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妊娠後期・臨月の便秘解消法や予防法は?

出したいのに出ない。頑固な便秘に見舞われると、排便時はまさに「産みの苦しみ」だと訴える人も。「赤ちゃんと一緒にしないでよ!」とつっこみたいところですが、その苦しさを経験すると言いたくなる気持ちもわからないでもなさそう。普段は快便だという人でも、妊娠中は便秘に悩まされることも少なくないようです。どうして妊娠をすると便秘になりやすいのか、どうしたら便秘を解消できるのかなど、助産師の直井亜紀先生にお話をうかがいました。

監修者プロフィール

直井亜紀 院長
埼玉県八潮市 さら助産院

愛知県出身。助産師、看護師として大学病院、総合病院勤務後、2009年5月に埼玉県八潮市に「さら助産院」を開業。「いのちの授業」の講師として青少年の育成に貢献したとして、平成29年度 母子保健奨励賞 (母子衛生研究会・母子保健功労顕彰会主催)を受賞。

妊娠後期・臨月は母胎や胎児に何が起こってる?

子宮が下がって胎動が落ち着く

10ヶ月目の臨月を迎えると、お腹の中の赤ちゃんは骨盤内に固定されるように段々と下がってきます。そのため、それまでよりも胎動が落ち着いてくるママも。また、胸部への圧迫が薄れることで動悸や息苦しさから解放される一方、膀胱や腸への圧迫は増えるため、頻尿、尿漏れ、便秘に悩まされることもあるようです。

妊娠~妊娠後期・臨月はどうして便秘しやすくなるの?原因は?

妊娠で分泌されるホルモンの影響が

「ひとつには、まず妊娠によるホルモンの影響があげられますね」と直井先生。妊娠すると、妊娠を継続させる働きをする黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され続けますが、このホルモンの影響により腸の動きは鈍くなり、便秘しやすくなります。他にも黄体ホルモンには、食欲増加や肌荒れを起こす作用がある他、自律神経を乱れさせる作用も。この自律神経の乱れも便秘に関係しています。

自律神経の乱れが便秘の要因に

自律神経には、緊張したり興奮したりしているときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があります。排便は、副交感神経が優位なときに腸のぜん動運動が活発になって便意が起こり、便を排出するに至ります。
「妊娠中は、自分の体を甘やかしてリラックスを心がけることが大切です。実はそれが便秘対策にもなるんですよ」(直井先生)。

運動&水分不足が大きく関係

「運動不足も便秘の原因のひとつです。特に妊娠も後期になると、歩きにくいし、運動不足になりがちに。けれども、出産の際は、いきむための腹筋や体力が必要になりますから、医師から安静を指導されているのでない限り、運動不足解消として積極的に歩くといいですね」と直井先生。歩くことで、腸のぜん動運動も活発になるし、便をいきむ力もつきます。また、妊娠中は水分不足になりがちで、それも便秘のひとつの原因になるとのこと。
「妊娠前と同じ水分量の摂取では、羊水のために蓄えなければならない分だけ、腸内の水分も不足します」(直井先生)。そう言われてみると、水分不足がイメージしやすいものですね。

大きくなった子宮が腸を圧迫

妊娠週数が進めば、大きくなった子宮が腸を圧迫するので、便が腸にとどまり、排泄されにくくなります。
「いきむと赤ちゃんが出ちゃうのでは? 破水しちゃうのでは? と思って、排便の時、いきむのが怖くなるという妊婦さんも。けれども、排便でいきんだために破水するということはほとんどありません。そもそも分娩が始まっていないときに起きる破水は、感染症など他に原因があるといわれています」(直井先生)
排便を我慢していると便が固くなり、ますます出にくくなってしまいます。便意をもよおしたら、すぐにトイレに行き排泄するようにしましょう。 

妊娠後期・臨月に便秘でいきむのが怖い!腹痛もひどい!痔との関係は?

便秘による腹痛、陣痛に間違える痛みも

便秘になり、腸内に便が長くとどまっていると、便が発酵してガスが溜まり、腹痛を起こすことも。「あまりのおなかの痛みに陣痛が来たと思い、家族や親戚に連絡して、産院に到着した臨月の妊婦さん。便意を感じたのでトイレに籠もってウンウンうなってようやく排便。そうしたら、すっかり陣痛が止まってしまった、なんて笑い話もあります」と直井先生。陣痛と間違うほど、強烈な痛みになることもあるのですね。

子宮による圧迫で、痔になりやすい

妊娠中は、大きくなった子宮による圧迫で、肛門周辺の血液の循環が悪くなります。血管に血液が溜まって鬱血し、いぼ痔ができることも。妊娠中にできやすいタイプの痔ですが、それ自体では痛みを感じません。ところが、便秘で固くなった便に圧迫されてつぶれたり、肛門の外に出たりするようになると、痛みが発生し出血することもあります。

固い便が肛門通過、さらに切れ痔に

便が腸内に長くとどまっていると、便の水分が少なくなって固くなります。固くなった便をいきんで排泄すると、肛門が切れ、いわゆる切れ痔になってしまいます。切れ痔になり、痛いから排便を躊躇していると、便がとどまっている状態に腸管が慣れてしまい、なかなか排出しようとしなくなります。すると、便はますます固くなり悪循環に。痔を悪化させないようにするのも便秘対策のひとつです。

妊娠後期・臨月に便秘を改善・解消するには、どうすればよい?

食物繊維を積極的にとる

食事内容の改善が便秘の解消に。まずは、食物繊維を豊富に含む食材を献立に取り入れましょう。その際に気をつけたいのは不溶性食物繊維水溶性食物繊維をバランスよくとることです。
不溶性食物繊維は水に溶けない食物繊維で、便に水分を吸収させて便を軟らかくしたり、便のかさを増やしたりする作用があるので、腸を刺激してぜん動運動を活発にします。
一方、水溶性食物繊維は水に溶ける食物繊維で、水分を抱え込んでゲル状になり、他の食材と混ざって軟らかい便になるほか、腸で善玉菌を増やす働きもします。善玉菌には整腸作用があるので、善玉菌が増えると便秘解消にもつながります。

不溶性食物繊維を多く含む食材 納豆、あずき他、豆類全般、オートミールやライ麦などの穀物類、さつまいもやごぼうといった根菜類、エリンギなどのきのこ類など
水溶性食物繊維を多く含む食材 菜の花、エシャロット、オクラ、きんかん、ゆりね、こんぶやわかめといった海藻類、納豆、ごぼうなど

※納豆やごぼうなど、不溶性食物繊維水溶性食物繊維の両方を多く含む食材もあります。

善玉菌を増やし、腸内環境を整える

腸内には、善玉菌悪玉菌が混在しており、健康であれば、これらの菌のバランスがうまく保たれています。ところが、何かしらの原因で悪玉菌の方が増えてくると、下痢や便秘といった腸の不調が起こります。そこで、善玉菌を増やすために、善玉菌そのものであるビフィズス菌を多く含む、ヨーグルトや乳酸菌飲料をとりましょう。また、オリゴ糖にも善玉菌を増やす効果があります。

オリゴ糖を多く含む食材 ごぼう、たまねぎ、きな粉、いんげん、あずきなど

不足しがちな水分をしっかりとる

食物繊維を多くとっても、うまく働くためには水分が必要に。便が腸内で固くならないよう、妊娠前より多めに水分を摂取しましょう。妊娠中は、羊水に蓄積される水分などの影響もあり、腸内の水分量が不足しがちに。飲料でとるだけでなく、汁物や果物など水分の多いものを献立に取り入れましょう。また、朝起きたときに、コップ一杯の白湯を飲むと、腸が刺激されて排便が促されます。

便秘対策にはストレッチが効果的

血行を良くするポーズを取り入れて

妊娠により大きくなった子宮が腸を圧迫し、血液の循環が悪くなるのが便秘の原因。そこで、全身の血流を良くし腸の働きを促すストレッチがおすすめです。直井先生が提案するのが、この3つのポーズ。より血行が良くなる入浴後に、まずは無理のない程度の1日5回程度からはじめてみてはいかがでしょうか。続けることで便秘の解消につながります。

1.ねこのポーズ

①肩の下に手首がくるように四つん這いになります。息を吐きながら尾骨を床に向けて背骨を丸め、おへそを覗くようにして肩甲骨を引き離していきます。

②続いて、息を吸いながら尾骨を天井に向けて背骨を反らせます。

この丸める、反るの動作を呼吸に合わせて繰り返すのが「ねこのポーズ」。腰回りの筋肉がほぐれ、腹筋や背筋の内側にあるインナーマッスルが鍛えられることによって内臓の機能が活発になり、便秘の解消に役立ちます。

2.三日月のポーズ

① 四つん這いの状態から右足を前に出して、かかとの上に膝がくるように垂直に曲げます。膝に両手を添えて上体を起こします。

②両手を天井に向かって伸ばしながら上半身を後ろへ反らし30秒ほどキープ。左右の足を入れ替えて行います。

「三日月のポーズ」は股関節を開く動きがあるので、そけい部にあるリンパ節が刺激され、血液やリンパ液の流れが改善されます。また、骨盤や股関節の歪みが改善されるので便通が良くなります。

3.合蹠(がっせき)のポーズ

①両足裏を合わせて膝をひらいて座り、かかとを身体に引き寄せて足首をつかみます。

②脚の付け根から身体を前に、息を吐きながらゆっくりと倒していきます。このポーズを1分ほどキープし、息を吸いながら身体を起こします。

太もも、股関節の柔軟性を高める「合蹠(がっせき)のポーズ」は、血流が良くなるので便秘解消に。さらに、様々な不調の原因でもある冷え性の改善にも有効です。

軽い運動を。ウォーキングがお手軽

妊娠中は、どうしても運動不足になりがちです。重くなった体を支える足腰の筋肉も、動かさなければ弱くなってしまいます。腹筋が弱くなると排便する力も弱くなり、便が腸内にとどまったままに。ストレッチもいいですが、もっと簡単に運動不足を解消するためには、ウォーキングがおすすめ。体重増加を抑えるためにもなり一石二鳥です。

温めたオリーブオイルで肛門を湿布

オリーブオイルは、便秘対策によい食材としても知られていますが、直井先生のおすすめは、湯煎したオリーブオイルをひたした大判のカット綿を肛門にあてるというオリーブオイル温湿布
「温められたオリーブオイルにより肛門周囲の血流がよくなります。また潤滑油の役割で痛みが少なく便が出やすくなります」
使用するカット綿は、化粧用コットンのような小さなものではなく、生理用ナプキンぐらいの大きなサイズのものを。薬局やネット通販でも購入できます。ネットで探すなら医療用カット綿で検索を。 

妊娠後期・臨月に便秘薬。妊娠中、使ってよい薬はある?

薬の服用は、産婦人科の処方薬を

妊娠中、薬を服用する際は、基本的に産婦人科での処方薬を。内科、歯科などを受診する際も、かならず妊娠していることを告げましょう。便秘薬に関して言えば、何日も排便がなければ、産婦人科で処方してもらいましょう。便秘薬には、便秘を解消させる方法により、いくつかのタイプの薬があります。市販の便秘薬の中には、腸に直接刺激を与える刺激性下剤がありますが、この薬は子宮の収縮にもつながるため、妊娠中は使えません。産婦人科では、子宮を収縮させる心配のない、緩下剤を処方してもらえます。

妊娠後期・臨月に便秘と無縁になりたい。その対策は?

普段から、規則正しい生活を

退職したり産休に入ったりで家にいるようになると、つい夜更かしをしたり、そのせいで朝起きられなかったり。日によって起床や就寝の時間が違うと、胃腸の働きをコントロールしている自律神経の働きが乱れてしまいます。自律神経の不調で便秘にならないよう、早寝早起きの規則正しい生活をおくることが大切です。

排便のリズムをつくる

毎朝、同じタイミングにトイレに行く習慣をつけると、体にリズムができ、同じ時間帯に排便できる機会も増えるでしょう。朝起きたらコップ一杯の白湯を飲み、軽くストレッチをして朝食を食べ、トイレに行くといった、一連の行動を続けてみましょう。

ウォーキングで体力&筋力アップを

便秘は、運動不足も原因となるため軽い運動を。妊娠中は、歩くことが運動不足解消の近道だといわれますが、ひとりでウォーキングをする習慣をつけるのは意外と難しいもの。臨月が近づきおなかが大きくなってくると、毎日家から出ることだけでもハードルが高くなりがちです。「パートナーの出勤にあわせて駅までお見送り。帰宅時も、お迎えに行けば、駅までの往復分を歩けます。生まれてくる子どもや出産後の生活について話すよい機会にもなりますよ」と直井先生。夫婦で親になるための心がまえもできるといいですね。

つら~い! きつ~い! 妊娠後期・臨月の便秘体験談

(ターミーさん)

妊婦になる前から便秘症だったが、さらに便秘になっている。
(中略)
ただでさえ・・・妊婦になって食が増え前よりも動かなくなったのに便秘とは(-_-;)
辛いです。妊婦になったら便秘になりやすいと言いますが、こうも出ないと気持ち悪いもんです。
ヤッパリ・・・運動が一番なのかなぁ?

(行き先不明さん)

今までお通じは気にしなくても大丈夫な方だったから、
この前の検診の時、2~3日出てなかったけど、便秘じゃないですって言っちゃったよ。
まぁすぐ出るでしょって思ったんだもん(T^T)
でもあれから5日たつ…もうヤバい、おなかも張ってる気がする!と、
今朝頑張ったら、なんかおしりが痛い(;>_<;)いやぁぁぁぁ悪循環( ノД`)…  (後略)

(miiiieさん)

最近めっきり忙しく、夜遅くに寝ることも多かったから、朝起きるのがしんどくて、なかなかゆっくり朝ごはんたべれなくて。(中略) 職場でご飯食べてる間になんだかお腹痛くなるときもあって、トイレいっても和式で体勢つらいし寒いし…そんなこんなでいくタイミング失い、人生初めての便秘になりました…(後略)

直井先生のお話によると、便秘のまま、出産にいたることも珍しくないとのこと。「分娩時、赤ちゃんの頭が出そうな時にママの肛門を押さえていると、便も出てきてしまうというのはよくある話です」。赤ちゃんの頭が直腸を圧迫することで起きるのだそうですが、その便の量がこんもりと山になったこともあったそう。妊娠時でなくても便秘が続くと、吹き出物が出来たり、おなかが張って食欲が失せたり、イライラしてストレスがかかります。ましてや、妊娠時は他のマイナートラブルとあいまって、ストレスもマックスに。ただでさえ重たくなるお腹、便がたまっての体重増加は避けたいものですね。便秘対策、まずは食事と運動から心がけてみませんか?

監修/直井亜紀先生

update : 2019.02.19

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