妊娠初期の腹痛の原因とは?注意が必要なサインや対処法をわかりやすく解説

妊娠初期に腹痛を感じて不安になっていませんか?チクチク、キリキリ、ズキズキ…様々な痛みがあり、心配になりますよね。この記事では、妊娠初期に起こりやすい腹痛の原因や種類、対処法を、産婦人科医の島岡昌幸先生が解説します。病院を受診すべき症状もまとめたので、ぜひ参考にしてください。
監修者プロフィール
島岡医院(京都市南区)院長
島岡昌幸先生
「母と子がハッピーになってほしい」と願い、専門の周産期医療はもとより、育児や子どもの皮膚のことなど、日夜勉強を重ねている。母と子が集い学び楽しむ「親育ち、子育ち」の場も多数企画。1970年関西医科大学医学部卒業。同大学附属病院産科主任、大阪府済生会泉尾病院産婦人科医長、奈良東生駒病院初代院長を経て、1983年、島岡医院院長。
妊娠初期に腹痛が起きる原因とは
妊娠してから現れてくる、さまざまなからだの変化、不調…。おなかに赤ちゃんがいると、小さな変化、小さな不調も心配になりますね。腹痛もいつも以上に気になります。妊娠初期の腹痛はなぜ起こるのか。その原因を知っておきましょう。
妊娠系ホルモンの大量分泌
妊娠すると、からだの中では大変化が起こっています。妊娠を維持して新しい生命を育てるため、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)やエストロゲン、プロゲステロン…といったホルモンが大量に分泌されます。ホルモンは、からだのさまざまな機能を調節する情報伝達物質なのですが、その劇的な変化に、機能の調節が追いつけず、さまざまな不調となって現れることがあるのです。
たとえば、つわりで偏ったものばかり食べて、胃腸に負担をかけてしまい、腹痛を起こしてしまうこともあるでしょう。エストロゲンやプロゲステロンは、胃腸の働きを抑える作用があるので、それが腹痛の原因になることもあります。
子宮が大きくなる
子宮の容積は、妊娠10ヶ月の間に、2000倍~2500倍くらいにまで膨らみます。2mlほどだった容積が、4000ml~5000mlにもなるのです。妊娠初期の約4ヶ月だけを見ても、鶏の卵→ガチョウの卵→握りこぶし→新生児の赤ちゃんの頭…といった急成長ぶりです。子宮の筋肉が引っ張られたり、大きくなった子宮がまわりの臓器や神経を圧迫したり…。そうしたときに、おなかに違和感を覚えたり、痛みを感じたりすることがあるのです。
靭帯が引っ張られる
大きくなる子宮を支えているのが、円靭帯(えんじんたい)です。子宮円索(えんそう)とも言います。子宮の上部と足の付け根の鼠径部(そけいぶ)をつなぐロープ状の靭帯(繊維の束)。妊娠前はわずか数cmの長さだったのが、妊娠が初期、中期、後期と進むにつれて長くなり、出産時には30cmにもなるため、ときどきつるような痛みを感じることがあるのです。円靭帯は左右にあるので、片方だけが痛いということもよく起こります。
不安・緊張のストレス
心配事や過度の緊張で、腹痛を起こすことがあります。学校の試験やプレゼンの前になると、おなかが痛くなった、という経験のある人は少なくないでしょう。妊娠して、これまでと違うことが次々と起こり、出産や育児への不安やストレスが強くかかると、自律神経が乱れて胃腸の働きが鈍くなり、腹痛を起こすことがあります。
子宮外妊娠・流産などのトラブル
妊娠中に子宮筋腫が大きくなったり、胎盤と子宮壁の間に血液のかたまりができる絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)などになったりすると、おなかが痛むことがあります。また、子宮以外の場所に受精卵が着床する子宮外妊娠(異所性妊娠)や、切迫流産や流産でも腹痛が起きます。いつもの腹痛と違う、というときは、すぐに病院を受診しましょう。
着床痛
受精卵が子宮内膜に着床するときに、痛みを感じる人がいます。内膜に根を張っていく絨毛が血管を傷つけて、出血することも(着床出血)。受精から1週間前後くらいに起こります。ほとんどの場合、チクチクとするような軽い痛みで、まったく感じない人も多くいます。
妊娠初期の腹痛:場所別に考えられる原因
妊娠初期の腹痛は、ホルモンバランスの変動や子宮が大きくなるときの痛みなど、あまり心配しなくていいケースも多いのですが、治療が必要な場合もあります。その場合は、痛みがどこから来ているのか、臓器を特定して、原因を突き止めます。原因がわかれば、治療法、解消法もわかります。腹痛の不安も減ります。
次に、痛みの場所から考えられる主な病気と原因・症状、治療法・解消法をまとめました。
おなかが痛い:子宮に関する痛み
妊娠初期に一般的に「おなかが痛い」というとき、まずは子宮や卵巣にトラブルがないかを探ります。
病名 | 原因・症状 | 治療法・解消法 |
---|---|---|
子宮外妊娠(異所性妊娠) | 受精卵が、子宮内膜以外の卵管や卵巣などに着床してしまう。最初は無症状のことが多いが、7~8週を過ぎたころに胎嚢が破裂することがある。 軽い下腹部痛、腰背部痛、出血が現れることがある。胎嚢が破裂すると、急激で強い痛み、大量出血を起こすことがある。 |
妊娠5~6週ごろに、受精卵が子宮内膜に着床し、胎嚢・胎芽・心拍を確認できる「正常妊娠」かどうかを確定してもらう。子宮外妊娠の場合は、状況により、手術、薬物、待機…などの療法を行う。 腹痛があったら、病院に相談。急激な痛み、大量出血の場合は、救急車を呼ぶ。 |
早期流産(妊娠12週まで) | 妊娠すると流産の確率は約15%と言われる。その多くが妊娠12週までに起こっている。原因は胎児側の異常などによることが多い。 少量の出血(鮮血、暗赤色)、軽い腹痛。週数が進むほど出血、腹痛ともに強くなる。 |
胎児側の異常などによる早期流産は、医療の介入が難しい。しかし、症状があったら受診する。 妊娠したら、薬に注意する。無理しない。ストレスを減らし、健康的な生活をする。 |
慢性胎盤早期剥離 (まんせいたいばんそうきはくり) |
胎盤周辺の出血が原因で、血腫が広がっているが、胎盤剥離までにはいたっていない状態。下腹部痛、出血が見られることがある。重症化すると、慢性早剥羊水過少症候群(CAOS)となり、破水していないのに羊水が減っていく。 | 早産になることが多いので、病院でしっかり管理する。 |
子宮筋腫 | 子宮にできる良性の腫瘍。ホルモンの影響で腫瘍が変化したり、大きくなる子宮の影響を受けたりして、おなかが張る、チクチク痛い、重だるい、陣痛のような痛みが出ることも。出血することもある。 | 筋腫の場所、症状により、様子を見る、痛み止めを使う、入院して管理するなど。切迫早産にも注意する。 |
慢性子宮内膜炎 | 軽度の子宮内膜の炎症。下腹部痛だけでなく、腰痛、発熱が生じることがある。早産・流産の現因にもなる。 | 抗生剤を使用。近年は、プロバイオティクス(乳酸菌など)のサプリを摂取して、体内の微生物環境を整える治療法が注目されている。 |
絨毛膜下血腫 (じゅうもうまくかけっしゅ) |
胎盤と子宮壁の間に血のかたまりができる。出血、腹痛が見られることもある。 | 妊娠12週くらいまでに、縮小、吸収されることも多い。切迫早産の原因になることもあるので、医師の指示に従う。無理しない、ストレスを減らして、健康的な生活をする。 |
右(左)だけ痛い:卵巣・靭帯に関する痛み
臓器が左右にある場合、片側だけにトラブルが起こると、右だけ痛い、左だけ痛いということが起きます。
病名 | 原因・症状 | 治療法・解消法 |
---|---|---|
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ) | 卵巣に液体が入った袋のようなしこりができる。おなかの張り、腰痛、しこりを感じることもある。腫瘍が破裂したり、卵巣がねじれたりすると、激しい腹痛、出血、吐き気などが起こることがある。 | 嚢腫の大きさや、良性か悪性かなどを診断する。妊娠16週ころまでに、消失することも多く、治療不要なことも多い。悪性の場合、大きい場合などは、手術が検討される。 |
円靭帯(えんじんたい)/ 子宮円索(しきゅうえんそう) |
子宮と足の付け根をつなぐ靭帯が、大きくなる子宮に引っ張られて、足の付け根や下腹部がチクチク、ズキズキ痛むことがある。体の向きや姿勢を変えたりしたときに、突然痛みが走ることも。痛みは、数秒から数分続くことがある。 | からだをひねるとき、向きを変えるなどするときは、おなかを手で抱えて、ゆっくりと動く。軽く股関節をやさしくマッサージしたり、ストレッチをする。 痛みがあるときは、横になって休む。お風呂に入ってリラックスするのもいい。 |
おしっこすると痛い:膀胱に関する痛み
女性は男性に比べて、尿道が短く、肛門も近いので、雑菌が尿道に入りやすい傾向があります。
病名 | 原因・症状 | 治療法・解消法 |
---|---|---|
膀胱炎 | つわりで水も飲めないような状態が続くと、尿もあまり出なくなる。すると尿道に雑菌が繁殖して、膀胱炎を引き起こすことがある。排尿の始めや終わりに、尿道にツーンとした鋭い痛み、ヒリヒリした鈍痛、下腹の不快感が生じることがある。頻尿、残尿感、尿意が我慢できない、尿が濁る、血尿が出ることも。 | 治療薬には、抗生剤、漢方薬などがある。 つわりのときは氷を口に含む、冷たいスープや味噌汁で水分を摂る、経口補水液を飲む…など水分摂取の工夫をする。トイレを我慢しない。下半身を冷やさない。バランスのとれた食事、適度な運動で免疫アップを心がける。陰部を清潔に保つ。冷えに注意する。 |
下痢・便秘を伴う:腸に関する痛み
妊娠ホルモンのバランスや食生活の変化、ストレスが、下痢や便秘の腹痛となって現れることがあります。
病名 | 原因・症状 | 治療法・解消法 |
---|---|---|
下痢 | 妊娠ホルモンの影響、つわりによる食生活の変化、腸内細菌のバランスの変化、ストレス…などが原因で、水分の多い便、ゲル状、液体状の便になることがある。 | 脱水症状を起こしやすいので、こまめに水分補給をする。おかゆや味噌汁、スープなど、消化によく、胃腸にやさしいものを食べる。下痢は悪いウイルスや細菌を排除している症状なので、自己判断で下痢止めなどを服用しない。 |
便秘 | 下痢と同じような原因で、便秘になることもある。つわりで食べられない、水分が取れないと便秘になりやすい。 | 水分をしっかり補給し、食物繊維や発酵食品を適度に摂取する。散歩などの運動、規則正しい生活を心がける。便秘のツボ「神門」を押してみる。 「妊娠初期の便秘は、苦しくなければ、神経質にならなくてよい。苦しくなったら薬で出せばいい、と気軽に考えて受診してください」(島岡先生) |
妊娠初期の腹痛で医師に相談すべき症状
妊娠初期の軽い腹痛は、それほど心配いらないものが多いのですが、ときには重大なトラブルの前兆ということもあります。おなかが痛くなったら、すぐ横になって休んで、しばらく様子をみましょう。治まってきたら、ひとまず安心して良いですが、いつまで治まらずに、次のような症状があったら、すぐに病院に連絡しましょう。
痛みが強くなってくる
休んでいるのに、時間とともに痛みが増してくる。痛みの場所が広がってきた。痛みの強弱が周期的にやってくる、というとき。
出血がある
妊娠初期の少量の出血は、問題のないことも多いのですが、腹痛といっしょに起きた場合。
吐き気がする
妊娠初期はつわりで吐き気がすることも多いですが、同時に腹痛が続く、治まらないというとき。
痛みで眠れない
眠れないほどの痛み、痛みで目が覚めた、というとき。
冷や汗をかく
冷や汗をかくほどの腹痛は、重大なトラブルの可能性が大きい。
迷ったらとにかく病院へ
どこがどうとは言えないけれど、「なんだか、へん…」「ただの腹痛じゃなさそう」――そんな直感は、とても大切です。病院に行くかどうか迷ったら、とにかく病院に連絡しましょう。
妊娠初期の腹痛における対処法
「おなか痛い」――でも激しい痛みや出血はないというときは、次のことを試してみましょう。それで治まれば、ひとまず安心して良いですが、痛みが治まっても、無理しないようにして過ごしましょう。
対処法1 横になって休む
まずは、横になって休みましょう。体を少し丸めたほうがいいでしょう。抱き枕などを抱えてみてもいいですね。ゆっくり息をはいて、ゆっくり深く息を吸ってみましょう。赤ちゃんに酸素を送り込む気持ちで。
対処法2 リラックスする
緊張や冷えからくる腹痛には、お風呂に入るのもいいでしょう。少しぬるめのお湯にゆったりつかります。でも長風呂は控えましょう。温かいハーブティなどのお茶を飲んで気持ちをリラックスさせるのもいいですね。
ふだんから規則正しい生活、ストレッチ、ウォーキングなどの軽い運動をするのもおすすめです。
対処法3 水分を摂取する
妊娠中は、いつも以上に水分が必要です。血液の循環量や羊水が増えるだけでなく、代謝も上がっているので、汗もかきやすくなっているからです。水分が不足すると、膀胱炎や便秘にもなりやすく、その結果、腹痛を招くことがあります。つわりで水分が摂れないときも、氷をなめる、味噌汁やスープは冷やすなどの工夫をしてみましょう。それでもなかなか水分が摂れない、というときは病院へ。点滴などの治療もできます。
対処法4 腸内環境を整える
体の約7割の免疫細胞が集まっているといわれる「腸」。この腸内環境を整える「腸活」で、免疫アップすれば、下痢や便秘だけでなく、腹痛を起こすさまざまなトラブルを予防・改善する効果も期待できます。善玉菌のエサとなる食物繊維や発酵食品を積極的にとって、腸内環境をよくしていきましょう。
□食物繊維/野菜(ごぼう、おくら、ブロッコリー、小松菜・春菊などの葉物野菜)、海藻類(ひじき、もずく)、果物(リンゴ・バナナ、キウイ)、その他(納豆、こんにゃく)
□発酵食品/味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、乳酸菌飲料、醤油、酢
妊娠初期の腹痛に対する不安を軽減する方法
まずは、原因を知ることです。原因がわかれば、対処法が見つかります。原因がわかっただけで、不安や心配が減って、腹痛が治まってくることもあります。
腹痛だけではありませんが、妊娠中の不安は、ひとりで悩んでいてもなかなか減りません。夫・パートナーと分かち合ったり、医師や助産師さんに相談したり、ママ友や先輩ママの話を聞くことで、多くの不安や心配が減っていきます。体調のいいときは、そうしたつながりを積極的に求めて、気軽に相談できる環境を作っておきましょう。
妊娠初期の腹痛における注意点
注意点1 市販薬は安易に使わない
妊娠中の薬は、自己判断で使わないのが基本です。腹痛においても同じです。「おなかが痛い」ということは、体からの信号ですから、まずは原因を探りましょう。原因が食べ物や生活の仕方にあるなら、改善できます。薬で症状だけを抑えても、根本の原因が解決されなければ、また体が悲鳴をあげてくるでしょう。薬はあくまでもサポートです。医師の処方で使うようにしましょう。
注意点2 医師に相談
つらいときは、我慢しないで医師に相談しましょう。我慢でトラブルを悪化させてはいけません。多くの妊婦を診てきた医師や助産師は、さまざまなノウハウ、技術と知恵を持っています。
妊娠初期の腹痛に関するよくある質問
妊娠初期の腹痛は流産の兆候ですか?
妊娠初期の腹痛には、これまで述べてきたように、いろいろな原因があります。問題のない腹痛もあり、必ずしも流産の兆候ではありません。ただし、以下のような腹痛は、流産の兆候かもしれないので、受診しましょう。
□強い痛み/持続する痛み
とくに下腹部に痛みが強く、周期的・持続的に痛い。腰や背中まで痛い。
□出血を伴う痛み
鮮紅色の出血は要注意。また大量出血の場合は、救急車を呼ぶ。
□迷ったとき
もしかして…と思ったら、迷わず受診しましょう。
妊娠初期の腹痛はどのように痛みますか?
妊娠初期の腹痛は、チクチクしたり、ぎゅ~と締め付けられるようだったり、鈍い重たい痛みだったり…。感じ方はいろいろ。人によっても違いますし、原因によっても異なります。でも、まず痛くなったら横になって休んでください。そして息をゆっくり吐いて吸って、深呼吸。自分の体と赤ちゃんに話しかけてみましょう。「今日ちょっと無理したかも」「忙しかったね…」と――。これで治まればひとまず安心。治まらない痛みは、病院に連絡しましょう。
妊娠初期の下部腹痛は生理痛のような痛みですか?
妊娠初期の腹痛は、生理痛と似ていることがあります。生理痛は、痛みや炎症作用を持つプロスタグランディンという物質が作られ、子宮内膜が経血となって剥がれ落ちるときに起こります。一方、妊娠初期の腹痛も、子宮が収縮しながら大きくなったり、子宮と鼠径部(そけいぶ)をつなぐ靭帯が引き延ばされたりするときに起こります。どちらも子宮まわりで起きている痛みだから似ているのでしょう。生理痛よりも強い痛みがあったら、病院に相談しましょう。痛みの感じ方は人それぞれですし、要因もいろいろです。腹痛を感じたら、まず横になって休み、しばらくしても痛みが治まらない、強くなる、といったときは、病院に連絡してください。
下腹部の右側だけが痛いのですが…
「正常妊娠」の診断は受けましたか? 妊娠5週か6週ごろ、子宮内で「胎嚢」「胎芽」「心拍」が確認できたら、「正常妊娠」と診断されます。もし、まだなら早めに産婦人科を受診してください。卵管や卵巣に着床した場合、臓器は左右にあるので、どちらか一方が痛いということがあります。破裂すると命の危険もあるので、必ず、早めの診断を受けましょう。正常妊娠の診断を受けていたら、子宮が大きくなるときの痛みや円靭帯の痛みかもしれません。ゆっくり横になって、それでも痛みが増すようなら、医師に相談しましょう。
島岡先生「不調・不安は親になるためのリハーサル?」
妊娠すると、これまで経験しなかったような、さまざまな症状が起こります。腹痛だけでなく、つわり、頭痛、下痢、便秘、肌荒れ…。新しい命を授かった喜びとともに、不安やプレッシャーも感じてしまうかもしれません。そんなときに、どう対処したらいいのか――。つい、対症療法的に症状の改善だけできればいい、と考えがちですが、からだの不調や痛みは、体の声です。その声がどこから、なぜ起きているのかを探ることが大切です。
横になったり、ゆったりお風呂につかったりして治まる痛みなら、「今日はちょっと無理したのかな?」と思って、もう少し自分に優しくして、休むようにする。下痢や便秘なら、「食べ物が原因かな」「それとも夜更かし…」と、食事や生活を振り返ってみる。つらいとき、苦しいときは、もちろん躊躇することなく医療に頼らなくてはいけませんが、ちょっとしたマイナートラブルは、自分で自分を見直して、改善していくことも必要です。
自分の体と心に起こっていることを正しく理解して、判断して、行動する――。そこから生まれる対応力は、これから始まる赤ちゃんのお世話、育児で、必ず役に立ちます。今の不調は、頼もしい親になるための練習、リハーサルなのかもしれません。
どうぞ、あまり神経質にならず、といっても無頓着もよくないし、我慢し過ぎてもいけませんが、ほどよいバランス感覚を持てるようになれるといいですね。ときに医療の力、専門家、夫・パートナー、家族、知人、友人、ママ友の助けを借りながら、不調や不安を乗り越えて、成長していきましょう。
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release :2025.04.25
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