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【医師監修】新生児の抱っこの仕方 赤ちゃんが安心できる正しい抱き方を解説

【医師監修】新生児の抱っこの仕方 赤ちゃんが安心できる正しい抱き方を解説

生まれたばかりの赤ちゃんを前にして、「どうやって抱っこすればいいの?」と戸惑うママやパパも多いですよね。
新生児は首がすわっていないため、抱き方にはいくつか大切なポイントがあります。
この記事では、新生児が安心できる抱っこの基本や、横抱き・縦抱きの手順、避けたいNG例についてわかりやすく解説します。

今西洋介先生
一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事

小児科医・新生児科医。日本小児科学会専門医/日本周産期・新生児医学会新生児専門医。医学博士(公衆衛生学)。一般社団法人チャイルドリテラシー協会代表理事。小児公衆衛生学者。富山大学医学部卒業後、都市部や地方のNICU(新生児集中治療室)で新生児医療に従事。「ふらいと先生」の名で、小児医療や育児に関する啓発を行い、社会問題解決に取り組む。現在は米国在住。3姉妹の父。 主な著書に『新生児科医・小児科医ふらいと先生の子育て「これってほんと?」答えます』(西東社、監修)、『小児科医「ふらいと先生」が教える みんなで守る子ども性被害』(集英社インターナショナル)ほか多数。

この記事で知ることができるのは?

  • 新生児の抱き方には「横抱き」と「縦抱き」があると説明しています。
  • 新生児を抱くときのポイントとして「頭と首をしっかり支えること」「抱く人の体と赤ちゃんの体を密着させること」「赤ちゃんの呼吸を妨げないこと」などを挙げています。
  • 横抱きの手順や縦抱きの手順についても解説しています。
  • ママの手首や腕、腰に負担がかからないように赤ちゃんの体重が分散するような抱き方をしたり、背筋を自然に伸ばしたりすることが大切であると説明しています。
  • 首や頭を支えずぐらぐらした状態で抱くこと、赤ちゃんとママの体を密着させずに抱くこと、手だけの力で抱こうとするなどNGな抱き方についても説明しています。

新生児を抱っこするときのポイント

首がすわっていない生まれたばかりの赤ちゃん。手足も小さくて細く、どのようにして抱き上げたらいいのかとまどうママも多いことでしょう。しかし抱っこは、お互いの温もりが感じられる大切なコミュニケーションです。抱っこするときのポイントをお伝えします。

  • 頭の重さで首がぐらぐらしないように、赤ちゃんの頭と首をしっかり支える
  • 抱く人の体と赤ちゃんの体を密着させ、離さないようにする
  • 赤ちゃんの呼吸を妨げないように、赤ちゃんの顔が抱く人の体に埋もれないようにする

新生児の抱っこの仕方「横抱き」

抱っこの仕方には「横抱き」と「縦抱き」があります。首がすわっていない新生児の場合は、しっかりと頭と首を支えることのできる「横抱き」が基本です。決して難しいことはありません。以下で手順を解説するので確認しておきましょう。

新生児の抱っこの仕方「横抱き」

①声をかけて、利き手ではないほうの手で頭を支える

まず、寝ている赤ちゃんと正面から向き合うような体勢をとりましょう。寝ている赤ちゃんの顔を、上から見下ろすようなかたちです。

その形ができたら、「これから抱っこするよ~」と、赤ちゃんの目を見ながら優しく語りかけてください。いきなり体に触れて赤ちゃんを驚かせないためにも大切なポイントです。

声をかけたら、赤ちゃんの頭の下に、両方の手のひらを上に向けた形でゆっくりと差し込みましょう。

ここから、利き手ではないほうの手で、赤ちゃんの後頭部と首を支える動きに入ります。利き手を少しだけ下にスライドさせ、利き手ではないほうの手のひら全体で赤ちゃんの後頭部と首を支えるようにしたら、指で首をそっと包み込んでください。これで、赤ちゃんの首が安定します。

②利き手をスライドさせお尻を支える

赤ちゃんの後頭部と首を安定して支える体勢ができたら、少し下にずらしていた利き手の指先が赤ちゃんの頭のほうに向くようにして、少しずつ下へとスライドさせていきます。背中を通過して、手のひらをお尻の位置まで持ってきましょう。手のひら全体で赤ちゃんのお尻を包むような気持ちです。

このときに気をつけたいのが、腕の位置です。手の指を上に向けて、赤ちゃんの足と足の間に利き腕が入るようにします。指先が横を向いていると、赤ちゃんの片側から腕を差し込む形になるため、赤ちゃんを抱き上げようとしたときに下半身が不安定になってしまいます。そのようなことのないよう、4本の指を上向きにしてお尻を支え、利き腕(前腕)で頭~背中を支え、反対の手のひらでおしり・太ももの下を面で支えるようにします。

③両方の手で支えながら赤ちゃんを抱き上げる

利き手ではないほうの手で赤ちゃんの後頭部と首、利き手で赤ちゃんの足の間からお尻をしっかりと支えることができたら、ゆっくりと赤ちゃんを抱き上げます。このとき、目と目を合わせ、笑いかけたり声をかけたりしながら、自分の体のほうに赤ちゃんを引き寄せるような気持ちで抱き上げましょう。赤ちゃんの下半身のほうから自分の体に近づけるような気持ちで抱き上げるとうまくいきます。ママが緊張していると、赤ちゃんにもその緊張が伝わってしまいます。抱き上げようとしたときに、赤ちゃんが手足をばたつかせたり、体をこわばらせたりすることがあるかもしれませんが、気持ちを落ち着けてゆったりと。両手で頭・首・体幹を安定して支えることで、落下リスクを下げられます。ただし、抱き上げ・抱き下ろしの瞬間や、歩行中・段差・疲労時は転落が起こりやすいので、赤ちゃんを体に近づけて、ゆっくり動いてください。

④赤ちゃんを胸元へ引き寄せる

③まできたら、赤ちゃんの体がママの胸元にくるように、優しく引き寄せましょう。このときに気をつけたいポイントが2つあります。

ひとつは、赤ちゃんの後頭部と首を支えていた手の位置です。首とお尻だけを支えられた状態でいると、赤ちゃんの背中に支えがなく安定感がありません。また、横抱きでは、最終的に腕とひじで赤ちゃんの頭を支えるようにします。その前段階として、赤ちゃんの頭をママの体に預けるようにして、後頭部と首を支えていた手を横向きにして背中全体を支えるようにしましょう。

もうひとつのポイントは、このときに赤ちゃんが呼吸できるように、顔をママの胸に埋もれさせてしまわないことです。

⑤腕全体で赤ちゃんの体を支える

手順④で背中を支えていた手を少しずつスライドさせ、お尻のほうにまで持っていきましょう。赤ちゃんの顔はママのほうを向き、半身が抱いている人の体に密着するような形になっていれば大丈夫です。抱いている人の反対側から見ると、左右の手が赤ちゃんのお尻あたりで握手をするような形になります。背中からスライドさせた腕全体で、しっかりと赤ちゃんの体全体を支えてあげましょう。赤ちゃんの後頭部と首は、二の腕からひじの内側に乗せるような気持ちで、支えてください。このとき、赤ちゃんの背中が丸くカーブを描くような形で腕の中にすっぽり収まっていることを確認しましょう。目と目を合わせていると、赤ちゃんにとっても安心です。

⑥両手で赤ちゃんを支える

利き手ではないほうの二の腕に、赤ちゃんの後頭部と首が安定するようにして置いてあげましょう。手のひらは、自分の体側に回すようにしながら赤ちゃんのお尻と足をしっかりと包み込んでください。利き手ではないほうの腕だけで、赤ちゃんを支えるくらいの気持ちで。赤ちゃんの顔がママの体に埋もれてしまわないように気をつけながら、赤ちゃんの体全体をさらに自分のほうに引き寄せ、密着させるイメージです。お尻を支えていた利き手は、もう一方の手をサポートするような気持ちで、ママが赤ちゃんを抱きやすい位置に添えるようにしましょう。

横抱きは、新生児の期間を過ぎても、赤ちゃんをあやしたり寝かしつけたりするときに使える抱き方です。

寝かしつけに関するママの体験談

沖縄県:ブラピ

おくるみで巻いて抱っこされてる感をだしたら、少しは解決しました。

神奈川県:たろきち

抱っこで寝かしつけても、おろすと手足をバタバタさせたり、モロー反射が何回も起こったりで、赤ちゃんが目を覚まして困っていました。そこで、おろしてすぐに離れるのではなく、赤ちゃんを体全体で包み込む(のしかかるような格好で体重はかけないように注意する)ようにして、バタバタが落ち着くまで赤ちゃんとくっついていることで、すっと寝てくれるようになりました。カイロや湯たんぽ等で布団を温めておくと成功率が上がりました。

Q:新生児の抱っこで「特に困った」と感じたことはありますか?(複数回答可)

新生児の抱っこで「特に困った」と感じたことはありますか?(複数回答可)

※ユニ・チャーム調べ:2025年12月16日~2025年12月22日に実施したアンケートより(10451名のママが回答)

Q:新生児を抱っこする際、身体的な負担を減らすために工夫していること/していたことは何ですか?(複数回答可)

新生児を抱っこする際、身体的な負担を減らすために工夫していること/していたことは何ですか?(複数回答可)

※ユニ・チャーム調べ:2025年12月16日~2025年12月22日に実施したアンケートより(10451名のママが回答)

新生児の抱っこの仕方「縦抱き」

新生児を抱っこするとき、あやしたり寝かしつけたりするときは横抱きがおすすめですが、赤ちゃんの首がすわり、体つきがしっかりしてきたら、縦抱きで抱っこするという方法もあります。横抱きと同じように、縦抱きの手順も確認しておきましょう。

新生児の抱っこの仕方「縦抱き」

①首とお尻を支える準備をする

横抱きのときと同じように、寝ている赤ちゃんと正面から向き合うような体勢をとりましょう。目と目を合わせながらにこやかに「抱っこだよ~」などと声をかけてあげると、赤ちゃんも安心ですし、喜びの表情を見せてくれるかもしれません。

まずは、左右どちらかの手を首の下から差し入れて、後頭部と首を支えます。もう一方の手は、お尻の下に差し入れます。手のひら全体でお尻を包み込むようにすることがポイントです。まだ首がすわっていない時期は、頭が後ろにそらないように気をつけて。軽く頭を持ち上げて確認するといいでしょう。赤ちゃんの体が安定するように、慌てずに優しく、支えるママの手の位置を決めてくださいね。これで抱き上げる準備ができました。

②胸に引き寄せるように抱き上げる

両方の手でしっかりと赤ちゃんの後頭部・首、そしてお尻を支えたら、赤ちゃんを抱き上げる態勢に入ります。このとき、ママが腕をまっすぐに伸ばした状態で赤ちゃんを持ち上げようとすると、抱く人の腰や腕にかなりの負担がかかるだけでなく、赤ちゃんの体も不安定になりがちです。そのような状態を避けるためにも、抱く人のひじを柔らかく曲げて胸を寄せ、その胸に赤ちゃんを迎え入れるような気持ちで赤ちゃんの上半身を起こすことが、この手順のポイントです。もうひとつのポイントは、抱く人のお腹に赤ちゃんを乗せるようなイメージを持つこと。ママの体と触れ合う形になるので赤ちゃんは安心しますし、抱くほうも安定感を持って抱き上げることができます。

③赤ちゃんの胸をもたれさせる

赤ちゃんを抱き上げたら、しっかりと頭と首を支えたまま、赤ちゃんの胸がママの胸にもたれかかるようにして、赤ちゃんの体を安定させてあげましょう。お尻側の手を使い、赤ちゃんの両足が抱いている人の体にまたがるような形に調整してください。寝ているとき、赤ちゃんの足はM字型に開いています。抱き上げたときも、その姿勢がとれるようにすると、股関節への負担がかからず安心です。首はしっかり支え、お尻側の手も赤ちゃんの体から離さず、赤ちゃんにそって手をスライドさせるような気持ちで動かすことがポイントです。このときも、赤ちゃんの顔がママの体に埋もれてしまわないように気をつけて。赤ちゃんの背中が反らないように、ゆるやかなCカーブを描く形で抱いてください。

④腕で赤ちゃんのお尻全体を支える

赤ちゃんの足が自然に開くように調節できたら、首はしっかり支えたまま、お尻側の腕を赤ちゃんの太もものあたりに回し、お尻全体を支えましょう。回した腕に、赤ちゃんをお座りさせるようなイメージです。このとき、お尻の下に回した手で、反対側の二の腕あたりをつかむようにすると、赤ちゃんをしっかりとホールドできます。抱っこしているママも、腕が疲れにくくなります。赤ちゃんがご機嫌でいるか、姿勢に不自由そうなところはないかを確認して、縦抱っこの出来上がりです。首がすわっていない赤ちゃんでも、げっぷをさせるときは、この抱き方がいいでしょう。その場合は、赤ちゃんの顔が抱く人の肩あたりにくるようにして、首を支えてください。

新生児の抱っこで負担がかからないコツ

抱き上げたときは軽く感じる赤ちゃんでも、抱っこをしているうちに、だんだんその重みが腕や体全体にかかってきます。腱鞘炎、腰痛や筋肉痛を引き起こすケースも少なくありません。そうならないよう抱き方のコツを覚えておきましょう。

まずは、姿勢です。自然に背筋を伸ばし、腕全体で赤ちゃんを支えることを意識しましょう。低い位置から抱き上げるときは、両ひざではなく片ひざをついてできるだけ体を密着させて立ち上がると、腰への負担が軽くなります。長時間の抱っこでは、赤ちゃんの頭が肩のあたりにくるように、少し高めの位置にすることもポイントです。疲れてきたら、手首や腕の位置を変えるなどして、赤ちゃんの体重が一か所に集中しないようにするといいでしょう。

新生児の抱っこでNGな例

首がすわっていない赤ちゃんの場合は、頭と首をしっかり支えられていない抱き方はNGです。赤ちゃんは首の筋肉が十分に発達していないため、自分の頭の重みを自分で支えることができません。頭がだらんと下に下がった状態でいると赤ちゃんの体に負担がかかってしまいます。赤ちゃんの背中が反っていたり、手足が不自然な位置にきたりするような抱き方もNGパターンです。

そのほか、ママの体と密着していない、手先や手首だけで支えているという抱き方もよくありません。赤ちゃんが安定感を得られないだけでなく、抱く人の体にも負担が生じます。

安全に新生児を抱っこするためのチェックリスト

ここまでのことを踏まえ、赤ちゃんにも、抱っこをするママにも負担がかからない抱き方のチェックポイントをリストにしました。

  • 肩や腰、全身の力を抜いてリラックスする
  • 手首や手先だけではなく、腕全体で赤ちゃんを引き寄せ、胸に密着させるような気持ちで抱き上げる
  • 赤ちゃんの体の自然なカーブにそって手を添え、手首や腕を必要以上に曲げない
  • 赤ちゃんの首は腕で支え、重さを分散させる
  • 赤ちゃんの足は、自然にM字に開くように調整する
  • 疲れてきたら腕の位置をずらすなど、少しずつ体勢を変える

新生児の抱っこの仕方に関するよくある質問

抱っこばかりしていると抱き癖はつきますか?

抱っこばかりしていると抱き癖がつくという医学的な根拠は、ありません。抱っこには、親子の信頼関係を育むだけでなく、心身の発達をサポートする効果のあることが、さまざまな研究からわかってきています。抱き癖を心配せず、せがまれたら抱っこをして安心させてあげましょう。

抱き下ろすときのポイントは何ですか?

抱き下ろすときは、お尻からそっと下ろすことがポイントです。お尻を下ろしたらお尻を支えていた手を放し、両方の手で頭と首を支えながら、寝かせてあげましょう。赤ちゃんの頭と首を片方の手で支えるときは、手のひら全体で包み込むようにします。

まとめ

  • 抱っこの仕方には「横抱き」と「縦抱き」があり、新生児期から首がすわるまでは横抱きがおすすめです。
  • 抱っこをするときに気をつけたいのは、赤ちゃんの後頭部と首をしっかり支えること、ママの体と密着させること、赤ちゃんの呼吸を妨げないようにすること、赤ちゃんの姿勢が不自然にならないようにすることです。
  • 下ろすときは、お尻からそっとおろします。
  • たくさん抱っこをしても、抱き癖はつきません。

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update : 2026.01.29

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