ステージ
未選択

赤ちゃんのステージ
を選択してください

現在のステージを選択してください

妊娠中
産まれたて・
ねんね
ばたばた
あんよ
寝返り・
おすわり
たっち・
あんよ
もうすぐ
おむつ卒業

後で設定する

チーム ムーニー
ポイントプログラム

スタンプラリーで最大【1,200ポイント】GET♪今すぐアプリをダウンロード!

閉じる

※Cookieを削除した場合や無効にした場合は、再度表示される可能性がございます。

陣痛が来る前触れとは?分娩から出産までの流れや痛みを乗り切る対処法を紹介【医師監修】

陣痛が来る前触れとは?分娩から出産までの流れや痛みを乗り切る対処法を紹介【医師監修】

「おなかの痛みが増えてきたけど、これが陣痛なのかな?」「出産までの流れをもう一度知っておきたい」そんなママも多いのではないでしょうか。陣痛には“前駆陣痛”と“本陣痛”などの種類があり、その違いを知っておくと、少し落ち着いて出産を迎えられます。この記事では、陣痛の前触れにあたるサインや、分娩から出産までの流れ、痛みをやわらげる工夫を紹介します。

監修者プロフィール

佐藤歩美先生
あゆみレディースクリニック高田馬場

日本周産期・新生児医学会周産期専門医。2008年横浜市立大学医学部卒業。愛育病院、NTT東日本 関東病院に勤務後、2022年より現職。できるだけ妊婦さんの気持ちに寄り添えるように、悩みなども話せるような雰囲気づくりを心がけている。

この記事で知ることができるのは?

  • 陣痛とは、赤ちゃんを子宮から産道へと押し出すため、子宮が収縮し生じる痛みと解説しています。
  • 陣痛の始まるタイミングによって「前駆陣痛」「本陣痛」「後陣痛」の3種類があります。
  • 陣痛の前触れとして「おなかの強い張り」「おしるし」「破水」といった兆候について解説しています。
  • 「食欲の増進」「腰や股関節の痛み」など体調面の変化について説明しています。
  • 「かかりつけ医や助産師への連絡」「軽い食事の摂取」「入浴やシャワー」など、陣痛が始まったらするべきことについて紹介しています。
  • 産院への交通手段を考えておく重要性、陣痛が始まってから出産までの流れについて解説しています。

陣痛とは何か

陣痛とは、おなかの赤ちゃんを子宮から産道へと押し出すために、子宮が収縮するときに生じる痛みのこと。痛み(収縮)に合わせてママが腹圧をかけることが、赤ちゃんが生まれてくる助けとなります。つまり陣痛は、赤ちゃんの誕生にとって欠かせないものなのです。ちなみに陣痛は、分娩の進行によって変化し、以下のように3つの種類に分類されています。

陣痛の3つの種類

陣痛の3つの種類について、表にまとめて説明します。

前駆陣痛 原因:子宮収縮
特徴:痛みの強さや間隔が不規則ですが次第に治まります。
本陣痛 原因:子宮収縮(赤ちゃんを子宮から押し出すため)
特徴:強い痛みが間隔をあけて規則正しく起こります。分娩の進行に伴って陣痛間隔は徐々に短くなっていきます。
後陣痛 原因:子宮収縮(子宮がもとの大きさに戻ろうとするため)
特徴:分娩後、3~7日程度続きます。

※前駆陣痛と本陣痛は、痛みを感じる部位にも違いがあります。

陣痛と前駆陣痛の違い

違いを見分けるポイント 前駆陣痛 本陣痛
痛みを感じる間隔 ・一定せず、不規則に生じる ・規則的に起こるようになり、間隔も短くなる
痛みを感じている時間 ・数秒のこともあれば1分程度のこともあるなど一定していない ・30秒~1分程度という規則性がある
痛みの感じ方の変化 ・あまり変わらない ・だんだん強くなっていく
陣痛自体の継続時間 ・数時間で治まる ・おさまることなく出産するまで続く
姿勢などの影響 ・姿勢を変えると楽になることがある ・姿勢で楽になることは、基本的にはない

陣痛が来る前触れ

陣痛がいつ来るかを事前に知ることは残念ながらできないのですが、「おしるし」「破水」など、陣痛の前触れとなるサインがあるので、ぜひ知っておきましょう。おなかの張り方や胎動の変化で予測することもできるので、あわせて説明します。

強いおなかの張りがある

臨月に入り出産が近づいてくると、おなかの強い張りを頻繁に感じる場面が増えてきます。理由は、出産に向けて子宮が収縮を繰り返すようになるからです。赤ちゃんが生まれてくる準備が、体の中で始まっているのですね。

おなかに手を当ててみると、全体が岩のようにかたく、カチコチになっていると感じることもあるかもしれません。このような症状を自覚することができたら、本格的な陣痛が始まる前触れと考えていいでしょう。おなかが張るとママはつらさを感じると同時に、出産への不安が頭をかすめることがあるかもしれません。そのようなときは、横になる、ゆったり座るなど楽な姿勢をとってリラックスすることを心がけてくださいね。本陣痛が来るまでは、体力を消耗しないようにゆったり過ごしましょう。

おしるしが見られる

おしるしは、出産に向けて子宮口が開き始めることで生じる少量の出血です。出産が近いことを知らせるサインとして広く知られ、多くのママに見られる前兆といえます。ただし個人差があり、誰もが同じというわけではありません。赤い血が出たという人もいればピンクっぽい色だったという人もいますし、気づかなかったという人、おしるし自体がなかったという人も。

さらに、おしるしを確認してから陣痛が始まるまでの時間も、人それぞれです。一般的には、おしるしが出て数日内に陣痛が始まるケースが多いようですが、すぐに陣痛が始まる場合もあれば、1週間以上たってから始まるということもあります。あくまでも「出産が近いんだな」というサインとしてとらえておきましょう。

破水する

赤ちゃんは、子宮の中で卵膜という膜に包まれています。その内側を満たす液体を羊水といい、「破水」とは、卵膜が破れて羊水が流れ出てくることです。陣痛が起こる前触れともいわれていますが、実際は分娩が始まる前に破水する人は、4人に1人くらいの割合だと言われています。多くの場合、破水が見られるのは分娩中です。

ただし、先に破水した場合は、24時間以内に出産が始まるケースが多いので、出産の前触れとして考えておいたほうがいいでしょう。ちなみに、流れ出る羊水の量は、破れた卵膜の位置や程度によって変わってきます。大量に流れ出る場合もあれば、下着がわずかに濡れる程度で、尿もれと勘違いしてしまうことも。破水を認めた場合は速やかに産院に連絡しましょう。判断に迷うときは、安心のためにも受診して確認してもらいましょう。

食欲が出てくる

おなかがぐんと大きさを増す妊娠後期になると、胃が子宮に圧迫されるため、吐き気を感じたり、食欲不振になったりするママも多いといわれています。「後期つわり」とも呼ばれる症状ですが、出産が近づいてくると赤ちゃんが骨盤内に降りることもあり、急に胃のあたりがすっきりして感じられることも。それまでの吐き気もなくなり、食欲が出てくることが少なくないようです。もし、ずっと気持ちが悪くて食事が取れずにいたのに、急に食欲が出て何でもおいしく食べられるということがあれば、出産の前触れといえるかもしれません。とはいえ、食べすぎにはどうぞ気をつけて。栄養バランスを考えた食事をとりながら体力をつけて、赤ちゃんとの対面を楽しみに待ちましょう。

胎動に変化を感じる

出産が近づくと、胎動に変化を感じることも少なくありません。それまでは元気いっぱいに動いていた赤ちゃんが、あまり動かなくなったという場合は、出産の前触れということもあります。なぜならば、赤ちゃんが骨盤のほうに降りてくると、それまでのように自由に動けなくなるからです。骨盤の中に赤ちゃんの頭が収まれば、陣痛が始まるのも間近。ただし、胎動の感じ方も人それぞれで個人差があります。おなかの赤ちゃんに声をかけながら、ゆったりとした気持ちで過ごしましょう。

気をつけたいのは、まったく動きが感じられないときです。1時間以上胎動が感じられない、急激に動きが弱くなったというときは、おなかの中で異変が起きていることも考えられます。速やかに受診してください。

腰や股関節に痛みを感じる

出産予定日が近づき、それまではあまり感じることのなかった痛みが腰や股関節に感じられるようになったら、出産が近づき、陣痛が始まる前触れかもしれません。どちらも、赤ちゃんが生まれてくるために、ママの体が準備を始めているための痛みと考えられるからです。

赤ちゃんが子宮から降りてくるにつれ、骨盤周りの関節、じん帯がゆるみます。子宮を支えていた部分がゆるむと、その分の負担が腰の筋肉にかかります。おなかが出っ張り、腰をそるような姿勢になりがちなことも、腰痛の要因のひとつです。

股関節や恥骨の痛みも、起こる原因は同じであると考えられています。

痛みがあるときは無理をせず、体に負担のない楽な姿勢で、ゆったり過ごすことを心がけましょう。

陣痛が始まったらするべきこと

もしかしたら陣痛が始まったかもしれないと感じたら、いよいよ出産、赤ちゃんとの対面も間近かもしれません。とはいえ、陣痛が始まってすぐに出産というわけではないので、まずは心を落ち着け、以下の3つを心がけましょう。

かかりつけ医(助産師)に連絡する

陣痛が始まったら痛みの間隔をはかり、10分おきになったところで、かかりつけ医、もしくは出産をお願いしている助産師に連絡しましょう。陣痛かどうか自身では判断できないときも、まずは連絡を入れて状況を伝え、指示に従うと安心です。

なお、出産をする場所が遠い場合は、陣痛が10分間隔になるまで待たずに連絡を入れてもいいでしょう。お産が急に進み、あっという間に陣痛間隔が短くなるケースもあるからです。

出産は、いつ始まるかわからないので、医師や助産師は夜間でも受け入れが可能なように準備をしています。受付時間外でも、深夜でも問題はありません。陣痛が来ていないのに破水したという場合も含め、まずは連絡して指示を仰ぎましょう。

軽い食事をとる

出産にかかる時間は個人差がありますが、一般的に初産の場合、陣痛間隔が10分になってから出産に至るまでは、12~16時間程度といわれています。それより短くすむこともありますが、場合によってはさらに時間がかかることも。長時間の分娩には、エネルギーが必要です。乗り切るためにも食事をとり、エネルギーを補充しておきましょう。産後は、すぐに食事がとれないこともあります。

おすすめは、消化がよく、すぐにエネルギーになるもの。食べたい分だけ口にできるおにぎりやサンドイッチ、バナナなどがいいでしょう。ゼリー飲料、プリン、アイスクリームなどを用意しておき、陣痛の合間に少しずつ取ることも方法です。お茶やお水などの水分もしっかり補給しておきましょう。

シャワーや入浴をする

季節を問わず、分娩中はかなりの汗をかきます。また、出産後すぐのシャワーや入浴はできません。場合によっては、数日間、ストップがかかることも。出産前に体を清潔にしておくことはもちろんですが、産後のことも考えて、陣痛の合間にシャワーや入浴をすませておきましょう。お湯で体を温めることにはリラックス効果も期待でき、スムーズなお産の進行にもつながるといわれています。何日間かは頭が洗えなくなることも想定して、シャンプーもすませておくとすっきりしますね。

ただし、破水を起こしている場合の入浴は厳禁です。お風呂のお湯で感染を引き起こす可能性があります。軽く体を拭く程度にとどめ、清潔なナプキンをあてて、すぐに産院に連絡してください。

産院・病院への交通手段も準備しよう

陣痛や破水は、いつどこで起きるかわからないもの。いざというときにどのようにして産院や病院へ向かうか、交通手段を考えておきましょう。ご自身での運転や公共の交通機関利用には、危険が伴います。安全を考えると、ご家族や友人・知人が運転する車、もしくはタクシーの利用がおすすめ。タクシーを利用する場合は、事前に問い合わせをしておくと安心です。会社によっては「陣痛タクシー」というサービスを提供しているところもあるので、検討してみてはいかがでしょうか。

出産予定日前の危険な兆候

正常に妊娠期間を過ごせればベストですが、そうとも言えないケースがあることも事実です。出産予定日より前に起きたら危険と考えられる兆候を把握し、いざというときに対処できるようにしておきましょう。

具体的には「慢性的に強い吐き気がある場合」「激痛や大量出血がある場合」「妊娠37週未満で陣痛の兆候がみられる場合」「酷い頭痛やめまいに悩まされている場合」「1時間以上、胎動がない場合」には注意が必要です。それぞれについて詳しく説明します。

慢性的な強い吐き気

毎日のように、同じ時間帯、同じタイミングで強い吐き気を感じるなど、慢性的な吐き気がある場合は、危険な兆候といえます。もしかしたら、逆流性食道炎を起こしている可能性が否定できません。

なぜその可能性があるかというと、妊娠中に増えるプロゲステロンという女性ホルモンが体に影響を及ぼすから。このホルモンにより、ママの体は胃液が逆流しやすい状態になっているのです。

もうひとつ気をつけたいのが、妊娠高血圧症による妊娠高血圧腎症です。この場合も、吐き気が症状として現れます。母体の安全と赤ちゃんのためにも、医師に相談することが大切です。

激痛・大量出血

正期産(生産期)が近づいているママにとって気をつけたいのが「常位胎盤早期剥離」です。これは、陣痛が始まるより早く、胎盤がはがれ始めるという症状です。胎盤は、おなかの赤ちゃんに酸素や栄養分を届けるという大切な役割を担っています。はがれてしまうと、おなかの赤ちゃんは酸素や栄養分を受け取れなくなってしまいます。完全にはがれ落ちるようなことがあれば、赤ちゃんの命にも危険が及びます。

この症状を診断するポイントが、激痛や大量出血です。胎盤剥離が進行する前に診察を受ければ、帝王切開手術などで赤ちゃんを救うこともできます。激痛や大量出血の際は、迷わずに受診してください。

妊娠37週未満の陣痛兆候

おなかの赤ちゃんは、妊娠37週に入るころになると、生きていくための体の機能が整うといわれています。そういった考え方により、37週に満たない出産は「早産」としての対応が必要なのです。

体が未熟な状態で生まれることには、赤ちゃんにとってはもちろん、お世話をするママにもさまざまなリスクが伴うことも多いもの。まだ妊娠37週になっていないのに陣痛らしき兆候を感じるという場合は、すぐに診察を受けましょう。

医師の判断により、おなかの中の赤ちゃんが成長していると判断されれば分娩、そうでない場合は、陣痛を抑える薬を投与するなどして、出産に至らないように処置をします。

酷い頭痛やめまい

妊婦健診では、血圧も重要なチェック項目となっています。もともと血圧が高いママは注意が呼びかけられているかと思いますが、酷い頭痛やめまいが持続している場合は、妊娠高血圧症候群になっているかもしれません。

この症状で気をつけたいのは、脳出血や胎盤早期剥離のリスクがあることです。脳出血を起こすようなことがあれば、母体が危険な状況にさらされるだけでなく、命を失うことにもなりかねません。胎盤早期剥離については「激痛・大量出血」の項目でも説明しましたが、赤ちゃんの命に危険が及んでしまいます。特に妊娠後期の頭痛やめまいには注意を払いましょう。

1時間以上胎動がない

出産が近づくと、それまでに比べて胎動を感じにくくなるといわれています。赤ちゃんが骨盤のほうに下がり自由に動けなくなるためですが、それでもまったく動けないわけでも、動かないわけでもありません。あまり神経質になる必要はないのですが、前回に感じた胎動から1時間以上が経過しても胎動が感じられない場合は、おなかの中がそれまでとは違う状況になっている可能性も否定できません。

あまり胎動が感じられないと気づいたら横になるなど安静にして、おなかに意識を向けてみましょう。もしも1時間以上の間隔があいてしまった場合は、すぐに医師に連絡をして診察を受けてください。

分娩から出産までの流れ

陣痛が始まると、待ちに待った赤ちゃんとの対面ももうすぐです。とはいえ、すぐに生まれるわけではなく、かかる時間は十数時間。具体的には「分娩1期」「分娩2期」「分娩3期」「分娩4期」という流れがあるので、理解を深めておきましょう。

分娩1期

陣痛が始まると子宮口が少しずつ開き始めます。「分娩1期」は、子宮口が全開になるまでを指します。「開口期」ともいい、強い痛みにいきみたくなるママも多いようです。しかし、子宮口が完全に開いた状態にならなければ、赤ちゃんは子宮から出てくることができません。いきみは、ママの体力消耗にもつながります。できるだけいきみをこらえることは、分娩1期のポイント。全開になったら分娩台(あるいは布団など)に移動して、出産の態勢に入るという流れです。

なお分娩1期は、子宮口の開き具合によって以下のように細かい分類がされています。

  • 潜伏期:子宮口の開きは0cm~2.5cm
  • 加速期:子宮口の開きは2.5cm~4cm
  • 極期:子宮口の開きは4cm~9cm
  • 減速期:子宮口の開きは9cm~全開

分娩2期

子宮口が全開大(一般的には10cm)になってから、赤ちゃんが生まれるまでが「娩出期」ともいわれる分娩2期です。ママの陣痛間隔は短くなり、痛みも強くなります。赤ちゃんは、回旋(回りながら進む動き)しながら骨盤を通り抜けようとしますが、この動きを助けるのが、ママのいきみです。医師や助産師の指示に合わせていきみ、赤ちゃんをサポートしてあげましょう。分娩2期が終わるころには、「発露」といって赤ちゃんの頭の一部が常に見える状態となり、ここまでくれば間もなく生まれてきます。

分娩2期の所要時間は、平均すると初産婦が1~2時間ほど、経産婦が30分~1時間ほどといわれています。ただし、個人差があるので、ひとつの目安としてとらえておきましょう。

分娩3期

「後産期」ともいわれる分娩3期は、赤ちゃんが生まれてから、胎盤が排出されるまでの期間をさします。赤ちゃんが誕生した後も子宮は、子宮壁についていた胎盤をはがすために、収縮を続けているからです。完全にはがれ落ちた胎盤は、赤ちゃんが誕生したときと同じように痛みを伴って、体外へ排出されるためにおりてきます。スムーズに出てくるようにと、医師や助産師がおなかを軽く押すなどしてサポートすることも。

なお、胎盤の排出と同時に出血がみられますが、胎盤が子宮壁からはがれたときの影響であり、量も少ないので心配には及びません。胎盤が完全に排出されたことを確認できれば分娩3期は終了です。所要時間は、一般的には10分~30分ほどとされています。

分娩4期

分娩4期は、胎盤が排出された分娩3期の後、約2時間が経過するまでの期間をいいます。出産を終えたママの体は大きく変化していますし、赤ちゃんもそれまでとはまったく違った環境で生きていかなければなりません。そういった意味で、非常に重要な観察期間と位置付けられているのですが、いちばんの目的は、母体の回復状況、異常がないかの確認です。医師や助産師は、子宮の収縮状況、血圧、脈拍などをチェックしながら、このときに必要な処置を施します。産道に傷があれば、縫合など必要に応じた処置をすることもあるでしょう。

なお、分娩4期は、ママと赤ちゃんが、初めて触れ合うことのできる時間でもあります。赤ちゃんの肌の温もりを感じながら、医師や助産師の指示のもと、安静に過ごしてくださいね。

分娩にかかる時間

分娩にかかる時間は個人差が大きく、一概には提示することは難しいのですが、一般的には初産の場合は30時間以内、出産経験がある場合は15時間以内が正常分娩の範囲。長引きそうな場合は、医師の判断で陣痛促進剤の使用、必要があれば吸引分娩や鉗子分娩といった方法がとられることもあります。

陣痛の痛みを乗り切るためのアドバイス

陣痛の痛みを乗り越えれば、赤ちゃんとの対面は、すぐそこです。陣痛には波があるので、うまく対処しながら乗り切っていきましょう。自分ひとりで対処できる「深呼吸をすること」と「楽な姿勢を探すこと」についてお伝えします。

深呼吸をしよう

陣痛がつらいときには、意識して深呼吸をしましょう。深呼吸には、以下のような効果や役割があります。

・リラックスして痛みを和らげる
ゆっくりと深く呼吸をすると、副交感神経が優位になります。副交感神経は体をリラックスさせ、緊張や痛みをやわらげるホルモンの分泌を促す神経です。呼吸に意識を向けることで、痛みから気をそらすこともできるでしょう。

・出産がスムーズに進む
赤ちゃんへの酸素も、ママが供給しています。呼吸が浅くなると赤ちゃんに回る酸素が不足して、苦しい状況に……。深呼吸には痛みを逃すだけでなく、出産をスムーズに進める効果があるのです。

楽な姿勢を見つけよう

分娩が進むにつれ、陣痛で痛む位置も少しずつ変わってきます。とはいっても、痛む部位も痛みの強さも人によってさまざまです。少しでも楽に過ごせる姿勢を探してみましょう。一般的には、次のような姿勢をとると効果的だといわれています。

・あぐらをかいて座る
・足にクッションや枕などをはさみ横向きに寝る
・クッションなどに前かがみでもたれかかる
・四つん這いになる

痛みがきたときに、どのような姿勢をとると楽か、ぜひ試してみてください。このときも気をつけたいのは、息をとめないことです。深呼吸を組み合わせながら、痛みを乗り切りましょう。

陣痛の痛みに関するママの体験談・アドバイス

熊本県:たくまま

夕飯を食べ終わって、なんだかおなかが張るなと思っていると、おしるしがありました。予定日の一週間前だったので、「もうすぐかな」と心の準備ができました。するとその後、2時間くらいしてから陣痛。シャワーを浴びたり、入院の準備をしたりと、意外と落ち着いて行動できました。出産は人それぞれだと思いますが、落ち着いて過ごそうと心がけ、必要以上に心配しないようにしました。新米ママさんも、落ち着いて出産を迎えられるといいですね。

石川県:ハル

出産当日の朝におしるしがきたのですが、落ち着こうとお風呂に入りました。そのときすでに陣痛は10分間隔だったのですが「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせ、いつもより長めに入浴。その4時間後に産まれましたが、あの時慌てずにゆっくり入浴しておいて良かったなと、育児で忙しく、ゆっくりお風呂に入れなくなってから思いました(どんなに周りの協力があろうとも、2ヶ月ほどは心からゆっくりお風呂に浸かれることはなかったので)。

茨城県:ゆあたん

私は「出産」は産むときが痛いと思っていました。よく、「鼻からスイカが出てくるほど痛い!」と聞いていたので。でも実際は、その前の陣痛のほうがあんなに痛いなんて、思ってもいませんでした。しかもいきみを我慢するのがあんなにつらいなんて!産むときはそれまで我慢していたいきみを思いっきりできるので、陣痛よりはるかに楽でした。陣痛は腰がとても痛くて、主人が分娩室に移動するまでずっとさすってくれました。さすってもらうかもらわないかは天と地ほどの差があるので、絶対さすってもらった方がいいです!それらを乗り越えての我が子との対面は、なんとも言えない喜びと幸せと達成感でいっぱいでした。

兵庫県:ちゃすこ

予定日を過ぎても生まれる兆候が全くなかった私。その夜もいつも通りにすごして、さあ寝ようか・・・という時、何だかいつもと違う腹痛があったのでトイレに行くと、破水していました。時間は深夜1時半。そこから病院へ電話し、入院となりましたが、あれよあれよという間に陣痛が進み、午前8時29分に誕生となりました。産まれた瞬間は、感動した、よりも先に「もうこれで痛くないんだ!」といううれしさでいっぱいでした(^^;)。アドバイスとしては、陣痛の際、とにかく呼吸法をきちんとすることが大切です。私の場合ですが、そうすることで痛みによるパニック状態から逃れられ、負担も少しは軽かったのかな?と思います。ともあれ、ちゃんとなるようになります!案ずるより産むが易し、ですよ!

Q&A

出産が近づいてくると、「陣痛に気づけるか」「痛みはどのくらい?」など不安な気持ちでいっぱいになって当然です。そんなママが、少しでも安心して出産に臨めるように、陣痛に関するよくある質問を3つピックアップして、お答えします。

陣痛が近いサインにはどのような症状がありますか?

陣痛が始まるサインとして広く知られているのが「おなかの張りが強くなること」「おしるし」「破水」です。おなかの張りの増強は陣痛の始まりかもしれません。おしるしは少量の出血、破水は羊水が流れ出ることで、すべての人にみられるわけではありませんが、この後に陣痛が起こることがあります。急に食欲が増す、胎動が減る、腰や股関節が痛むといったことも陣痛前のサインといえるでしょう。

陣痛の前触れとして胎動はありますか?

陣痛の前触れとして胎動が生じることはありません。ただし、胎動を感じる回数が減るなど、胎動の変化が陣痛の前触れとなることはあります。出産が近づくと、赤ちゃんが下におりてきて、通常であれば頭が骨盤内にすっぽりと収まります。それまで自由に動けていた赤ちゃんが動きにくくなるため、胎動を感じにくくなるのです。

陣痛が起こる可能性が一番高い週はいつですか?

陣痛が起こる可能性が高いのは、一般的には正期産と呼ばれる37週から41週6日まで。中でも、38週から39週ごろが多いようです。約60%が該当するというデータもありますが、陣痛が起こるタイミングも出産も、人それぞれ。あくまでも目安としてとらえておきましょう。正期産前に陣痛が起きた、逆に正期産を過ぎても陣痛が来ないという場合は、医師の診察を受けてください。

まとめ

  • 陣痛は、赤ちゃんが生まれてくるために子宮が収縮することで生じる痛みをさし「前駆陣痛」「本陣痛」「後陣痛」の3種類があります。
  • 規則性と強い痛みを伴う場合は、本陣痛の可能性があります。10分間隔になったらかかりつけ医に連絡しましょう。
  • 陣痛が始まり病院に向かう前には、軽い食事をとり、入浴やシャワーをすませておきます。
  • 陣痛のつらさを逃すためには、深呼吸を心がけ、楽な姿勢を探すことがポイントです。

はじめてのおむつ交換もあんしんの「おしりガイド」をご存じですか?

ムーニーは、赤ちゃんのおしりを置く場所がひと目で確認できる「おしりガイド」で、ママもパパも誰でも正しく簡単におむつ替えができます。

release : 2025.12.16

  • お気に入り機能はブラウザのcookieを使用しています。ご利用の際はcookieを有効にしてください。
    また、iPhone、iPadのSafariにおいては「プライベートブラウズ」 機能をオフにしていただく必要があります
  • cookieをクリアすると、登録したお気に入りもクリアされます。

Share