそろえられますね。
監修者プロフィール
難波直子さん
NPO法人育児サポートdouce.理事長 兼代表助産師
助産師歴25年!のベテラン助産師 難波さん。
新型コロナウイルスの影響で対面での両親学級が中止となり、不安を抱えるママやパパに向けて妊娠中に聞いておきたい身体の変化や注意点、またおむつの替え方などを楽しく分かりやすくお届けします。
ムーニーサイトで大好評の「ムーニーちゃん学級」の講師を務めるほか、オリジナル両親学級も開催中です。
2019年第8回厚生労働省 健康寿命を伸ばそうアワード 団体部門 優良賞受賞。
サイズと月齢の関係は?
赤ちゃんが健やかに育つことは何よりの幸せ。赤ちゃんは1年間に30センチ!というめざましいスピードで成長します。 でもいつ頃、どんなサイズを準備すればいいのかしら?と戸惑ってしまうママやパパもいるでしょう。月齢とサイズの関係を知っておけば、季節ごとに必要なベビー服や肌着を用意しやすくなります。
赤ちゃん服のサイズ表示
ベビー肌着やベビー服のサイズ表示は、慣れないと分かりにくいもの。身長表示、月齢表示の見方を覚えましょう。
ベビー肌着やベビー服のサイズは、ほとんどの場合、「50・60…」というように身長で表示されています。まずは身長と月齢の目安を知っておきましょう。ツーウェイドレスなど、使用期間の長いものは「50~70」というふうに表示されます。
サイズ表示 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 |
---|---|---|---|---|---|
身長 | 50cm | 60cm | 70cm | 80cm | 90cm |
体重 | 3kg | 6kg | 9kg | 11kg | 13kg |
月齢の目安 | 0ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 2歳 |
インポートのベビー服は「1month・2month…」と月齢で表示されることが多いようです。ただし、同じ月齢でも日本のベビー服よりも作りが小さめのものが多いので気をつけましょう。
月齢と季節で選ぶ
赤ちゃんの成長と洋服の季節が合わなくて、せっかく用意したものを着せられなかった…。こうした失敗は少なくないようです。わが子の成長によるサイズイメージと、そのときの季節を把握しておけば、こうした失敗はしなくてすみます。特に夏物、冬物は要注意です。赤ちゃんの成長は驚くほど早いので、1年後の夏(もしくは冬)には着せられない可能性が大。また、時期によって着せやすいタイプも変わってくるので、素材選びにも気をつけましょう。
(例)7月生まれの赤ちゃんなら…
サイズ50>7月頃
サイズ60>8月頃~
サイズ70>10月頃~
サイズ80>(1年後の)7月頃~
※この場合、例えば、サイズ50の秋冬ものや、サイズ70の夏ものを買っても着せる機会はほとんどなさそうですね。
ベビー肌着・ベビー服(アウター)を選ぶ際のポイント
ベビー肌着やベビー服にはさまざまな種類があり、ブランドもたくさんあります。かわいいデザインのものが多いので、ママやパパの好みで選べばよいのですが、生まれたての赤ちゃんには、デリケートな肌を守る工夫や、新米ママ&パパが着替えさせやすいことも選ぶポイントになります。
ベビー肌着とベビー服の種類や特徴について詳しくはこちら>>
新生児の肌着は着物のような「打ち合わせ」がおすすめ
新生児の赤ちゃんは抱っこも大変なほど、体がぐにゃぐにゃ。だから寝かせたまま着替えさせられることがポイントになります。着物のような前で打ち合わせになった短肌着や長肌着だと、着替えがラクにできます。
ベビー服(アウター)も前開きのものを
肌着は前開きでもアウターはかぶせるタイプだと、首がすわる前はおむつ替えや衣類の交換も頻繁なので、手間が多くなります。アウターも前開きでボタンでとめるタイプなら、全開してパッと広げた上に赤ちゃんをのせて着替えさせられます。
肌着はタグや縫い目が表にあるものを
タグや縫い目、縫い代が直接肌に当たると、デリケートな赤ちゃんのお肌には刺激となって肌荒れの原因なってしまうことがあります。そのため、ベビーウェアではタグや縫い目が外側にあるものが多いのです。こんなところにも赤ちゃんの安全を守る工夫がされているのですね。
ひもやパイピングなどの縫製が丁寧なものを
赤ちゃんの肌着はパイピングが施されているものがほとんどですが、あまりに価格が安いものだと洗濯するとすぐにほつれてくることも。短肌着などのひもも同様。赤ちゃんの肌着は洗濯頻度が高いので、縫製が丁寧でほつれにくものを選びましょう。
シンプルなデザインのものが結局やさしくて便利
「お姫様のようにかわいいスタイルにしたい!」と思う気持ちもわかりますが、小さなうちはレースや衿のひらひらなどは赤ちゃんのお肌には刺激になることもあります。短時間のおめかし着にするか、サイズに余裕のあるものを選んで少し大きくなったら着られるようにしたいですね。ねんねが多い時期はシンプルなものが汗を吸いやすく、着替えもさせやすいのです。
ベビー肌着とベビー服(アウター)の組み合わせ
赤ちゃんは体温調節機能が未発達です。
また、自分では「暑い」「寒い」と意思表示できないので、ご家族が様子を見ながら、肌着や洋服を調節して、快適に過ごさせてあげましょう。
短肌着を基本に組み合わせ
基本となるのは短肌着。汗取りという役割もあるので、特に新生児期は、どの季節でも短肌着を中心に、組み合わせを考えましょう。気温に合わせて必要なアイテムをプラスします。お出かけするときは、外でも調整しやすいように脱ぎ着させやすい形のものを選びましょう。
以下で、月齢別の肌着と服(アウター)の組み合わせ例を見ていきましょう。
新生児期(サイズ50)の肌着+服(アウター)の組み合わせ例
<春・秋>
短肌着 + ベビードレス
<お部屋でねんね>
短肌着 + 長肌着(またはコンビ肌着かベビードレス)
<夏>
短肌着(またはコンビ肌着)
<肌寒いとき>
短肌着 + コンビ肌着 + ベビードレス
<冬>
短肌着 +コンビ肌着 + ベビードレス + ベスト
3カ月頃(サイズ60)の肌着+服(アウター)の組み合わせ例
<春・秋>
コンビ肌着 + カバーオール
<夏>
ボディスーツ型肌着 + ボディスーツ
<冬>
カバーオール型肌着 + カバーオール + ベスト
6カ月頃(サイズ70)の肌着+服(アウター)の組み合わせ例
<春・秋>
カバーオール型肌着 + シャツ + サロペット
<夏>
ボディスーツ型肌着 + Tシャツ + 短パン
<冬>
カバーオール型肌着 + シャツ + パンツ + ニット
着せすぎに要注意!
赤ちゃんの平熱は37度前後と大人より高め。だから、実はとっても暑がりなのです。それなのに「風邪を引かないように」と、心配して必要以上に厚着させてしまうと、汗をかき体の冷えにつながるばかりか、乳児突然死症候群の原因の一つとも指摘されています。新生児は大人の衣類枚数+1枚、生後1ヶ月以降は大人の衣類枚数 − 1枚が目安です。「着せすぎかも?」と気になったら、赤ちゃんの表情を観察したり、背中に手を入れて汗をかいていないか、こまめにチェックしましょう。
あると便利な小物たち
赤ちゃん用のファッションアイテムは、まだ小さくてか弱い赤ちゃんの体を守る大切な役割があります。
定番以外にも季節やシーンに合わせて活躍する小物を上手に取り入れましょう。
エアコン・日差し対策に
夏や冬は、室内と外との気温差が激しく、赤ちゃんの体には大きな負担になります。そんなとき、状況に応じて、さっと羽織れたりする小物があれば安心です。また、春から夏、秋にかけては直射日光に気をつけて。紫外線・熱中症対策もしっかりとしてあげましょう。
エアコン対策に
カーディガン
ニットのものや、綿素材のボレロなど、小さくたためて持ち運べるものを。
おくるみ
携帯できる薄手のものを。ベビーカーやチャイルドシートの上からでもかけてあげられます。
日差し対策に
帽子
つばの大きなもので、顔や目に直接日差しが当たらないよう気をつけてあげて。
パーカー
フードをさっとかけてあげれば、後頭部から首までしっかりとガード。薄手のパーカーは何かと便利です。
快適な睡眠のために
手足を元気に動かすようになると、夜、ママやパパが気づかないうちに、布団を蹴飛ばしてしまうことも。特に冬、冷え込む夜には赤ちゃんが寝冷えしないよう、ねんね用のサポートアイテムを活用しましょう。
胴着
寒い夜には、薄いニットの胴着を肌着の上に着せて、洋服を重ね着させてあげましょう。肌着同様、打ち合わせ型のものが便利。
スリーパー
両脇が開いた長めのベスト型や、寝袋型のものなど。寝相の悪い赤ちゃんも布団からはみ出しません。
冬のお出かけに
冬場のお散歩やお買い物など、ベビーカーでお出かけするなら、しっかりと防寒をしてあげましょう。
おくるみ(アフガン)
キルトやウールニットのおくるみを一枚かけるだけでも暖かさはぐんとアップ。
ジャンプスーツ
フード付きでウェアの上から、コート代わりに着せます。キルトやボアのものが多いようです。ツーウェイ型でおくるみとして使えるタイプもあります。
足つきカバーオール
ソックスが一体になったカバーオール。すぐ靴下が脱げちゃう赤ちゃんのお出かけ、部屋着にも便利です。
出産準備でそろえるなら
生まれてくる赤ちゃんのことを考えながらかわいいベビー服をそろえるのは大きな楽しみの1つですね。
けれど、たくさん用意した結果、使わずに終わるケースも。また出産祝いでもらうことも多いので、当面必要なものを最低限用意し、産後に買い足していくといいですね。出産後に足りないと思ったときにすぐに買い足せるよう、お気に入りのものがどこに売っているかを、パパやパートナーと共有しておきましょう。
出産前にそろえるものは?
生まれ月や気候などで、必要な肌着や洋服の枚数は多少異なります。また、実際に着せてみると、赤ちゃんの好みやママ・パパのお世話のしやすさなど、想像とは違ってくるかもしれません。いずれにしろ、あっという間に大きくなり、サイズ50、60はすぐ着られなくなってしまうので、少なめに用意しておくのがいいでしょう。
出産準備の目安
短肌着(サイズ50) | 3~5枚 |
長肌着(サイズ50) | 1~2枚 |
コンビ肌着(サイズ50) | 1枚 |
コンビ肌着(サイズ60) | 2~3枚 |
ベビードレス(サイズ50) | 1枚 |
カバーオール(サイズ60) | 1枚 |
ツーウェイドレス(サイズ50~70) | 2~3枚 |
おくるみ | 1枚 |
お祝いのリクエスト
出産祝いでも人気のベビー服。けれど、サイズと季節が合わなかったり、重複したり。着る時期が短いだけに、ムダになってしまう可能性も大いにあり、なのです。そこで、気の置けない相手なら「サイズ70のロンパースが欲しいな」というように具体的にリクエストの内容を伝えてみては? 購入する人が出産経験のある方とは限らないので、具体的に伝える方が贈る側も気楽にプレゼントできるかもしれませんね。
監修/NPO法人育児サポートdouce.理事長 兼助産師 難波直子さん
update : 2022.07.27
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