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妊娠中の体の変化とは?血液量が1.4倍?

妊婦になると、「なんだか暑がりになった」「ちょっと歩くとすぐに息がハアハアする」「肌の調子が前と違う」といった変化を感じることが出てきます。それもそのはず、妊婦の体は妊娠前とは劇的に変わっているのです!
その変化は、データで見るとよくわかります。ホルモン値や血液量、血圧、呼吸数といった数値が妊娠前とはまったく違い、さらに妊娠中も刻刻と変化していくのです。ここでは、データをもとに、妊婦の体の変化を読み解いていきましょう。

監修者プロフィール

小川博康先生
小川クリニック院長

日本医科大学卒。同大学産婦人科学教室、私学共済下谷病院、恩賜財団母子愛育会愛育病院、横浜赤十字病院副部長などを経て、現職。子宮内胎児交換輸血、一絨毛膜双胎一児死亡例の選択的胎内手術など、世界で一例しか成功していない症例の主治医。優しくも、ときに厳しく本音で語るドクターとして信頼は厚い。主な著書に、『安産をめざすママ&パパへ 妊娠・出産カレンダー』『「安全神話」の過信が招く妊娠・出産の“落とし穴”』(ともに幻冬舎)。監修の『増補改訂版 てるてる天使の妊娠出産百科ハッピーマタニティ』(学研プラス)は、大人気のロングセラー。

ホルモンが変わる!

右のグラフを見てください。3つのホルモンが妊娠とともに、劇的な急上昇を見せているのがわかります。そして出産後の、急降下。ホルモンとは、からだにあらゆる指示を出す、指令書です。その指令書の多くに、なんと胎児と胎盤が参加し始めるのです。そのアップダウンは、まるでジェットコースターに乗っているよう。体調が日々くるくる変わり、心も揺れるのは当たり前なんです。

2つの女性ホルモンが満開!

生理が終わり排卵に向かって増えるエストロゲンには、子宮やおっぱいを大きくしたり、頸管粘液を分泌する働きが。妊娠するとむくみやすくなるのは、このホルモンに水分保持作用もあるから。シミができやすいのも、エストロゲンやプロゲステロンに色素沈着作用があるからです。

プロゲステロンは、子宮筋の収縮を抑えて妊娠を維持したり、体温を上昇させたり、おっぱいを大きくしたり。平滑筋という内臓の筋肉の緊張も抑えるので、胃や大腸の活動が鈍ります。胃がむかむかしたり、便秘したり、ガスっぽくなったりするのは、このホルモンも関係しているのです。

怪獣のような名前のホルモンも急上昇、急降下!

さらに劇的変化を見せるのが、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)。受精卵が着床すると胎盤の元となる絨毛から分泌されますが、このホルモンには妊娠を維持する働きとともに、子宮筋の収縮を抑える働きがあります。妊娠すると急上昇、妊娠3ヶ月ごろをピークに、また急降下していきます。つわりのピークはちょうど3ヶ月ごろ。つわりはこのホルモンのせいだという説もあります。

妊娠すると、からだも心も、日々こうしたホルモンの変化にさらされているのです。

血液量は1.4倍、成分比率も変わる!

からだを流れる血液の量は、妊娠前の約1.4倍に! 4000mlから5500mlになり、1500mlも増加します。しかも、血液成分の割合も違うのです。血液中の水分(血漿量)は約1.5倍にもなるけれど、赤血球量は約1.2倍。つまり水っぽい血液なのです。

妊娠中に貧血になって、ハアハアしたりするのは、この水っぽい血液のせい。赤血球中のヘモグロビンが足りなくなっているのです。妊娠したら、鉄分! イワシやカツオ、しじみ、ほうれんそうなどを食べましょう、といわれるのは、このためです。

ちなみに、血液が水っぽくなるのは、お産の出血に備えるためと言われています。血液中の赤血球は、酸素や二酸化炭素を運ぶ重要な任務を負っています。たくさん出ていってしまうと、貧血になったり、血圧が下がってしまいます。でも、濃度が薄い血液なら、少々出血しても、出ていく赤血球は少なくてすみます。

血圧は下がったり、上がったり!

血圧は、妊娠5、6ヶ月くらいまでは下降ぎみです。しかし、後期にかけて、一気に上昇に転じていきます。このころはちょうど、妊娠高血圧症候群になりやすい時期。血圧が低め、と安心していると、ふと気がついたときには高血圧になっていたりするのです。高血圧でスポーツなどしたら、さあ、たいへん。血管を傷めてしまったり、切れてしまうことも!

妊婦健診が欠かせない理由はここにあるし、ドクターの許可なしにマタニティスポーツなどしてはいけない理由もここにあるのです。

妊娠高血圧症候群は、バランスのとれた腹八分目の食事と減塩、そしてむりしない生活で予防しましょう!

呼吸も脈も速くなる!

1分間に打つ心臓の回数は、妊娠3~4ヶ月頃から急速に増えはじめ、7、8ヶ月でピークに。妊娠前は80回なかったのに、90回を超えるようになります。心臓が1分間に押し出す血液の量(心拍出量)も、このころ、40%近くまで増量。呼吸回数も15%増しになります。データを見ればナットク。ちょっと動いただけでドキドキ、ハアハアするのは、このためだったんですね。

女性のすばらしい適応能力を実感しよう!

データを見ても、妊娠中に起こるからだの変化は、じつにダイナミック。それは、ちょっと油断すると本物の病気になりかねない変化ですが、しかし、それは決して病気ではありません。妊婦ワールドに生きるための、頼もしく力強い適応のための変化なのです。ふだんは眠っている、潜在能力の表れ、たくましい生命力の開花。

いつもと違うボディ、いつもと違う呼吸、いつもと違う血圧、そしていつもと違う感じ方を、どうぞできるだけ楽しんでください。

update : 2020.06.22

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