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産後ケアハウスとはどんなところ?【育児支援活用シリーズ】

女優の小雪さんが韓国で利用したことで大きな話題となった「産後ケア施設」。報道を見て、海外のセレブ御用達スポットのように思った方もいるかもしれません。でも、こうした施設は日本でも少しずつ増え始めているようです。
産後のママは、出産で疲れきった自分の体と、生まれたばかりの赤ちゃんを抱えて不安でいっぱい。今回は、そんなママが安心して子育てできるようケアしてくれる東京・赤坂の『とよくら産後ケアハウス』を取材してきました。

今の時代に、産後ケアハウスが必要なわけ

「出産はゴールじゃなくてスタートだよ!」。先輩ママはそう言うけれど、なんだかまだまだピンとこない……。でも、ちょっと想像してみましょう。

初産で普通分娩の場合、多少の違いはありますが、入院はたいてい4泊5日。長いようにも感じられるけれど、出産で体力を使い果たし、ヘトヘトの体で、授乳、沐浴、おむつ替え……と過ごしているうちに、入院生活はあっという間に終わってしまいます。

そして退院――。経験豊富な医師や助産師、看護師さんたちに24時間見守られていた生活から、一転。新米ママとパパに、この世界に出てきてわずか4、5日の「小さないのち」が託されます。

「ほんとにできる…?」「赤ちゃん、育てられる…?」

ママの体だって回復していないのに、まったなしの「いのち」を預かる責任とプレッシャーは相当なもの。

そこで今、注目されているのが産後ケアハウス、また産褥院、などとも呼ばれる「産後ケア施設」なのです。ママがゆったりと体を癒しながら、赤ちゃんのいる生活に慣れていくための場所です。

「とよくら産後ケアハウス」に行ってきました!

赤坂駅から徒歩6分。閑静な住宅街の中に立つ『とよくら産後ケアハウス』。お産直後から、母子がいつでも滞在できる施設です。

利用者の多くは、病院を退院した足でここにやってきます。日帰りや1泊などの短期利用もOKですが、ほとんどの人が1週間ほどの滞在を希望。助産師さんが24時間常駐する安心の環境の中で、三度三度のおいしい食事を出してもらいながら、赤ちゃんとの生活を始めるトレーニングをしています。

「助産師が部屋にうかがって、おっぱいの飲ませ方をお教えしたり、不安なことなどをお聞きしながら、体と心のケアをしていきます。産褥期は心身ともに劇的な変化が起きているときですから、できるだけ赤ちゃんのお世話以外のことはせずに、体を休めていただきたい…。そんな気持ちで、スタッフ一同、ママに寄り添うことにつとめています」(とよくら産後ケアハウス院長・村上智子さん)

とよくら産後ケアハウス院長・村上智子さん。あたたかい笑顔で産後のママと子を包んでくれる。

ヨーロッパのアンティーク家具がしつらえられたシックな部屋には、広々としたダブルベッドが鎮座!ゆったりと時間が流れる環境の中、ママは赤ちゃんと向き合いながら過ごします。少しの不安でも、ささいなことでも、困ったらすぐにサポートしてくれる人がいる――その安心感こそ、産後のママにもっとも必要なこと。

昔は里帰り出産という形で、実家のサポートを受けながら産後1、2ヶ月を過ごすことが多かったママたち。しかし、最近は、実家のお母さんがまだ現役で働いていたり、親の介護で手いっぱいで孫の面倒は見られなかったり……、さまざまな理由でサポートが期待できず、里帰り出産をしない人も増えいるといいます。

「ですから、私たちは、実家にいるような安らぎの中で、実家以上に安心して過ごせるケアを提供したいと思っています」(村上さん)

エステルームもある。アロママッサージにまどろんで、疲れも癒えていく。

滞在用のベッドは4床。完全個室・トイレ&シャワー付きで、パパや第1子など家族の滞在も可能です。

「その他に、日帰りの方向けの部屋や、アロマオイルによるボディマッサージやハーブミストを受けていただけるマッサージ室、助産師が常駐する診察室などを備えています。合言葉は"ゆっくり、ふっくら、にっこり"。豊かな気持ちで産後を過ごして、子育ての喜びやおっぱいをあげる楽しさを、皆さんで分かち合えたらいいなと思っています」(村上さん)

個室でゆったり。家族で過ごすこともできる。

パパも沐浴のお勉強をしたり、とよくら産後ケアハウスは、ママだけでなく、家族を支援してくれる。

「産後、おいしいものを食べさせたい!」
その思いで作った施設

とよくら産後ケアハウスの母体は、横浜で平成6年に開院した『豊倉助産院』。その院長をつとめる豊倉節子さんの長年の夢が、この産後ケア専門の施設、「ケアハウス」を作ることでした。

「私は助産師歴36年になるんですが、昔から、産後のお母さんたちにごはんを食べていただくのが大好きだったの。母乳にやさしい献立を考えたり、簡単で一度にたくさん作れる常備菜の作り方を教えて、手を抜く方法をみんなに伝授したり(笑)。助産院では当たり前にやっている"産後のお世話"を、もっとたくさんの人に経験してもらえたら、子育てはもっともっと楽しくなって、今ほどつらいものでもなくなって、もしかしたら虐待や産後うつに悩む人も減るんじゃないのかな…と思うんです」(豊倉助産院院長・豊倉節子さん)

助産院とママのつながりは、産んだら終わりではなく、産後につらくなったとき、困ったとき、悩んだときに、いつでも子どもを連れて訪れることができる場所。この産後ケアハウスも、この助産院の延長線上にオープンした母子ケア施設。より多くの人に、産後の養生の大切さを知ってもらう場にしたいといいます。

「私も3人子どもを産みましたが、3回とも産後はなんだか鬱々としていたし、体も心もしんどいなぁって感じていました。今、育児を楽しめないと悩んでいる人の中には、お産直後の養生が大切だということを知らなかった、という人も多いと思います。産後の体は、世間が思っている以上に、また自分自身が想像していた以上につらいものですから、もっともっと大切にケアされていいんです」(豊倉さん)

「産後ケアハウスは私の夢。がんばったお母さんたちに、おいしいものを食べさせたい。育児の楽しさも教えたい」と、とよくら産後ケアハウスの生みの親、豊倉節子さん。

とよくら産後ケアハウスの食事は大人気!院長こだわりの愛情のこもったごはん。母乳にやさしい和食中心のメニューです。

料理教室も開催。栄養豊富で手間のかからない料理のコツを伝授!いずれやってくる離乳食の参考にもなる。

母子ケアのプロが、いろんな"力の抜き方"を教えてくれる

ママこそ、育児の要となる中心人物。倒れるわけにはいきません。ママは自分の健康をいつもしっかりと確保しないといけないのです。

育児は長期戦ですから、できるだけ早く"手の抜き方・力の抜き方・息の抜き方"を知り、疲労やストレスをためない方法を身につけてほしい!と豊倉さん、村上さんともに、口を揃えます。

「初産のママは抱っこひとつ、授乳ひとつするにも、ガチガチに力が入ってしまうものなんです。でも、たった1枚タオルを当てるだけで腕の力を抜くことができたり、クッションを1つ使うことでおっぱいをあげやすくなったり、乳腺炎になりにくいおっぱいのあげ方ができたりするんです。からだへの負担って、小さなことでぐんと減らすことができるんですよ」

こうした工夫やアイデア、コツなどのひとつひとつが、まさに心の通った育児文化。長年、培われてきた育児の知恵を伝授してくれて、"ラク"を教えてくれるのが、この施設なのです。

「"どうすればラクになるか"を探していると、だんだん"自分はどんな育児をしたいんだろう…?"と、自分の内面に目を向ける余裕が出てきて、自分なりの育児ができるようになっていきます。ところが産後すぐにあわただしい生活に入ると、考えるゆとりもなく流されてしまう。産後はゆったりした気持ちで赤ちゃんに集中できる環境を、ぜひ整えて欲しいですね」(豊倉さん)

とよくら産後ケアハウス 利用の流れ

step1

見学

必須ではないが事前の見学をおすすめしている(要予約)

step2

利用登録

仮予約をし、食事アレルギーなどのヒアリングを行う

step3

出産後に予約

退院日にあわせて入所する日を決める

step4

入院

持ち物は母子健康手帳、下着、母乳パッド、パジャマ、ベビー用ガーゼハンカチなど

産後ケア先進国「韓国」。日本も追いつき、追い越せ!

産後ケアへの理解は、少しずつ進んでいて、その必要性も認識されつつあります。アベノミクスの政策の一つにも"産後ケア"の言葉を見つけることができます。また民間でも、『産後ドゥーラ協会』や『日本産後ケア協会』などの団体が設立されて、大きく動き出しているようです。

「韓国を視察してきましたが、あちらでは産婦人科を退院したら、ケアハウスへ入所するというのが、すでに一つの流れになっています。実家の親がケアハウスの費用を負担することも多く、セレブリティ向けのリゾートタイプから、コミュニティ型の庶民派タイプまで、さまざまな産後ケア施設が数多く充実していました。日本にもこうした流れを早く作っていきたいと思います」(日本産後ケア協会理事長・大久保ともみさん)

振り返ってみれば、日本の助産院には、もともと"産褥入院"というのもあって、分娩だけでなく産後ケアも重要な業務のひとつ。病院での出産が増えてその影が薄くなりましたが、今一度、そうした視点から助産院を見直してみるといいのかもしれません。

いろいろ調べてみると、『お産の家be born助産院』(世田谷区)や『松ヶ丘助産院』(中野区)、『マザリーズ助産院』(調布市)、『わこう助産院』(埼玉県和光市)などでは、他院で出産した人の産後入院も受け付けています。

東京助産師会の一角にある『おとわバース』(文京区)、鹿児島県助産師会が立ち上げた『宿泊型産前産後ケアセンター』(鹿児島市)なども、産後宿泊して母子のケアを受けられます。

以前、プレママタウンで取材した『産後ケアセンター桜新町』(世田谷区)は、行政と教育施設が一体となって運営している、まさに宿泊できる産後ケアハウスのさきがけ。

また、『東京リトルメイト』という託児サービスの会社では、ホテルオークラ(港区)や京王プラザホテル(新宿区)などで産後ケアを受けられるプランを提供しています。

いまはまだ、産後のイメージが湧かなくても、「産後の体は、世間が思っている以上に、また自分自身が想像していた以上につらいもの」という豊倉さんの言葉を今一度思いだして。自分なりの「産後のラク」を確保できるよう、妊娠中の今から情報収集、対策を見つけておきたいですね。

東京都港区「とよくら産後ケアハウス」

update : 2013.11.06

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