赤ちゃんはなぜおむつが必要で、成長するとなぜおむつがなくてもトイレまで我慢できるようになるのでしょう。それにはからだの発達とおしっこが出るしくみが関係しています。
おしっこは腎臓でつくられ、尿管を通って膀胱にためられます。そして、いっぱいになると膀胱がきゅっと縮まっておしっこが出ます。おしっこを膀胱に貯めたり出したりするのは意識されずに行われる「反射」です。一方で、膀胱がいっぱいになってもおしっこが出ないように制御する機能が大脳にはあり、大人が尿意を感じてもおしっこをがまんできるのはこの大脳の機能が備わっているからなのです。
おしっこをがまんするメカニズムは、無意識の反射と大脳の制御が組み合わされた意外と複雑なしくみ。だから、膀胱の機能や、脳機能がある程度発達するまでは、とっても難しいことなんです。
成長段階ごとのからだのしくみを知っておくと、「トイレトレーニングは早く始めても早くおむつを卒業できるとは限らない」ことや、「親が無理強いしてはいけない」ことの理由がわかると思います。
そして、このおしっこをコントロールするからだのしくみと発達の仕方は、昼間と夜ではじゃっかんの違いがあります。昼間のおむつがはずれている子どもでも、おねしょをしてしまうのは、発達の仕方の違いや睡眠の影響、夜の水分量などが関係しています。