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妊婦は飛行機にいつまで乗れる?胎児への影響や注意点

里帰り出産をするために、どうしても飛行機に乗らなければいけないとか、急な用事で搭乗することになってしまった。あるいは、妊娠前に予定していた旅行があるなど。そんなとき、どうすればよいのでしょう。飛行機に乗れる時期は? おなかの赤ちゃんへの影響は? トラブルが起きないようにするために必要なことをNTT東日本 関東病院の佐藤歩美先生にうかがいました。

監修者プロフィール

佐藤歩美先生
NTT東日本 関東病院(東京都品川区)
産婦人科医

日本周産期・新生児医学会周産期専門医。2008年横浜市立大学医学部卒業。愛育病院に勤務。その後、2016年4月よりNTT東日本 関東病院 産婦人科医として着任。妊婦さんが悩みなども話せるような雰囲気づくりを心がけている。

妊婦は飛行機に乗っていいの?

基本的に妊婦さんが飛行機に乗ってはいけないということはありません。現在の飛行機は気圧が調整されているので、特に大きな問題はないでしょう。ただし、飛行機は天候によって揺れることがあります。また、妊娠後期になると大きなおなかを抱えながら座席に座る必要があるので、長時間の搭乗は多少なりとも母体に負担はかかります。「胎盤の位置が低いとかおなかが張りやすいなど妊婦さんの体調にもよるので、飛行機を利用するときは必ず主治医に確認をしましょう」と、佐藤先生。また、航空会社が搭乗する時期などに制限を設けているのでWebサイトなどでチェックしておきましょう。ただし、外来受診時には問題なくても状況が変わることはあります。おなかが張る、出血があるなどの症状があるときは中止しましょう。

妊婦は飛行機にいつまで乗れるの?

「妊婦さんによって体の状態は異なるので、いつまでなら安心できると断言することはできませんが、一般的にはママ自身が健康でおなかの赤ちゃんも順調に成長しているのであれば、つわりも落ちつきおなかがあまり大きくない妊娠16週ごろが比較的、搭乗しやすいと思います」(佐藤先生)。

里帰り出産というと、妊娠37週までに帰ればいいと思っているママもいるようですが、できればなるべく早い時期が望ましいと思います。仕事を持っているママの場合は産休に入るタイミングの妊娠34週。可能であれば妊娠32週ぐらいには里帰りをした方がよいでしょう。妊娠後期になり切迫早産の兆候などが出て里帰りできなくなる妊婦さんもいます。また、飛行機の座席は広くないのでおなかが大きくなってからだと大変です。余裕をもって里帰りできるといいですね」(佐藤先生)。

妊婦が飛行機に乗るリスクは?

「たとえ主治医が許可を出したとしても妊娠後期は状況が変わりやすい時期なので、いつお産が起きてもおかしくない状況です。急に破水してお産が始まる可能性が絶対ないとは言えません。急変したときにすぐに対応ができない場合があるということは自覚したうえで準備をしておきましょう」(佐藤先生)。

旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)のリスク

「妊婦さんの場合は旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高くなります。私たち人間は、全身に血管が張り巡らされていて足の先まで流れた血液は重力に逆らいながら静脈を通って心臓に戻ってくるのですが、そのとき、歩いたりすることで足の筋肉がポンプの役割を果たし、血液を押し上げ心臓に戻りやすくしています。しかし、飛行機の座席で長時間下肢を動かさずに座っていると血流が悪くなりうっ血を起こし、脚部の奥にある静脈に血栓(血のかたまり)ができることがあります」(佐藤先生)。

これを深部静脈血栓症と言います。生じた血栓は、立ち上がったときや歩き始めたときなどに血液の流れに乗って肺の静脈に詰まり、呼吸困難や動悸を引き起こします。当初、このような血栓が航空機内のエコノミークラスの旅客から報告されたため、エコノミークラス症候群の名前で知られるようになりました。しかし、航空機のクラスに関係なく広い座席、また航空機以外の交通機関でも同じ姿勢をとり続ければ同様の症状が現れることから、旅行者血栓症という名称が使われるようになりました。

「たとえ妊娠中でなくても狭い座席で長時間同じ姿勢を取り続けていれば、旅行者血栓症になるリスクはあります。妊婦さんは大きくなった子宮に圧迫されて、静脈の血流が通常よりも流れにくいのでもともとむくみやすい状態にあります。また、お産が近づくにつれ血液が固まりやすくなるように生理的に働くので通常よりも血のかたまりができやすくなっています」と、佐藤先生。万が一、旅行者血栓症を発症した場合は、母子ともに危険な状態になるので飛行機に搭乗する際は、下記の予防法を実践しましょう。

着席中でも行える旅行者血栓症予防のための運動

  1. つま先を上下に動かす
  2. 足首を回す
  3. おなかを圧迫しない体勢で、ふくらはぎを軽くマッサージする

こまめに水分をとる

飛行機の中は湿度が低く乾燥しているため、体内の水分が蒸発しやすくなっています。水分が不足することで旅行者血栓症が起きやすくなるので、水分はこまめにとるようにしましょう。ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインを含む飲み物は利尿作用があるためトイレが近くなり、脱水傾向を招くことになります。機内で水分補給するときはカフェインレスの飲み物がおすすめです。また、つわりで水分がとれていない妊婦さんや嘔吐を繰り返している妊婦さんは、脱水による旅行者血栓症のリスクが高まります。この時期の飛行機搭乗も注意が必要です。

妊娠中に飛行機に乗る際の注意点

妊婦中、飛行機に乗るときは下記のような点を踏まえて事前に準備を整えておくことが、トラブルを起こさないようにするためには必要です。

移動しやすい席を予約する

適度に体を動かせるように、通路側やトイレの近くなどの席を予約しておくといいですね。妊娠中はつわりや頻尿でトイレに行くことが多くなるので気軽に行ける席だと安心です。

母子手帳などは必ず持参

母子手帳、保険証は必ず持参すること。また、産婦人科などかかりつけの病院や緊急連絡先を書いたメモなどをすぐに取り出せる場所に携帯しておきましょう。おなかが目立たない時期に飛行機に乗る際は、妊娠中であることがわかるタグなどをバッグに付けておくといいですね。

体を締めつけない服装で

体の一部を締めつけるような服装は血行の妨げになるので、胸やおなかまわり、足などを締めつけることのない、ゆったりとした服で出かけましょう。スリッパなどを持参して機内で履き替えると足先が動かしやすくなります。

妊娠中の飛行機!
国内線でも手続きは必要?
国際線ではどうすればいい?

妊娠中、飛行機に乗る場合は搭乗制限があります。航空会社によって条件が異なるので事前に必ず確認しましょう。

一例としてJAL・ANAの定めている妊婦の搭乗制限

【国内線】

出産予定日の28~8日前までの場合、産婦人科医が書いた診断書の提出が必要
出産予定日が7日以内の場合、産婦人科医が書いた診断書の提出と医師の同伴が必要

  • 「診断書」は搭乗日の7日以内に発行されたもの

国際線については航空会社によって大きく異なるので、詳細については早めに利用する航空会社のホームページなどで確認するか電話で問い合わせてください。

各航空会社のサービスを利用しよう

各航空会社で妊婦さん向けのサービスを用意しているところが多くあります。空港に到着したら搭乗する航空会社のサポートデスクに妊婦であることを伝えましょう。フライト時刻が近くなると、妊婦さんが優先的に搭乗できるアナウンスが流れます。航空会社によっては、マタニティであることがわかるタグの配布や妊婦さん一人で搭乗する場合はキャビンアテンダントやスタッフがサポートしてくれるところもあるようです。事前にサービス内容を確認して利用するといいですね。当日、困ったときは遠慮しないで航空会社のスタッフに相談しましょう。

妊娠中に飛行機に乗る際は必ず主治医に確認をしましょう。里帰り出産で飛行機を利用するときは、仕事をしているママは産休に入るタイミングか妊娠32週ごろが安心です。妊婦が飛行機に乗ると旅行者血栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高くなるので、こまめに足を動かす、適度に水分をとる必要があります。ゆったりとした服装で、座席も気軽に移動できる場所を予約しましょう。妊娠後期で搭乗する場合は、各航空会社により搭乗制限があります。時期により医師の診断書や同伴が必要となるので、利用する航空会社のホームページを確認するか電話で問い合わせるとよいでしょう。事前の準備をしっかり整え、トラブルを回避することが大切です。

監修/NTT東日本 関東病院産婦人科 佐藤歩美先生

update : 2018.07.10

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