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胸の張り、おっぱいが痛いときどうすればいい?

胸の張り、おっぱいが痛いときどうすればいい?

おっぱいが張るのは、母乳が十分に作られている証拠。でも、張りすぎるとママにとっては大変なものですよね。始めは赤ちゃんが飲む量も少なかったり、乳管が十分に開いてないために張ることが多いようです。しだいに、必要な分だけおっぱいをつくるようになってくるので、少しの辛抱です。

監修者プロフィール

井上裕子先生
井上レディースクリニック 理事長・院長

医学博士。日本産科婦人科学会専門医、日本乳癌学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、母体保護法指定医師。

診療のかたわら、思春期から更年期の様々な女性に対しての講演活動、また、雑誌などに、出演、監修、執筆するなど多方面で活躍。

著書に「産婦人科の診療室から」(小学館)、「元気になるこころとからだ」(池田書店)、「赤ちゃんとお母さんのための妊娠中のごはん」(池田書店)など。

現在は、リボーンレディースクリニック 理事長、NPO法人マザーシップ 代表を兼務。

おっぱいが張ったらどうすればいい?

おっぱいはとってもデリケート。張ったままにしておくと、トラブルの原因になることがあります。きちんとしたケアをしてあげましょう。

しぼり過ぎは禁物

赤ちゃんに上手に吸ってもらいましょう

せっかく作り出されたおっぱいですから、赤ちゃんに上手に飲んでもらいましょう。赤ちゃんが吸うことで乳管も広がってきます。

上手な飲ませ方のポイント

左右交互に両方をあげましょう
片方のおっぱいの張りが楽になるまであげ続けるのではなく、5分たったらもう片方のおっぱいを・・と時間を決めて交互にあげましょう。

抱き方を変える
おっぱいをあげるときに、いつもは横抱きだけど縦抱きに変えてみるなど、普段と違う抱き方で授乳すると、いつもと違った乳管が刺激されて、つまりの解消にもなります。

上手な飲ませ方のポイント

吸わせながらマッサージ
固くしこりになっている部分を指でほぐしながら吸ってもらうと、その部分のしこりがとれていきます。

しぼり過ぎは禁物

おっぱいが張って痛いと自分で全部しぼり出してしまいたくなるかもしれませんが、しぼり出した分も「赤ちゃんが必要としているんだ」とおっぱいが勘違いをしてしまいます。そうすると余計に母乳が作り出されて、張り返しがきてしまうことも。おっぱいが張りすぎてかたく赤ちゃんが吸いづらい時に少し搾乳して柔らかくする場合や、どうしてもつらいときに様子をみながらしぼるのは仕方ありませんが、しぼりすぎには注意しましょう。

おっぱいのしぼり方

しぼり過ぎには注意が必要ですが、しぼらなければならない時もありますよね。母乳専用の搾乳器を使う方法もありますが、おっぱいにやさしい手しぼりの仕方を紹介します。

  • 乳輪の縁あたりに親指、人差し指を置きます
  • 一度、自分の身体の方向におっぱいを押します
  • 親指、人差し指を合わせる様におっぱいをやさしく摘みます
  • しぼっている手と反対の手で哺乳瓶をおっぱいの下に持って、母乳を受けとってください。

おっぱいのしぼり方

食事に気をつけましょう

母乳の成分は血液から作られています。だから、血液の成分に影響する食事には気をつかいたいもの。具体的には、高カロリーな食事やケーキなどの乳脂肪の多い食べ物は避け、穀物や野菜中心のヘルシーな食事をとるようにしましょう。

マッサージも効果的

乳管が十分に開いていないと赤ちゃんが上手におっぱいを飲めません。乳管を開くには、マッサージが効果的です。また、張りすぎたおっぱいは赤ちゃんが吸いづらいので、授乳前に軽くマッサージをしてほぐしてあげるのも良いですよ。

おだやかに冷やすのがポイント

張りすぎて熱をもってきたり、しこりがあるときなどは、冷やすとだいぶ楽になります。でも、氷などで急激に冷やすと今度は母乳が出なくなってしまうこともあるので、おだやかに冷やすことが大切です。冷却シートを利用したり、保冷シートを使う場合はちょっとタオルを多めに巻いて当てるなど、冷やしすぎに注意しましょう。

清潔を心がけて

始めのうちは乳首に負担がかかりやすく、皮がむけたり傷つくことがあります。そこからばい菌が入ると乳腺炎の原因になることも。母乳パッドをこまめにかえるなどして、おっぱいは常に清潔にしておきましょうね。

乳腺炎になったらどうすればいい?

乳腺炎は、乳頭などにできた傷口からばい菌が入って炎症が起こる場合(細菌性乳腺炎)と、母乳が乳腺内にたまり炎症を起こす場合(うっ滞性乳腺炎)があります。症状は、乳房が赤く腫れる、痛み、発熱などがあるようです。ひどくなると大変なので、このような症状が出たら、すぐに出産された産婦人科か乳腺外科へ行ってみましょう。

井上裕子先生

自分の乳房をチェックしたり意識したりする「ブレスト・アウェアネス」が推奨されています。自分の乳房のタイプを知り、見て、触れることで、乳がんのセルフチェックにつながるのです。授乳をすることから「ブレスト・アウェアネス」の考え方が育つといいですね。

update : 2022.06.14

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