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逆子の原因や直し方は?帝王切開になる?

妊婦健診で逆子と診断をされる方は、妊娠中期まで30~50%程度いるのをご存じでしょうか。逆子になる原因や、逆子になった場合の直し方について、産婦人科医の日向先生に話を伺いました。逆子と診断をされた場合は、逆子のリスクを頭に入れて行動をすることも重要です。逆子での出産のリスクについても理解を深め、出産プランを考えましょう。

監修者プロフィール

日向 悠先生

2013年東京慈恵会医科大学卒業。同年4月より東京慈恵会医科大学附属病院にて初期臨床研修医として勤務。2015年東京慈恵会医科大学産科婦人科学講座入局。同大学附属第三病院、成育医療研究センターなどの勤務を経て、2018年現在町田市民病院勤務。

逆子とは?
逆子の種類って?

胎児の頭が子宮口にない状態

逆子(さかご)とは、胎児の頭が下にない状態のこと。妊娠中期まで、胎児はぐるぐると子宮内で体勢を変えていますが、身体が大きくなるにつれ頭が重くなるので、通常は分娩が近づくと頭が下にきます。
逆子は、正式な医学用語では「骨盤位」といわれ、胎位の異常に分類されます。胎位とは、子宮の縦軸と胎児の縦軸の位置関係のことを指します。両者が一致する場合は「縦位」となり、胎児の頭が子宮口にある状態は「頭位」といわれ、正常な位置関係です。胎児の頭の以外が子宮口にある場合は「骨盤位」となり、胎位の異常と診断をされます。

頭が子宮の上部以外に、横や斜めに位置することも

逆子というと、胎児の頭が子宮上部にある状態を思い浮かべるかもしれませんが、その他の種類もあるのをご存じでしょうか。胎児の頭が真横になっている状態の「横位」や、斜め上・斜め下になっている「斜位」の胎位異常もまれに見られます。

逆子の原因とは?
確率は?

分娩時に逆子である確率は3〜5%程度

逆子の確立は、妊娠中期までは30~50%程度とされており、一度は妊婦健診で逆子といわれたことがある妊婦さんも多いかと思います。大半は分娩時までに胎児が自然に回転し、「頭位」に戻ります。妊娠中期までは、胎児はまだあまり大きくなく子宮内のスペースにも余裕があるため、逆子であっても治ることが多いです。実際に分娩するときに逆子である確率は、3~5%程度です。

逆子の多くは原因が不明

逆子の原因が明確なものは全体のうち一部分で、多くは原因が不明とされています。明らかになっている要因の一部としては、母体側、胎児側どちらかの異常があります。逆子は、胎児が自分で回転する動作を妨げられることにより生じます。胎児の自己回転を妨げる要因として、下記のようなものが考えられます。

母体側

  • 子宮の形態異常

    子宮筋腫があると子宮内のスペースが限られているため、逆子になることもあります。また、子宮奇形で子宮の形が狭くなっていたり、子宮内部に仕切りがあったりすると、胎児の体勢に影響が出ることもあります。

  • 胎盤異常

    通常は子宮の上部にある胎盤が子宮の低い位置についてしまう状態のことを、前置胎盤や低置胎盤といいます。胎盤が子宮口にかかっている状態を前置胎盤、かかっていない状態を低置胎盤とします。

  • 骨盤の幅

    お母さんの骨盤が狭い場合、胎児の頭が下に降りにくくなることがあります。

胎児側

  • 多胎妊娠

    双子など二人以上の分娩の場合は子宮内のスペースが限られるため、どちらかが逆子になる可能性があります。

  • 羊水過多

    羊水が多いと、胎児が動き回りやすい状態になると考えられています。

逆子の診断!
いつからわかる?

妊娠30~32週ごろに診断

逆子は、超音波検査にて、子宮底部に胎児の頭が見られたときに診断をされます。内診でも子宮口から胎児の足、ひざ、お尻などを触れることができます。
妊娠中期ごろから妊婦健診で逆子といわれる方もいるかもしれませんが、その後元の位置に戻る方が多いです。そのため、正式に逆子と診断をされるのは妊娠30~32週ごろです。妊娠30週ごろから逆子の矯正指導を行う病院もあります。
逆子は出産をするその瞬間まで、正しい位置に戻る可能性があります。逆子と診断を受け予定帝王切開で入院していた方も、出産予定の当日に超音波検査で確認をしたら正常な位置に戻っていたケースもあります。逆子と診断をされても、出産時までに戻る可能性があることを頭に入れておきましょう。

逆子って治る?
治療法について

逆子体操で胎児の自己回転を促す

前述したように、逆子の多くは分娩時までに自然回転をし、頭位になるのでまずはこれを期待します。妊娠30週になっても逆子が改善しない場合、逆子体操と呼ばれる胎位矯正を行い、胎児が自分で回転できるように促します。矯正の有効性は医学的には実証されていませんが、日向先生自身の経験では効果があると感じているそうです。

・逆子体操の注意点

  • 軽度の子宮収縮を生じさせることがあるため、早産傾向にある方は行わないでください。必ず医師に相談をした上で行いましょう。
  • どのような体勢をとると逆子が改善しやすいかは、医師に相談をしてください。

・胸膝位(きょうしつい)

うつ伏せに寝て、頭と胸を床につけ、膝をたてお尻を高くします。顔の下にクッションを入れ、お尻を高くした状態を保ちます。

・ブリッジ法

あお向けになり、両ひざを立て腰幅に開きます。お尻の下にクッションを入れ、高さを出した状態を保ちます。

・側臥位(そくがい)

横を向いて寝た状態。胎児がある側を上にし、右側もしくは左側を下にして横向きに眠ります。

手で胎児を回転させる外回転術

逆子体操のほかに、手で胎児を回転させる外回転術というものもあります。成功率は60~70%ほどとされています。

外回転術の方法

  1. 妊婦があおむけに寝た状態で、頭を下げ、下半身を上げます。
  2. おなかの張り止め薬の投与や麻酔をかけ、子宮筋や筋肉の緊張を和らげて胎児を回転させやすくします。
  3. 施術者が妊婦のおなかの上から手で胎児を回転させます。胎児のお尻を押し上げ、頭と尻を徐々に回転させていきます。頭が骨盤の入り口に、お尻が子宮底に位置するまで行います。

外回転術のリスクと条件

外回転術は、胎盤が子宮の壁からはがれてしまう常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)や、胎児心拍数の悪化を引き起こすことがあり、1~2%は緊急帝王切開になる危険性もあります。早産になる危険性もあるため、NICU(Neonatal Intensive Care Unit:新生児集中治療室)がある限られた病院でしか行うことができません。下記の条件を満たした方が、医師から充分に説明を受け同意をした場合に行うことができます。

  • 今までに帝王切開をしたことがない
  • 胎児が充分に成長をしている
  • 児頭骨盤不均衡(物理的に母体の骨盤を児頭が通過することが不可能な状態)でない
  • 胎盤付着部位が正常
  • 羊水量が正常範囲内

逆子の予防法は?

適度な運動と身体を冷やさないように心がけましょう

逆子の多くは原因が不明なので、予防法はありません。ただ、日向先生が診察をしてきた経験では、妊娠中に運動をしていない妊婦さんに多いと感じるそうです。軽いウォーキングでも良いので、無理のない運動をしましょう。また、マタニティヨガでは逆子体操の動きを取り入れたポーズもあるので、日ごろから行うのも良いですね。
妊娠中は、下半身を冷やさないようにすることも大切です。冷えると抹消の血管が収縮し、赤ちゃんの頭が上になりやすくなるといわれています。おなかを冷やさないように腹巻などを着用し、暖かくするように心がけましょう。

逆子になってしまった場合、帝王切開が必要か?

逆子での経腟分娩は多くの危険が伴います

2001年に米国産婦人科学会(ACOG)は「正期産の骨盤位分娩では、経膣分娩を試みることなく予定帝王切開をするべきである」と勧告を出しました。これを受けて、日本でもほとんどの施設で帝王切開が選択されるようになりました。逆子で経腟分娩を行なった場合のリスクを下記3点の観点から説明します。

1.破水時

胎児の位置が正常な場合、胎児の頭が子宮の壁と密着しているため、頭が下降してきてから初めて破水をします。逆子の場合、お尻や足などがまず下降してきますが、頭と比べると柔らかく、子宮壁と十分に密着できません。そのため、羊水に圧がかかり、早い段階で破水をしやすくなります。

2.へその緒

胎児の位置が正常な場合、頭の面積が広く、おなかも子宮上部にあるため、へその緒だけ外に出てしまうことはあまりありません。逆子で分娩を進めた場合、へその緒だけ先に子宮外に出てしまったり、胎児の頭がへその緒を圧迫し、血流が遮断され、低酸素の状態になってしまったりします。

3.陣痛、分娩の進行

逆子の場合、頭で産道を圧迫して刺激することができないため、微弱陣痛をおこしやすくなっています。分娩が遅れ、胎児機能不全をきたしやすくなります。

逆子の具体的なリスクとは?

破水をすると急激に羊水が減少する危険が

逆子と診断をされている方は、おなかの張りを感じたらすぐに病院に行くようにしましょう。もちろん逆子でない方でも、おなかの張りを感じたらすぐに連絡をして欲しいですが、逆子の方は特に注意が必要です。破水をしてしまった場合、羊水量が急激に減少する危険性があるからです。
逆子であるからといって胎児の成長や異常はありません。帝王切開でのお産は、胎児の頭の形がきれいだとも感じます。設備の整った病院を選び、予定帝王切開を行うようにしましょう。

胎児の体勢を確認しておこう

逆子のなかでも、胎児がどのような体勢かによって危険度が変わります。胎児の一番下に位置する部分が、お尻、ひざ、足の順に破水時の危険度が増します。それぞれの発生頻度と具体的なリスクについて見てみましょう。合わせて、妊婦健診のときに、胎児の体勢がどのようになっているか確認をしておくと良いですね。

・お尻が一番下にある場合:約75%

逆子の多くは、お尻が一番下にある状態です。骨盤に対して、お尻の面積は比較的大きいため、逆子の中では危険度は低いとされています。ただし、頭に比べてお尻は柔らかいため、破水時のリスクは高いことを頭に入れておきましょう。

・ひざが一番下にある場合:約1%

胎児がひざ立ちのような体勢になっている状態です。非常に珍しいですが、お尻に比べて面積が小さいため破水時のリスクは上がります。

・足が一番下にある場合:約24%

胎児が立っているような状態です。逆子のなかでは4分の1程度の発生頻度です。足は面積が小さいため、破水時のリスクは最も高くなります。

逆子である確率は、妊娠中期までは30~50%程度ですが、実際に分娩をする時は3~5%になることが分かりました。逆子と診断をされても、分娩時までに多くは自然に治るものであり、胎児に影響はないので、あまり気にし過ぎないようにしましょう。
また、逆子の多くは原因が不明のため、予防法がないのが現状です。ただし、逆子で破水をしてしまったときのリスクとして、羊水量が急激に減ることなどを頭に入れておくことが必要です。おなかが張ったり、痛みを感じたりした場合はすぐに病院に連絡をするようにしましょう。
逆子と診断をされた場合は、逆子体操などの治療法を試しながら、治らなかった場合の出産についても考えておきましょう。設備の整った病院での予定帝王切開を、家族や医師と相談しておくと良いですね。

監修/日向 遥先生

update : 2018.05.14

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