超音波検査(エコー検査)はどうやってやるの?経膣プローブって?

超音波検査(エコー検査)はどうやってやるの?経膣プローブって?

先輩ママたちから、まだおなかのなかにいる赤ちゃんの超音波検査(エコー)の写真を見せてもらったことがある人も多いのでは? おなかの赤ちゃんの様子がリアルにわかる超音波検査は妊婦健診の楽しみのひとつ。でも本来の目的は、妊婦さんと赤ちゃんにとっての大切なことを知る検査です。

監修者プロフィール

井上裕子先生
井上レディースクリニック 理事長・院長

医学博士。日本産科婦人科学会専門医、日本乳癌学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、母体保護法指定医師。

診療のかたわら、思春期から更年期の様々な女性に対しての講演活動、また、雑誌などに、出演、監修、執筆するなど多方面で活躍。

著書に「産婦人科の診療室から」(小学館)、「元気になるこころとからだ」(池田書店)、「赤ちゃんとお母さんのための妊娠中のごはん」(池田書店)など。

現在は、リボーンレディースクリニック 理事長、NPO法人マザーシップ 代表を兼務。

超音波検査はどんなふうにやるの?

超音波検査(エコー検査)は初診のときから行われる、おなかの中にいる赤ちゃんの成長の様子や健康状態、母胎の状態を画像で確認する検査方法です。超音波検査の技術は非常に進歩し、プローブのあて方や、画像の表現方法によってさまざまな種類があります。

写真・画像提供:井上レディースクリニック

超音波検査のしくみ

超音波検査は、よく魚群探知機にたとえられます。
高い周波数である超音波は、液体の中を通すと臓器や組織の境目で反射する性質があります。これを海の中で応用したのが魚群探知機で、羊水たっぷりのママのおなかで応用したのが妊娠中の検査用です。
反射波を画像として写し見ることができるので、モニターで視覚として確認できたり、プリントアウトしたものや、病院によってはビデオで録画してもらえたりすることがあるというわけです。
超音波検査はX線のように妊婦さんに対する副作用が報告された例はなく、非常に安全な検査方法といえます。

超音波検査の機械 (写真は4Dの機械)

超音波検査の機械 (写真は4Dの機械)

プローブのあて方による種類

経膣法

経膣プローブという棒状の超音波発信装置を膣の中に挿入して検査する方法。
妊娠11-12週ごろまではこの方法が使われるため、主に初診時の超音波検査で行われます。膣に挿入することで、より胎内の赤ちゃんに近い位置で子宮を観察できるため、精密な画像が確認できます。赤ちゃんの様子だけでなく、妊婦さんの子宮や卵巣の健康状態も診察します。
リラックスして受診すれば痛みは感じませんが、緊張によって力が入ってしまうと、挿入時に痛みを感じることがあるので、そのときは正直に医師に伝えましょう。
プローブはその都度消毒され、専用のカバーをつけて使用されるので清潔さも万全です。

経膣法による 超音波検査の写真

経膣法による超音波検査の写真

経腹法

妊娠中期から行われる超音波検査は、おなかの外からプローブをあてる方法。
超音波の通りをよくするためのゼリーをおなかに塗って、プローブを徐々に滑らせるようにあてるだけで痛みはありません。
ゼリーはもちろん無害で、検査後におしぼりなどで拭くだけできれいに取れます。
エコー検査では赤ちゃんの様子と、子宮、胎盤、臍帯など、多くの情報を得ることができます。妊婦さんは赤ちゃんの動いているエコーに感動しますね。これはママとしての愛着形成の一歩ともいえます。無事産まれてくるかどうか心配もあるかもしれませんね。エコー技師、助産師、医師は、赤ちゃんの状態を妊娠週数に応じて細かく観察してくれているので、説明もしっかり聞きましょう。疑問があれば質問しても大丈夫なので、わからないことは解決しておきましょう。

経腹法による 超音波検査の写真

経腹法による 超音波検査の写真

検査方法による種類

超音波断層法

超音波が反射することで得られる情報を、2次元(平面)の画像として表現したもので、最も多く利用されている検査方法です。
経膣法、経腹法のいずれもあります。

超音波断層法による 超音波検査の写真

超音波断層法による 超音波検査の写真

カラードップラー法 ※経腹法

血液の流れる量や速さを測定することができる超音波検査の方法で、赤ちゃんの臍帯の血管の本数、心臓の形の異常などもわかります。

3D法 ※経腹法

まるで窓越しに赤ちゃんをのぞいているかのように、立体的にリアルな形でおなかの赤ちゃんを観察できる方法。

3D法による 超音波検査の写真

3D法による超音波検査の写真

4D法 ※経腹法

3D法に時間の経過を加えて、動画にしたもの。赤ちゃんが羊水のなかで、まるで宇宙遊泳しているように気持ちよさそうにフワフワ動く様子が見てとれます。

4D法による 超音波検査の写真

4D法による超音波検査の動画の一コマ

最近は3Dや4Dを導入している産院も増えてきましたが、赤ちゃんの成長を確認したり、ママの子宮や卵巣の状態を診るには断層法で十分なため、超音波検査のたびに毎回3Dや4D検査があるとは限りません。

超音波検査の頻度

医療機関にもよりますが、超音波検査は費用がかかる検査のため、定期健診のたびに行っている産院もあれば、必要に応じて2・3回というところもあります。

超音波検査で何がわかるの?

3Dや4Dの超音波検査だと、赤ちゃんの姿は本当にリアル。 子宮の中にいる画像だとは信じられないくらいですね。でも、こんなふうにママの体の中や 赤ちゃんをリアルに見ることはどのようなことを知るためなのでしょう?

ママの健康状態をチェックする

まずは、ママの子宮や卵巣の状態を確認することができます。初診の段階では、子宮外妊娠かどうか、卵巣に異常はないかなど、問題のない妊娠かを確認するための重要な判断をするために欠かせない検査なのです。
妊娠が進んだ状態では、前置胎盤などの診断に役立ちます。

赤ちゃんの成長の様子がわかる

最大の目的は赤ちゃんが順調に育っているかを確認することです。双子などの多胎児、逆子(さかご)などがわかるだけでなく、赤ちゃんの体勢によって、さまざまな部位の長さや大きさを測ることができます。妊娠初期には、分娩予定日を確定するために用いられる「頭殿長」と呼ばれる頭からおしりまでの長さや、妊娠中期からは頭の直径、太ももの骨の長さ、おなかまわりのサイズなどを細かく計測していきます。
また妊娠24週ごろになると、男女の区別もついてくるようになります。ただし、性別判断のための検査ではなく、赤ちゃんの体勢によっては妊娠後期になっても区別がつきにくい場合もあります。

赤ちゃんの健康状態がわかる

カラードップラー法では赤ちゃんの血流の様子がわかるため、臓器ごとの健康状態や臍帯の様子、心臓の異常などが見つかる場合もあります。
また、羊水量や胎盤の位置、お臍の様子から、出生する際に不利になる情報が早く見つかることもありますが、あくまで視覚による検査で化学的な検査とは異なるため、すべての状態をこの検査で発見できるわけではありません。

「わかる」こと以上に「感じる」こと

超音波検査でおなかの中の赤ちゃんを「見られる」ことはとっても神秘的。これはプレママやプレパパにとって、赤ちゃんと「出会える」最初の体験。親としての自覚にも役に立つことでもあるのです。写真がもらえたら、すぐご家族にも見せてあげるといいですね。

写真や動画はもらえるの?

超音波検査の際の写真を持っている人は大勢いますね。
だから検査が楽しみ、という人もなかにはいるかもしれません。最近は動画のデータをもらえるところもあるとか。
多くの産婦人科では、記念に写真をくださるようですが、検査はあくまで健診のため。医師の自由診療の検査なので、もらえるかどうかは主治医の先生に確かめてみましょう。

写真や動画がほしいときは・・・

超音波検査の写真がほしい場合は、産婦人科を選ぶ際にもらえるかどうか確認をとっておくのが一番です。けれど、そのことを知らずに通っている産婦人科を選んでいたら、通院していなくても超音波検査だけ撮影してくれる医療機関もまれにありますので、インターネットなどで探してみましょう。

写真や動画はタダでもらえるの?

それも医療機関によるようです。通常の断層画像なら、医療機関の善意で記念にプリントアウトをくださるところは多いようです。3Dの画像写真や、動画のデータなどの場合は数千円の費用がかかったり、無料で提供となっていても実は診察費に含まれているというケースもありますので、産院に確認しておきましょう。

update : 2022.05.16

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