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【医師監修】血液検査でやること(不規則抗体検査って?)

妊娠すると受けることになるたくさんの検査。ドクターに言われるままに受けているけれど、「いったい何を調べているの?」と疑問に思っているママもいるのでは?
このシリーズでは、妊娠中の検査について解説します。検査が多くてちょっとうんざりしていたママも、これで納得!

第1回は、知ってるようで知らない血液型検査のお話。「ABO型」「Rh型」という2種類の血液型と「不規則抗体の有無」を調べる理由、そして検査結果で注意すべきポイントとは?

検査内容

ABO型・Rh型検査

血球膜の「抗原」を調べると血液型がわかる。抗原にはたくさんの種類があり、血液型の分類もたくさんあるが、いちばんポピュラーで臨床では重要なABO型とRh型を調べる。

検査時期 妊娠初期 (妊娠4〜12週)
検査方法 血液検査
検査項目 ABO式血液型・Rh式血液型
検査結果 ABO式血液型 A型/B型/O型/AB型のどれか。
Rh式血液型  Rh(+)またはRh(-)
母子健康手帳への記入例 病院で実施日と検査結果を記入。
(例:ABO式血液型がA型、Rh式血液型がRh(+)の場合)
血液型検査 2009年4月1日実施 ABO A型 Rh +

ABO式で調べること

ABO型の検査では、赤血球の表面に「A型抗原」と「B型抗原」がついているかどうかを調べる。A型抗原だけを持っている人はA型、B型抗原だけを持つ人はB型、AとBの両方を持つ人はAB型、AもBも持たない人はO型。

Rh式で調べること

赤血球の表面には、CcDEeの抗原があるが、最も抗原性の強いD抗原を持っているかどうかを調べる。D抗原を持っている人はRh(+)、持たない人はRh(-)という。

「不規則抗体」検査

検査時期 妊娠初期(妊娠4〜12週)、必要に応じて妊娠中期・後期
検査方法 血液検査
検査項目 不規則抗体の有無
検査の内容 間接クームステスト
検査結果 基準値 陰性(-)または 陽性(+)。陽性(+)と出たら精密検査へ

不規則抗体検査で調べること

血液の中に「不規則抗体」があるかどうかを調べる。ABO型では血液の中に「規則抗体」という自然にできた抗体がある。A型は「抗B抗体」、B型は「抗A抗体」、O型は「抗A抗B抗体」があり、これらが規則抗体。AB型に規則抗体はない。

それ以外の血液型分類、たとえばRh式では多くは抗体がないが、なかには生まれつき、あるいは過去の輸血や妊娠によって抗体ができている人がいる。それが不規則抗体。ABO型の規則抗体以外の抗体を全部まとめて「不規則抗体」と呼ぶ。

とくにRh(-)の場合は、必ず不規則抗体の中の「抗D抗体」の有無を調べる。

不規則抗体があると、他人の血液を輸血する際、赤ちゃんの血液と反応して血球を壊すことが起こりうる。輸血したときに副作用が強く出たり、母体と赤ちゃんとの間に「血液型不適合」というトラブルが起こることがある。

もっと知りたい血液型検査!Q&A

妊娠中に血液型の検査をするのは、何のためですか?

検査目的は2つです。1つはお産のときに万一、出血量が多くなった場合の輸血に備えるため。輸血は同じ型の血液型を輸血するのが大原則!万一の輸血に備えるための血液型を正しく判定しておきます。

2つめは、母体とおなかの赤ちゃんの間に「血液型不適合」というトラブルが起こる心配があるかどうかを診断するためです。

大出血のリスクが高い主なトラブル

前置胎盤/胎盤が赤ちゃんの出口の子宮口をふさぐようについているのが前置胎盤です。妊娠30〜32週頃に超音波検査ではっきりした診断がつきます。

胎妊娠/赤ちゃんの数が双胎(ふたご)以上の場合を多胎妊娠といいます。妊娠初期の超音波検査で診断がつきます。

子宮筋腫合併妊娠/子宮筋層の中に良性のこぶができるのが子宮筋腫。妊娠初期の超音波検査で診断がつきますが、大きな筋腫(5cm以上)や妊娠後に大きくなる場合は要注意です。

どんな検査結果が出たら、注意が必要なのですか?

Rh(-)あるいは不規則抗体検査(+)と出たら、注意が必要です。

Rh(-)の人は、日本人では0.5%と少数派。稀少血液といって同じ血液型の人がとても少ないので、輸血の必要な事態が起こったときに、必要な量をどう確保するか、対策を講じておかないといけません。したがって、設備の整った周産期専門の病院での妊娠・分娩・新生児管理が推奨されます。また、赤ちゃんとの血液型不適合の心配があるので、注意が必要なのです。特に妊娠初期から不規則抗体を持つ(間接クームス陽性)場合では早期から胎児管理が必要となります。

珍しい血液型の人の場合は、自分の血液を貯めて輸血に備えることもあります(貯血型自己血輸血/ちょけつがたじこけつゆけつ)。

また、不規則抗体検査の結果が陽性(+)と出た人は、その抗体に反応する血液型を輸血してしまうと、輸血した赤血球が壊される副作用が起こります。そんな副作用を起こさない血液を事前に用意する必要があるのです。

100人に1人以下しかない血液型が「まれな血液型」。代表的なのがRh(-)だが、ABO型でも超稀少な血液型がある。その名はボンベイ型。表面的にはO型ですが、普通のA・O・B・AB型の人が持っているH抗原を持たない。一説には10万人に1人とか?

「血液型不適合」って何ですか?

ママと赤ちゃんの血液型が違うために、いろいろなトラブルが起こるのが、血液型不適合妊娠です。ママと赤ちゃんは「他人」ですし、パパの遺伝情報を半分持っているので、血液型がママと違うというのはよくあること。それでも、ABO型の血液の違いはあまり心配しなくてだいじょうぶ。ママがO型で赤ちゃんがA型かB型の場合にも不適合が起こる可能性はありますが、とても少なく、もし起こっても症状が軽いのです。

でも、ママがRh(-)で、赤ちゃんがRh(+)の場合は注意が必要で、これを、「Rh式血液型不適合妊娠」といいます。

胎児のRh(+)の血液がママのRh(-)の血液中に入ると、抗体を作ります。それが不規則抗体(多くは「抗D抗体」、抗Eなどもある)です。初めての妊娠ではほとんど不都合は起こりませんが、妊娠中期から後期に赤ちゃんの血液がお母さんに移行することがあります。また、出産時にはその可能性がさらに高くなります。その結果、お母さんに抗D抗体ができることがあります。次に妊娠したときに、母体の抗体が胎盤を通って、赤ちゃんの赤血球と結合して破壊してしまうのです。おなかの赤ちゃんが重い貧血になったり、誕生後に重い黄疸や貧血を起こす原因になります。不規則抗体「抗D抗体」は、異なる血液型が入ってきてできるものなので、「最初の妊娠出産」だけでなく、子宮外妊娠、流産(自然流産、人工妊娠中絶も含む)、早産などによっても、胎児の血液がママに入ってできることがあります。ただし、初期の流産では、妊娠期間が短いので抗体ができないこともあります。また、輸血によって抗体ができている可能性もあります。

抗原、抗体とはなんですか?

私たちの体にはさまざまなメカニズムが働いています。外から体内に入る異物に対抗して抗体(免疫)を作る仕組みもそのひとつ。体内に入って抗体を作らせる物を抗原といいます。たとえば風疹ウイルス。風疹ウイルス(抗原)に感染すると血液中に抗体ができて、次に風疹ウイルスに出会ってもその抗体がやっつけて感染を防ぎます。こんな頼りになる防衛システムを抗原抗体反応といいます。

でも、抗原抗体反応は体にとって迷惑なアレルギー反応になることがあります。花粉症もそのひとつ。スギ花粉(抗原)が飛ぶ季節になると抗体は過剰防衛態勢に入り、くしゃみや鼻水が止まらなくなるわけですね。

輸血でいうと、もしA型の人にB型の血液を輸血したら…。A型血液には抗B抗体がある! B型血液にはB型抗原が! 抗B抗体はB型抗原と激しく反応して赤血球が壊れる副作用が起こってしまいます。Rh式血液型不適合妊娠で心配なのもこんな抗原抗体反応が起こること。もし、母体に抵D抗体ができていると、赤ちゃんの赤血球がもつD抗原を激しく攻撃して赤血球を壊してしまい、黄疸や貧血などの副作用を起こす心配があるのです。

「Rh式血液型不適合妊娠」と診断されたら、どうしたらいいのですか?

不規則抗体検査で陰性(-)とわかり、この状態が中期まで続けば、妊娠28〜32週ごろに、「抗D免疫グロブリン」という注射をして、抗D抗体ができないように予防します。抗D抗体ができなければ、次の妊娠も心配ありません。もちろん、分娩直後にも注射する必要があります。(ただし、赤ちゃんの血液型がRh(-)なら必要ありません)

2回目以降の妊娠では…

初めての妊娠で予防できなかった場合、妊娠初期の不規則抗体検査は陽性となります。その後は定期的に抗体価を調べ、赤ちゃんの貧血の有無を脳の血流速度で評価します。抗体価が高くならなくても赤ちゃんに異常を起こすこともあり、高くても問題ないこともあり、抗体価で評価することは困難です。したがって、高次周産期センターで管理しなければいけません。

Rh(-)のママはドクターとよく相談して!

「Rh式血液型不適合妊娠」の場合の、赤ちゃんへの対策は?

誕生後すぐに赤ちゃん自身の血球が、お母さんの抗体によって感作(抗原に対して感じやすい状態)されているか否かを調べます(直接クームス検査)。陽性とわかれば、新生児科の厳重な管理(光線療法、交換輸血など)が必要となります。お母さんの間接クームスが陰性で赤ちゃんの直接クームスが陰性なら心配ありません。

取材協力/国立成育医療センター(世田谷区)

監修/久保隆彦先生(国立成育医療センター 周産期診療部産科医長)

update : 2009.04.01

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