おしるしって？色や量、おしるしがきた時の対処など

お産が近づいてくるとママは色々なサインを受けとることになります。その代表的なもののひとつが「おしるし」です。おしるしの意味や色や量、きたときの対処法を知っておけば、出産へ向けての気持ちの準備に役立つはずです！

監修者プロフィール

井上裕子先生
井上レディースクリニック　理事長・院長

医学博士。日本産科婦人科学会専門医、日本乳癌学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、母体保護法指定医師。

診療のかたわら、思春期から更年期の様々な女性に対しての講演活動、また、雑誌などに、出演、監修、執筆するなど多方面で活躍。

著書に「産婦人科の診療室から」(小学館)、「元気になるこころとからだ」(池田書店)、「赤ちゃんとお母さんのための妊娠中のごはん」(池田書店)など。

現在は、リボーンレディースクリニック理事長、NPO法人マザーシップ代表を兼務。

井上レディースクリニック　ホームページ

おしるしとは？
おしるしを知ろう
おしるしには個人差があります
おしるしがきたらどうすればいい？
先輩ママの初めての出産体験談

おしるしとは？

おしるしは、赤ちゃんがもうすぐ生まれるサインのひとつ。産徴ともいいます。でも初めての妊娠だとおしるしってどんなものなのか、よくわからない妊婦さんも多いのでは？大切なサインを見逃さないためにも、まずはおしるしとはどういうものなのか、きちんと知っておきましょう。

おしるしを知ろう

お産が近づくと、少し子宮口が開いたり子宮が収縮したりすることによって卵膜がはがれるため、少量ですが出血します。それが子宮頸管から出た粘液と混ざって出てきたものがおしるしです。量や色は人によって違いますが、少し粘り気があるのが特徴です。おしるしが来てもすぐにお産が始まるとは限りませんが、数日から数週間以内にお産が始まるサインなので、心と入院の準備をしましょう。
おしるし以外にもお産のサインには以下のようなものがあります。

陣痛とは

おなかに規則的な痛みを感じるのが陣痛。赤ちゃんが産まれるサインのなかでも、陣痛が起こることがお産の始まりです。最初は不規則に間隔をおいて起こり（前駆陣痛）、それがだんだん規則的に、間隔が短くなっていきます（有効陣痛）。初産の妊婦さんの場合は通常、陣痛が10分間隔になったら病院へ連絡します（出産経験者は15分間隔と言われています）。

※陣痛については詳しくはこちら＞＞

破水とは

胎児を包んでいる卵膜が破れて、中の羊水が外へ流れ出ることを破水といいます。通常は陣痛が激しくなり、子宮口が全開になってから破水する適時破水をしますが、陣痛が来る前に破水することもあります。これを前期破水といいます。羊水は生あたたかく、量が少ないと破水と尿モレとの区別がつきにくい場合もあります。臭いも個人差があり、全く臭いがしない場合から耐えられないほど生臭い場合など様々です。
前期破水は原因不明のことが多く、赤ちゃんが十分に大きく育っていれば、破水が先に起きても心配する必要はありませんし、珍しいことではありません。ただ赤ちゃんと外の世界がつながってしまうので、感染を防ぐためにできるだけ早く病院に連絡しましょう。37周を過ぎて正期産で前期破水が起きた場合、通常は2-3日中に陣痛が来て分娩が始まります。

※破水について詳しくはこちら＞＞

おしるしには個人差があります

おしるしの量や色には個人差があります。色は鮮血のように真っ赤な人もいれば、茶色っぽい人もいます。また、人によってはもっと違う色の場合も。量も下着に少しつくだけの人から、月経のような量の人まで様々。中には少量すぎて気付かない人や、おしるしはなかったと言う人も多くいるので、人と違うからといって心配する必要はありません。ただし痛みをともなったり、出血量が多い場合は、卵膜だけでなく胎盤がはがれている場合もあるので、病院に連絡して診察してもらいましょう。

おしるしがきたらどうすればいい？

おしるしがきたら、お産が近いのは間違いありませんが、おしるしから出産までの期間は人それぞれ。慌てないで冷静に対処できるようにしておきましょう。おなかの張りがあるか確認し、張りがあるときは産院に電話で報告し、相談しましょう。
また、入院準備品のチェックは忘れずに。

おしるしがきても慌てないで！

おしるしがきたらすぐに陣痛が始まって出産というものではありませんので、まずは生理用のナプキンをあてて落ち着いてください。
おしるしがきてから陣痛が始まるまでの時間も個人差が大きいものです。すぐに来る人もいますが、一週間以上こない人も中にはいます。

おしるしがきたら病院へ行ったほうがいいの？

陣痛がきていたり、破水していなければすぐに病院へ行く必要はありません。
ただし、出血の量が多かったり何度も出血する場合や、痛みをともなうときは、おしるし以外のトラブルがおきている可能性もあるので、念のために病院へ連絡しましょう。

病院へ行ったほうがいいケースとは？

出血の量が多いとき
血のかたまりのようなものが出るとき
痛みをともなうとき
おしるしだけでなく、破水したとき

前述のように、出血の量が多い場合は、胎盤がはがれている危険性があります。また、おなかが張ったり、強い痛みがあるときも、なんらかの異常がおきていることが考えられますので、かかりつけの産院に連絡して診察を受けるようにしてください。
破水が起きた場合は、感染を防ぐためにできるだけ早く病院に行きましょう。その際、お風呂やシャワーなどは感染の危険性があるので厳禁です。